遼寧省最新情報

 

 

遼寧省最新情報


 

 

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▼遼東半島便り

 1 瀋陽のお正月(春節)と最近の市民生活

 

▼中国遼寧省政府職員を協力交流研修員として受入

 

 中国遼寧省対外貿易経済合作庁の李 冰さんは、1998年7月~12月に道庁貿易経済交流課で研修されました。中国に帰国後も、最新の中国の生活、特に若い世代の人たちのふつうの生活を定期的にレポートしていただきます。

 タイトルの「遼東半島」は大連を含む地理上の半島名であるとともに、遼寧省を示す言葉だそうです。

 

 

遼東半島便り (第5回)

 


 瀋陽のお正月(春節)と最近の市民生活

 帰国して、もう2ヶ月あまりになりました。仕事を終えた後、ときどき、札幌での生活を思い出します。たまに、札幌の友人から電話があるので、札幌へのなつかしさがさらに強くなります。
 貿易経済交流課の皆さんのお陰で、このはじめての海外生活は非常にいいものになりました。いつか、是非ご一報させていただきたいと思います。さて、続いて、すっかりなじんだこの2ヶ月あまりの瀋陽の生活を簡単にまとめてご紹介します。

北海道と遼寧省の相違点と瀋陽の新しいデートスポット

 札幌にいた時には、瀋陽と札幌の数多くある相違点にあまり気づきませんでしたが、帰ってきて、その違いをしみじみと感じました。
 まず、気候と気温です。札幌は海洋性気候で空気も新鮮だし、雪が多く、気温も暖かい。特に雪がものすごく多いので、本当にびっくりしました。瀋陽は、乾燥した大陸性気候で、冬は寒くて寒くて、空気に水分が少ないので雪はめったに降りません。12月27日に瀋陽に戻ってから、今まで、雪はずっと降っていません。たまに友達に「札幌では毎日、雪が降っている」と言っても,みんな信じてくれません。こちらではもう、雪の模様は忘れてしまいました。
 ところで、今年は瀋陽郊外の「氷雪世界」(スキー場を中心とした楽園)が非常に人気があります。気温が低いので、何ヶ月も前に降った雪が全く溶けずに残っています。それで、「氷雪世界」はカップル達の冬場の恰好のデートスポットになっています。

きれいになった市街

 7ヶ月ぶりに瀋陽に戻って、「前よりきれいになったなあ」と感じました。有名な歩行者天国である「中街」、「太原街」には、スーパー、デパートが林立して、ネオンと商品と歩行者がカラフルな海のようです。「青年大街」、「北陵大街」はきらきら光っているネオンに飾られて、暖かくて親切な気分でいっぱいです。新しく改造された「市政府広場」は本当に広くなって、ミカンの木の形のネオンやいろいろなかわいい動物の形のネオンに飾られており、「ロマンチック広場」と呼ばれています。「五星級ホテル」(5つ星のホテル)は何軒も建築され、発展途上の瀋陽市に現代化の色を少し塗ってくれました。

遼寧省のお正月

 2月16日は伝統的なお正月です。一年で一番重要な祝日です。今年のお正月は瀋陽の市民にとって、特別な意義を持っています。なぜかというと、今年のお正月は何年かぶりに爆竹を鳴らすことが許されたからです。旧暦の12月23日から正月15日まで、瀋陽の隅から隅まで、どこに行っても爆竹の交響曲が聞こえました。特に、大晦日の夜11時半から12時半までの一時間はこの交響曲の合奏が頂点に達しました。家族が集まり、テレビを囲んで、餃子を作りながら談笑している部屋の中では、外の爆竹の音の他には何も聞こえませんでした。にぎやかな新しい一年はこうして始まりました。
 編駐:中国では新暦の1月1日ではなく、旧暦の1月1日(今年は2月16日)をお正月(中国では春節と呼びます。)としてお祝いします。この時期には日本の正月同様、里帰りする人たちや旅行する人たちで国内がごった返します。)

遼寧省の物価

 瀋陽の物価は札幌と比べると本当に安い。食事、スキー、カラオケ、サウナ…何でも安いと思います。特にタクシーは安いと感じました。札幌にいた時、札幌駅からJICAセンター(白石区)までタクシーで帰ったことがありますが、3千円は必要です。瀋陽では同じ距離なら150円あれば十分です。もう一つ瀋陽の方がずっと安いと思うのはビールです。「サッポロ黒ラベル」1本のお金があれば、「瀋陽ビール」が24本買えます。どうですか? 安いでしょう?

