北の総合診療医 - その先の、地域医療へ(勤医協4)

勤医協中央病院

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2020.03.31 記事

昆 綾ケアワーカーは、5年前から勤医協中央病院の総合診療科病棟に勤務しています。その前は、回復期リハビリテーション病棟に7年、勤医協札幌西区病院の療養病棟で1年間勤めていました。
 総合診療科は、これまで勤めていた職場とは大きな違いがあるといいます。

これまで経験したことがない
スピーディーな医療の展開

在宅医療への移行が重視される中、医療と介護の連携が求められるケースが増え、それに従ってケアワーカーが医療の現場で活躍することも増えています。

昆ケアワーカーがこれまで経験してきたのは、急性期の治療を終え、在宅療養に向けてリハビリテーションを行う患者さんや、安心して在宅療養を行えるための準備を進める患者さんへの対応です。総合診療科の病棟は、これまで経験してきたどの職場とも異なるといいます。

「これまでは、患者さんとは数カ月の付き合いでした。しかし、総合診療科の病棟では、早ければ数日・週単位で患者さんは退院していきます。医療の展開の速さ、普段の業務のスピード感の違いに最初は戸惑いました」。

患者さんの生き方を大切にする医療へ
誰でも話しかけやすい「医師」

総合診療科病棟では、スピーディーな医療が進められている中でも、これまでと変わらない部分もあるといいます。

「患者さんの症状や病気だけではなく、生活そのものであったり、治療中であってもどういう風に生きていきたいかなどの患者さんの希望をしっかりとくみ取り、重視していくところは、療養病棟や回復期リハビリテーション病棟と変わりません。また、我々ケアワーカーだけでなく、総合診療医も同じように患者さんの生き方を大事にしているのだと、日々感じます」。

現在、総合診療科の病棟には、ケアワーカーが7人配置されています。患者さんと話し、さまざまな情報を得ているだけでなく、総合診療医から患者さんの思いや希望を聞くことも珍しくないといいます。

「介護職のスタッフにとって、どうしても医師は話しかけにくい部分があると思い、互いに壁ができがちです。しかし、総合診療科の病棟では、医師から話しかけてくれることも多く、普段から患者さんのことについて話し合っています」。

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スタッフが1つの目標に向かう
総合診療医の思いがチームをまとめる

定型的な患者さんがほとんどいないだけでなく、患者さんの高齢化が進んでおり、認知症患者も増えています。もともと患者さんについての情報が少ないばかりか、患者さん自身からそれを聞き出すことが難しいケースも増えています。そうした中で、さまざまな職種のスタッフが患者さんにアプローチし、専門性を生かした医療を提供しています。時には意見がぶつかり合うこともあります。しかし、患者さんを思う気持ちは、総合診療医、コメディカルスタッフ、皆変わらず、一つの目標に向かって進んでいます。そうした環境を形成していくなかで、総合診療医が果たす役割は大きいと昆ケアワーカーは強調します。

「スタッフの学習会に、講師として総合診療医が参加してくれることがあります。こうした機会を総合診療医はとても大事にしてくれていて、私たちも、総合診療医とたくさん話すことで、先生の思いを知ることができ、日々の連携に繋がっています」。

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