仕事始めのあいさつ(令和6年1月4日)

職員に向けた仕事始めのあいさつ

 

令和6年1月4日(木)記者会見室

 令和6年の仕事始めにあたり、職員の皆さんに御挨拶をさせていただきます。

 年始から大きな災害や事故が続いております。元日に発生した能登半島地震では、北海道胆振東部地震以来となる震度7が観測され、広範囲にわたり甚大な被害が発生しました。
 今朝の段階で77名の方が、お亡くなりになられたことが確認されるとともに、3万人を超える方々が避難所に身を寄せられています。
 この地震によりお亡くなりになられた方々に対し、謹んで哀悼の意を表しますとともに、被災された方々に心からお見舞いを申し上げます。
 この地震では、道内にも津波注意報が発表されました。道としても直ちに非常配備体制をとり、必要な対応にあたるとともに、被災地の状況に関する情報収集を行ってきたところであります。全国知事会と連携し、被災地の皆様に対し、できる限りの支援を行ってまいります。

 また、2日には、新千歳空港発の旅客機が羽田空港において、海上保安庁の航空機と衝突し炎上するという痛ましい事故が発生いたしました。
 この事故によりお亡くなりなった海上保安庁の隊員の方々は、能登半島地震の支援任務にあたっていたということであります。謹んで哀悼の意を表しますとともに、年末年始を北海道で過ごされ、このたびの事故に遭われた皆様に、心からお見舞いを申し上げます。
 航空機は、本道への主要な交通手段を担っております。このような事故は、決してあってはならないものであります。関係者においては、事故の検証と再発防止など、安全安心の確保に向けた取組をお願い申し上げます。

 そして、年末年始、この休みを返上し、危機管理への対応などで勤務をされた職員の皆さん、そしてご家族の皆さんに、心から感謝を申し上げます。
 道民の皆様の命と暮らしを守る、このことが、何よりも重要であります。引き続き、職員の皆さんにも、日々の職務において、常に様々な事態を想定しながら、緊張感を持って仕事に向き合っていただきたいと思います。

 こうした中、本日から、令和6年の道政が本格的にスタートをいたします。仕事始めに、この1年の道政を進めるにあたって、皆さんと共有しておきたい3つの視点について、私からお話をさせていただきます。

 1点目は、北海道の「いま」を職員全員で共有するということです。
皆さんには、すでに当たり前となっているかと思いますが、北海道の豊富な食や観光の資源、全国随一の再生可能エネルギーといったポテンシャルは、本道を取り巻く環境が大きく変化をする中で、道内はもとより、日本や世界の発展にも重要な役割を担っています。
 また、デジタル社会において欠かせない半導体については、ラピダス社が、次世代半導体製造拠点のパイロットラインの稼働に向けて、急ピッチで準備を進めております。その動向については、国内外から大きな注目が集まっています。
 現在、新しい総合計画の策定に向けて、北海道のめざす姿をお示ししながら、その実現に向けた政策展開と地域づくりの基本方向について、検討を進めています。
 かつてないスピードで世の中が動いている今だからこそ、北海道の将来を見据えながら、北海道の価値を改めて見つめ直し、職員の皆さんと一丸となって道政を進めていくことが、ますます重要となってきます。
 今年1年、職員の皆さんと様々な機会を活用しながら、北海道の価値、将来について、語り合っていきたいと考えています。

 2つ目は、北海道の中、すなわち地域を意識するということです。地域の声を道政に反映していくことは、道政の一丁目一番地でありますが、日本、そして、世界から注目が集まる中、改めて地域という視点への意識が重要となってきます。
 長引く物価高騰の影響など地域が直面する課題に対応していくためには、皆さんが聞いた現場の声、感じた空気、実際に見た場面を政策に反映していくことが欠かせません。
 これまでも職員の皆さんは、日頃から地域をまわっていただいているわけでありますが、改めて、地域への意識を強く持ち、道庁全体で地域とのコミュニケーションを一層深めていきたいと考えています。

 3つ目にお伝えしたいことは、北海道の外、日本全体、そして、世界を意識するということです。
新しい総合計画においては、北海道の力が、日本、そして、世界を変えていくといった考えをお示ししました。
 この表現には、本道のポテンシャルは、北海道の発展のみならず、日本、そして世界に貢献していくことができるという思いを込めています。
 目線を高くし、日本、そして、世界を俯瞰しながら、日々、自らの業務が、どこに繋がっているかを意識することで、時代の変化に対応したより実効性の高い政策につながっていくと考えています。
 昨年の仕事納めの際、つながりという言葉を皆さんに申し上げました。
これまで職員の皆さんの専門的知識の豊富さ、ネットワークの広さ、発想力の高さなどに驚かされてきました。皆さんのそうした力を繋ぎ合わせることが、北海道が直面している課題の解決に必要であると感じています。
 また、道庁の業務は、税や福祉をはじめ、地域や産業振興、インフラ整備など多岐にわたっています。そうした業務を単独で進めるのではなく、お互いに連携をさせ、総合力を発揮することは、道庁にしかできないことであると考えております。
 新しい年にあたって、皆さんには、是非、道庁そのものへの関心も高め、庁内の情報に積極的に触れてほしいと思います。
 特に、管理職の皆さんには、アンテナを高く張り、相乗効果を得られる取組はないのか、幅広い情報発信ができる機会はないのかなどを積極的に考えて、他部局に関わっていく攻めの連携を実践して欲しいと思います。
 
 ここまで、職務に臨むにあたって、今年、特に意識をしていただきたいということをお話させいただきました。私といたしましても、道庁の働く場としての魅力を高め、皆さんの活躍を支えていきたいと思います。
 昨年、実施いたしました職員アンケートでは、5,000人を超える方々から回答を得ることができました。業務に対する責任感など肯定的な意見をいただいた一方で、休暇制度をはじめ、執務環境などについて様々なご要望をいただきました。
 職員の皆さんの声を受け、取組を進めていきたいと考えています。例えば、夏季休暇についてでありますが、今年から、3日を5日に拡充いたします。休暇を取得できる期間も拡大いたします。ご家族などと過ごす時間を一層充実させていただけると嬉しく思います。
 この他には、テレワークの一層の推進、ジョブリターンの拡大、執務環境の改善など、職員の皆さんが、目に見えて変わったと思えるような取組を進め、これから道庁を志す方々が、働きたいと思える環境を皆さんとともにつくっていきたいと思います。

 年頭に当たっての私の思いを申し上げました。北海道のいまを全員で共有をして、地域への意識を徹底しながら、目線を世界にも向けていく。
 職員の皆さんとともに、3つの視点を強く意識をし、これまでの動きをさらに加速をさせ、道政が直面する課題を解決し、北海道の飛躍に向けて、力強く取り組んでいきたいと思います。
 また、このたびの災害、そして事故を踏まえ、危機管理の重要性を皆さんと共有し、その対応にも万全を期してまいります。皆さん、本年もよろしくお願いいたします。

その他の知事あいさつ

カテゴリー

知事室秘書課のカテゴリ

cc-by

page top