スーパーマーケットブーム

 最近、瀋陽でもう一つ話題になっているのは大型スーパーマーケットのことです。「包儲式(包庫位蔵式)」スーパーは、商品の種類が揃っており、値段が安いなどのメリットがあるので、瀋陽市民の注目を集めて超人気です。特にフランス資本100%のスーパー、台湾資本100%のスーパーが営業を開始して以来、スーパーブームはもっと強くなりました。スーパー側は「瀋陽市民の購買力がこんなに強いことに驚いた。」と語っています。これから、スーパーの競争時代が瀋陽を訪れると感じました。

1999年3月4日

 

遼東半島便り (第4回)


 瀋陽に戻って

 帰国してあっという間に1ヶ月余りになりました。すっかり休んで、1月4日から仕事を始めました。
 私はこの1ヶ月の間、いくつかのミッションを受け入れました。簡単にまとめて報告します。

1月28日~31日
 北海道からソフトウェア企業2社が瀋陽を訪問しました。瀋陽市のソフト会社を2社視察し、受発注に関する協議をしました。また、瀋陽の名所も見学しました。

2月2日
 日本国際貿易促進協会中田理事長が瀋陽を訪問しました。遼寧省政府と協議し、日本から4月に大型のミッションを派遣することで合意しました。

2月3日
 三和銀行大連支店支店長が来訪。

2月4日
 在瀋陽領事館及び外国企業駐在事務所、駐在員との懇親会を開催

2月5日
 在瀋陽各新聞社との懇親会を開催。

 来週から旧暦の正月になり、一週間の休暇です。皆さんに「新春」祝福の意を表したいと思います。今、北海道をとても懐かしく思っています。早く、もう一度行きたいと思います。

   1999年2月9日

 

遼東半島便り (第3回)

 


期待できる中国東北三省と北海道の経済交流
---お別れについて

  (はじめに)(中国の日系企業について)(東北地方と遼寧省の投資環境について)
  (これからの交流について)(終わりに)

 はじめに

 いよいよ皆さんとお別れの日が近付いてきているので、名残惜しい気持ちが胸一杯になっています。広大な北の大地、ふわふわ綿のような雪、美味しい海の幸、超いい気持ちの露天風呂、また明るい、親切な人々……何時までも忘れられないこの初めての海外生活、夢の北海道!遼寧省政府から派遣されて、道庁貿易経済交流課で6か月にわたって、実務研修をしました。研修期間中に道内の数多くの企業や団体を訪問させていただき、担当の方々といろいろな話をして、素顔の北海道の経済状況を理解しました。これは自分の仕事に非常にプラスになりました。

 中国の日系企業について
 中国が改革開放政策を実施して以来、もう20年近くになりました。この20年近くの間にたくさんの日本企業が中国に進出し、取り引きをしたり、工場を作ったりして、中国の経済発展に、大いに貢献しました。もちろん、企業行為は経済利益と密接不可分の関係がありますから、利益のない投資はいいビジネスではない、両方にもプラスになることこそいい商売です。日系企業の対中投資、進出の沿革を見ると、最初の投資者は中国の安い資源を目指して、どんどん中国から現物のまま輸入したんですが、後には中国の加工能力と技術水準は日増しに向上したので、中国の安い原材料と安い人件費を使って、製品または半製品の形で逆輸入あるいは第三国に輸出しているのです。こういう形は今でも多くの企業に採用されています。しかし、最近の投資は上記の2種類とちょっと違って、メインは中国の膨大な市場を開拓することです。この点は欧米企業が日本よりも先立っているのです。遼寧省だけでも日系企業が2400社ぐらい進出し、全外資系企業の約15%を占めております。北海道企業のなかで、今、中国に44社進出していますが、その内の14社は遼寧省にあります。ご存じのように、中国に進出した外国企業の経営状況はいろいろな原因で、成功率は半々ぐらいですが、(公式統計はないが、大体50%ぐらいだと思う)総括的に見ると、「希望と挑戦が共存するが、希望が大きい」という状態です。中国の発展にとって外資の参入は欠くことのできない要因ですから、どういうふうに外資側に満足させるよう投資環境を改善するのか、ひいてはどういうふうにさらに多い外資を誘致するのかはわれわれの最大の課題になります。

