「上空から北方領土を望んで」(令和2年(2020年)10月22日配信分)
昨日(21日)、道と千島連盟の共催による新たな事業として、「北方領土上空慰霊」を行い、私も参加してきました。
北方四島は、北海道の行政区域の一部であり、多くの元島民の皆様が北海道におられます。
北海道知事に就任してから、できるだけ早く北方四島を訪問して、元島民の皆様と共に墓参や現地在住のロシア人の方々との交流などを行いたいと考えていましたが、今年は、新型コロナウイルス感染症の影響で北方墓参などの交流等事業を実施することが叶いませんでした。
私としては、今年、四島に行くことができずにいる元島民の皆様やご家族・関係者の方々の想いにお応えしたいと考え、北海道エアシステム(HAC)のチャーター機での上空慰霊を実施させていただくことにしました。
こうした形での慰霊にご理解くださった元島民や関係の皆様、そして実現に当たってご協力をいただいた多くの方々に心から感謝申し上げます。
根室中標津空港を飛び立って、知床半島から根室半島まで沿岸上空を往復する1時間ほどのフライトでは、国後富士とも言われる爺爺(ちゃちゃ)岳の姿も見ることができ、四島(しま)を目の当たりにしながら、現地に眠る皆様の平安をお祈りさせていただきました。
また、機内では映画「ジョバンニの島」の主人公のモデルとなった、元島民の得能さんから、当時のご体験などについて伺うこともできました。
上空から見た四島の姿と元島民の皆様の想いを自分の胸にしっかりと持って、北方領土問題の解決に向けた取組の先頭に立っていきたいとの思いを強くしました。
この上空慰霊は、25日にもフライトが行われ、2日間で元島民とご家族約90名の方々にご参加いただく予定となっています。