1 農家調査
(1) 農家数
ア 農家数の推移 ~総農家数は13.8%の減少~
総農家数は69,841戸で、平成7年に比べ11,146戸(13.8%)減少している。
また、全国の農家数の減少率(9.4%)と比べても高い減少率となっている。
イ 販売農家数及び自給的農家数 ~販売農家が89.6%を占める~
販売農家数は62,611戸、自給的農家数は 7,230戸で、総農家数に対する構成比は販売農家が89.6%を占めており、全国の74.9%と比べて割合が高い。
*全国の販売農家数は2,336,908戸
ウ 支庁別農家数 ~渡島・宗谷支庁で高い減少率~
支庁別農家数は、どの支庁も減少して いるが、中でも渡島支庁が17.9%減少、次に宗谷支庁減少率の低い支庁は胆振支庁(9.4%減 少)日高支庁(10.1%減少)、根室支庁(10.8%減少)などである。
また、総農家数に対する販売農家数の構成比は、根室支庁(100%)、十勝支庁(98.5%)、網走支庁(95.4%)で高く、宗谷支庁(67.3%)、檜山支庁(70.5%)で低くなっている。
エ 経営耕地規模別農家数 ~50ha以上の農家が増加~
農家数を経営耕地規模別に見ると、50ha以上の階層を除くすべての階層で減少を示しており、特に1.0~10.0haの階層では20%台の減少率を示している。
構成比で見ると、15ha以上の階層の構成比が27.7%から31.2%へと増加している。
オ 主副業別農家数(販売農家)
(ア)~主業農家が72.2%を占める~
主副業別にみると、主業農家は45,217戸で、販売農家に対する構成比が72.2%であり、全国(21.4%)に比べその割合が高くなっている。
(イ)~経営規模の大きい主業農家~
主業農家1戸当たりの経営規模は、経営耕地面積では20.5haで、準主業農家(4.6ha)の4.5倍、副業的農家(3.6ha)の5.7倍となっており、その他の項目をみても、経営規模が副業的農家を大きく上回っている。
(ウ)~酪農、肉用牛などで主業農家の割合が高い~
主業農家数の割合を経営組織別にみると、酪農、肉用牛、稲作、施設野菜の単一経営で高くなっており、酪農においては96.5%となっている。
カ 農業主従別農家数(販売農家)~経営規模の大きい農業従事を主とする農家~
今回新たな分類として導入した農業主従別にみると、農業従事が主の農家は販売農家の81.7%を占めており、全国(35.4%)に比べその割合が高くなっている。
農業従事を主とする農家1戸当たりの経営耕地面積は18.3haで、農業従事を従とする農家(5.2ha)の3.5倍 となっており、他の項目をみても、経営規模が農業従事を従とする農家を大きく上回っている。
キ 農産物販売金額規模別農家数(販売農家)~3,000から5000万円規模の農家が増加~
農産物販売金額規模別に農家数をみると、3000~5000万円の階層の農家が7.1%増加したほかは減少して おり、特に500~2000万円の農家が20%台の減少を示している。
構成比でみると、2,000万円以上の農家が23.6%から26.0%へと増加している。
ク 農産物販売金額1位の部門別農家数(販売農家)
~施設野菜、花き・花木で農家数が増加~
構成比でみると、稲作が前回の39.1%から34.7%に下がったものの依然、最も高い比率を占めている。増減率をみると施設野菜(34.9%増加)、花き・花木(20.5%増加)で増加しているほかは減少している。
ケ 農業経営組織別農家数(販売農家)~単一経営農家の構成比が下がる~
単一経営農家の構成比率は55.4%で全国の77.4%に比べて低く、前回から2.9ポイント減となっている。
コ 専兼業別農家数(販売農家)~専業農家の構成比が上がる~
北海道の専業農家数は29,051戸で平成7年から13.2%減少しており、その構成比をみると平成7年から0.9ポイント上昇して46.4%で、全国(18.2%)に比べて高くなっている。