東北地方と遼寧省の投資環境について

 黒龍江省、吉林省、遼寧省の三省は中国の東北三省と言います。地理的に北に位置するのが「東北三省」という呼び方の由来です。気候は北海道とほぼ同じ、寒い所ですが、札幌のように毎日雪が降ることはありません。資源が豊富、工業基盤が完備ということで有名です。三省の中で、黒龍江省は中国最大の大慶油田があり、またロシアと隣接しているので、ロシアとの国境貿易が盛んです。吉林省は北朝鮮と隣接して、日本を結ぶ新しい貿易ル-トの検討で、注目されています。遼寧省は東北最大の都市--瀋陽市と最大の貿易港--大連市を有しており、日系企業と駐在日本人が一番多いのです。日本を結ぶ航空路は週に40便以上あります。特に大連には日本料理や和風スナック、カラオケやゴルフ場などが全部揃っていますし、まちづくりも日本と似ているので、日本人にとって、違和感が全然ありません。 瀋陽の対外開放は大連より遅かったので、日本人がまだ少ないが、日本国総領事館もあり、工業基盤も大連よりよい、物価も安い、市場の競争も大連ほど激しくないし、インフラ整備もだんだんよくなってくるから、これから、期待できる所だと思います。
これからの交流について
 私は半年間生活した北海道に特別の感情を持っています。自分の微力を全部出して、北海道と遼寧省のさらなる交流のために何かをやりたいという気持ちです。今まで、道内の自治体は中国の自治体と姉妹提携をしたのは札幌と瀋陽、旭川とハルビン、夕張と撫順、苫小牧と秦皇島の四つで、道と黒龍江省を含めても五つしかないので、まだまだ少ない。ロシア、ニュ-ジランド、オ-ストラリアなどの国と比べて、ずいぶん遅れています。同じ北方圏にある北海道と中国東北三省の中に更に多い姉妹都市の誕生を期待しています。また、姉妹関係を元にして、経済交流をもっと進めて、お互いに手を繋いで、新しい姿で二十一世紀に入りましょう。こういう国際交流を促進するために、自分がささやかな貢献でもしたいと思いますから、今後、お手伝いできることがあれば、ぜひご連絡ください。

終りに

 今日は貿易経済交流課での研修の最終日ですが、この「遼東半島便り」は最終編ではありません。帰国しても、引き続き遼寧省の事情を紹介する文章を書くつもりですから、ご興味がございましたら、貿易経済交流課のホ-ムペ-ジでまた会いましょう!
 では、よいお正月を過ごせるようお祈り申し上げます!
 来年またよろしくお願いします。

1998年12月18日   李 冰    

 

遼東半島便り (第2回)

 


  中国の公務員の生活


  (はじめに) (省政府職員の勤務時間・執務環境) (道職員の仕事への感想)
  (省政府の福利厚生-幼稚園の設置) (省政府の福利厚生-現物支給) (感想)
  (資料-省政府の機構)

(はじめに)

