9月21日:北海道の豊かな海を守り、育てる
先週末の16日(土)、17日(日)の2日間、天皇皇后両陛下の御臨席を賜り、厚岸町と釧路市を会場として「第42回全国豊かな海づくり大会」を開催しました。
この大会は、水産資源を守ることや海などの環境保全の大切さを広く知ってもらうため毎年開催されており、北海道での開催は、38年ぶり2回目となります。
16日には、両陛下に、大会記念の絵画・習字コンクールで知事賞を受賞された小中学生の作品をご覧いただくとともに、道内の漁業者や功績団体表彰を受賞されたみなさんと懇談いただき、温かいお言葉を賜りました。
私も、とても鮮やかな絵画と力強い習字作品から、北海道の海に対する愛情を感じました。また、漁業者のみなさんの熱い想いと日々の努力をお伺いし、改めて、北海道の美味しい水産物を多くの方に食べていただきたいと強く思いました。
17日には、釧路管内の中高生や幼稚園の子どもたちをはじめ、地域の皆様のご協力をいただき、式典や放流行事を行いました。
式典では、天皇陛下から「豊かな海づくりの輪が、ここ北海道から全国へ、そして未来に向けて大きく広がっていくことを願い」とのお言葉を賜るとともに、ホタテガイやマガキなどの稚貝等を漁業関係者にお手渡しをいただきました。
また、作文コンクールの表彰では、小学3年の小野珠和さんから、最優秀作文に選ばれた「私の大好きな海。楽しいお手伝い。」を発表していただき、会場全体が温かい気持ちに包まれました。
放流行事では、両陛下にマツカワとホッカイエビを放流いただきました。マツカワは、一時、漁獲量が極端に減少し「幻の魚」と呼ばれた魚ですが、関係者のご努力が実を結び、今では漁獲量が徐々に増加しています。放流を通じて、私も、持続可能な漁業の実現に向けた決意を新たにしたところです。大会期間中には一般の方にもご参加いただけるよう「豊かな海づくりフェスタ2023」を開催し、会場では、ホタテガイやカキなどを多くの皆様にお楽しみいただきました。今後とも、道民の皆様に愛されている北海道の豊かな海の恵みを守り、育て、次の世代につなげていきます。
大会に先立ち、14日(木)、15日(金)には、紋別市、網走市の水産加工施設を訪問し、現場の皆様から現在の状況を直接お伺いしました。オホーツク・宗谷管内は、本道の主要なホタテガイ産地であり、中国の輸入停止措置により、在庫が積み上がり冷凍倉庫が逼迫するなど、非常に大きな影響を受けています。道では、特別相談窓口の設置や国に対する緊急要請、「食べて応援!北海道」キャンペーン等に取り組んできており、こうした現場の声をしっかりと受け止め、漁業者団体が緊急的に実施する消費喚起や販売促進への支援、どさんこプラザでの商談会、輸出先国の多角化等にスピード感を持って取り組みます。皆様も是非、キャンペーンやふるさと納税などを通じて、道産水産品を食べて、生産者の方々を応援していただきますようお願いします。