 あっという間に日本での研修生活はもう5か月過ぎた。この5か月の研修を通じて日本の役所仕事と役所の職員に対する十分の認識と理解を得て、自分の人生の貴重な経験を積み重ねた。この間、「遼東半島便り」という遼寧省の事情を紹介する記事の第1号を出したが、次に何について紹介したらいいかは結構迷っている。担当者の提案を参考して、色々考えた末、自分の回りは皆日本の公務員だから、中国の公務員がどういうふうに仕事または生活するかについてはたぶん興味があると思うので、公務員の事を書くことにした。しかし、中国は12億の人口があり、公務員の正確な人数が分からないし、役所の部署も日本より多い、自分は省の対外貿易経済合作庁の職員で、合作庁の事しか詳しくないので、合作庁について紹介したいが、これは必ずしも中国の公務員の写実ではない。この点で誤解されたら困るので、ぜひご理解いただきたいと思います。
(省政府職員の勤務時間・執務環境など)
 中国の役所の出勤時間は朝8時から午後5時までである。省政府は一般職員に通勤バスを提供して、職員の住まいが集中している所にバス停を作って、毎日無料送迎をしている。副庁長(次長)クラス以上のリ-ダ-は一人一台ずつの専用乗用車が配置されている。 中国の役所は日本のような皆一つの大きいオフィスで仕事をすることは少ない。2、3人が一部屋で仕事をするのが普通である。私が勤務している対外連絡処(処は課と同じ)は8人で、3つの部屋で仕事をしている。昼休みは11時45分から13時までであるが、職員達はほとんど食堂で食事している。食堂の値段は外で食べている時の約4分の1(定食で1~2元で、約15~30円ぐらい)で、安いし、味も負けないので、利用者が多いのである。昼休みを利用して、卓球をやったり、トランプをやったり、将棋、碁を打ったりしている。また、昼寝をする人もいる。中国と比べると道庁の昼休みはちょっと短いなあと思う。
 各オフィスは政府からお金を出して、職員に5、6種類の新聞を予約購読している、国の政策と毎日の国内外の出来事を適時に了解することが目的である。また、処の福利事業として、一人ずつ自分の好きな新聞、雑誌など一つ選んで、無料購読できる(私は日本語版の北京日報を購読している)。従って、新聞を読むことは我々日常の欠くことのできない仕事である。

(道職員の仕事の感想)

 最近、道庁内の各部、各課、各係とも来年の予算のため、大変忙しかったが、私は皆さんの忙しい顔を見て、なんとなく、可哀相な感じがした。もちろん、予算を立てることはどの国にとっても、どんな仕事にとっても必要なことだが、日本のように二か月に渡って、職員全員で一緒懸命にやるのは、ちょっと、疑問を持っている。時間も浪費し、人手も浪費し、お金も浪費し(大量のコピ-用紙を使うでしょう)、もったいないと思う。遼寧省政府の場合は予算の事は各処の処長また一般職員はぜんぜん考えていない、考えるのは各部署のリ-ダ-(合作庁では庁長)と弁公室主任(事務室長)だけである。そして、考えるといっても、道庁のように、各具体事業までも考えることではなくて、ただおおまかに来年どれぐらいのお金が必要か、その理由はなんなのか、それぐらいである。職員は必要の時にいつでも必要なお金が使えるという制度である。ここではこういう事を書いたのは、日本の予算制度を批判して、中国の仕組みを高揚することではなくて、ただ自分の考えを述べたいのである。(仕事をもっと効率化にするのはいいではないかとの考えである。)

(省政府の福利厚生-幼稚園の設置)

 中国では夫婦共稼ぎの家庭が圧倒的に多いので、子供の介護が問題になるが、職員を安心に仕事させるため、省政府は職員の子供向けの幼稚園を設置している。それは省政府の敷地内にあり、職場まで歩いて5分ぐらいの距離で、非常に便利だから、通勤バスの中で、よく子供連れの職員の姿が見える。

(省政府の福利厚生-現物支給)

 中国の公務員の給料水準は日本と同じ社会の平均水準であるが、職員の福利厚生は日本よりいいと思う。私が勤務している合作庁は毎月一人に2・5キロの鶏卵を無料で配給する。また、メ-デ-、国慶節、新年、正月の時に野菜とか、お米とか、サラダ油とか、ビ-ル、ジュ-スとか、果物などを無料で配給する。

(まとめ)

 比べてみると、日本の国民がなんだかんだとよく指摘して、「国民の税金を使って生活するので、ちゃんとやりなさい」と毎日そう言っているのは厳しすぎるじゃないかと思う。確かに、公務員としては国民の税金を使っているが、でも、どの国にとっても、役所の人間は必要じゃないか?直接儲けるわけではないけれども、間接に国のために、企業のために、個々の国民のためにお金でも儲けるじゃないかと思う。もうちょっと公平的に公務員を評価してくだされれば、幸いだと思う。
 よく国民に注目されている公務員の皆さん、一緒に頑張りましょう!

 

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遼東半島便り(第1回)

 


    日進月歩の重工業都市--瀋陽

 瀋陽 旧称奉天。遼寧省の省都。緯度は函館とほぼ同じで中国東北三省の政治・経済・文化・交通の中心地。面積は1万3千平方キロ、人口は670万人。中国有数の重工業都市、今、リストラの波にもまれている。清代の最初の皇宮の所在地、観光地でも有名。 

 今年6月28日、瀋陽桃仙国際空港と新千歳国際空港の直行便がやっと開通した。中国東北地方と北海道との間はとても近くなった。2時間半の飛行距離というのはまるで国内を飛んでいるようで、外国に行くとの感覚がほとんどないと思う。だが、遼寧省の省都、札幌市の姉妹都市である「瀋陽」は北海道の数多くの人にとって、まだ未知の所であると思う。私は瀋陽の出身なので、中国の話や遼寧省の話をすると、なんとなく瀋陽の事をしたくなる。

 瀋陽の概況はたくさんの投資セミナ-で紹介されていたように瀋陽を紹介するパンフレットを調べるとすぐ分かると思うので、自分の周りのこと--一般の投資ガイドに載ってない事について、簡単に皆さんに紹介しようと思う。(20年余りずっと生活していた所なので、そこのことを言及すると、どこから始めるといいのかは結構迷うので、文章はめちゃくちゃかもしれないが、ご了承ください。とりあえず瀋陽の一日から話しましょう)

 瀋陽の朝は静かであるし賑やかでもある。私の印象では朝は年寄りと学生達の朝である。公園の空地に街の広場に早起きした年寄りの太極拳や剣道(中国武術の剣道、日本の剣道と違う)をする姿があちこち見える。勤勉な学生達の朗読の声がよく聞こえる。瀋陽の朝は賑やかな朝であるとも言える。「北行市場」、「八一市場」また数多くの名もない朝市があり、近郊の農民と下崗者(一時解雇された労働者)は屋台を開き、近くの住民は買い手の行列に入る。値切りの声、音高の販売の声が市場の隅から隅へと響いている。それは瀋陽の朝の独特な風景である。瀋陽の物価は安くて有名である。例えば、各種野菜は1キロ50~100円で、西瓜は夏に丸1個30円で買える。近郊の面積の広い野菜、食料生産基地は瀋陽人民の野菜籠を充実させている。

 瀋陽の昼間に一番賑やかな所は「中街」、「太原街」と「五愛街」であると思う。「中街」と「太原街」は瀋陽の一番有名な歩行者天国である。そこには、高いビルが聳えたって、デパ-トが林のように並んでいる。世界のブランド商品はそこに揃っている。「五愛街」は有名なファション市場で、武漢の漢正街に次ぐ中国2番目の誇りである。そこにはロシアから山ほどの商品を買いにきた商人の姿もよく見える。

 瀋陽の夕方は住民達が集合する時間である。特に夏の暑い時期に人々は相次いで家を出て、公園と広場は楽しい夕涼みの海になる。一番有名な毛沢東元主席の銅像が立つ中山広場の夜はすごい賑わいである。流れる音楽に合わせて老人グル-プはフォ-クダンス風の「健康ダンス」を踊る。バドミントンやソフトバレ-や蹴羽根(中国式けまり)で遊ぶ若者たち、地面を用紙とし、水を墨として、書道をする風流人、また外国語会話を練習する自習者たちがそこで愉快な夜を過ごしている。広場周囲の放射状道路に沿って歩いて行くと、下崗者(一時解雇された労働者)が出している屋台が道端にずらりと並んでいる。ここで、200~300円で各種独特な味わいを楽しみ、いろいろなアクセサリ-を手に入れる。またたくさんの海賊版のLD、VCD、発禁の本などがひっそりと売られている。これは瀋陽の夜の交響曲である。

 札幌のすすきののような飲食街、繁華街は瀋陽にいくつかある。居酒屋、カラオケ、ディスコ、サウナ、ボウリング・・・すべてきらきらとネオンの光が光っている。そして、ほとんど24時間経営なので、何時に行っても食べられ、飲め、歌える。ストレスは、ここで知らず知らずに宇宙に飛んでしまう。

 瀋陽はまたたくさんの独特な味わいのあるレストランと安くて美味しいお店がある。そこはよくパックツア-で旅行して大きいホテルに泊まって、大きいレストランで食事する日本人には、どうしても体験できない所である。今度チャンスがあれば、瀋陽に来てください、一緒に本場のもっとも普通の瀋陽生活を体験しましょう!           

 

 

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中国遼寧省政府職員を協力交流研修員として受入

 


 貿易経済交流課では、経済交流を行っている中国遼寧省との経済行政分野での人的交流を深めるため、自治省と(財)自治体国際化協会が支援する「自治体職員協力交流事業」の協力交流研修員として7月から12月までの6ヶ月間の予定で遼寧省対外貿易経済合作庁職員を受け入れています。
 協力交流研修員として来道したのは李冰(り・ひょう)さんで、現在、当課に机を置きともに仕事をしながら北海道の経済・産業の状況や道庁の貿易・経済交流業務について研修しています。

協力交流研修員の横顔
氏 名:李 冰(り・ひょう Li Bing) 男性、25才
所 属:中国遼寧省政府対外貿易経済合作庁
    ※対外貿易経済合作庁は省政府で貿易・外国からの投資などを担当する部署
研修期間:1998年7月13日~1998年12月28日
研修分野:貿易・経済交流分野

李さんからの自己紹介

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  私は李 冰と申します、男性で、25才です。自治省自治体職員協力交流研修員として、7月13日から12月28日まで約6か月間、北海道経済部貿易経済交流課で研修することになりました。私は瀋陽の出身で、大連外国語学院日本語学科を卒業してから、瀋陽にある遼寧省人民政府対外貿易経済合作庁に就職して、先月で、丸2年になりました。私の仕事は日本の担当なので、遼寧省、特に瀋陽にある日系企業や駐在員事務所との連絡が多いのです。それに、来日も5回目になりました。仕事は忙しいけれど、非常に楽しく過ごしています。
  私が勤務している遼寧省対外貿易経済合作庁は全省の対外貿易管理と外資誘致を担当しています。海外からの経済ミッションの受入れ、遼寧省経済ミッションの海外派遣、外資系企業のトラブルの解決、外資系企業及び駐在事務所の設立に関わる審査と批准、海外へ研修生の派遣などが日頃の主要な仕事です。合作庁は遼寧省人民政府の対外貿易と対外経済交流の担当部局として、今の平和、発展を主題とする経済社会の中に、益々重要な役割を果たしていると思います。                            遼寧省と北海道とは、同じく中日両国の北東地域にあり、自然条件と産業構造において、多数の共通点があり、これからの両地域の経済貿易交流合作は非常にいい見通しを持っていると思います。特に、今のアジア経済不況の状況で、遼寧省も北海道も、その不況から抜け出すためには、産業構造の改革と新しい経営拠点の設立以外にはないと思いますそ。そういう訳で、国際協力特に両地域の経済にもっとも重要な中小企業の国際協力は必要だと思います。
  北海道の農林水産業及び食品加工業は日本のトップクラスにあり、遼寧省もそれらの面でかなりの実力を持っているので、両地域の間で、その分野の交流合作をもっと拡大していくのがいいじゃないかと思います。
  北海道での滞在は短い時間ですが、遼寧省と北海道との経済交流合作のために、自分の全力を出して、頑張っていきたいと思います。


 

 

 

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北海道経済部商業経済交流課貿易経済交流グループ

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