視覚障がい者向け広報「ほっかいどう」9月号
北海道のキャッチフレーズ「その先の、道へ。北海道」
【もくじ】
1 特集:令和元年度北海道予算
2 みんなの赤れんが
3 復旧・復興レポート
4 まさかは必ずやってくる みんなの防災ガイド
5 いきいき地域から
1 特集:令和元年度北海道予算
豊かな地域、確かな未来、活力ある産業。
3つの分野での「挑戦」を基本に、幅広い政策を展開していきます。
令和元年度北海道予算が決まりました。
政策展開の基本方向と重点的な取り組みを紹介します。
道では、新しい時代にふさわしい活力に満ちた北海道を築いていくにあたり、本道の可能性を発揮させるため、次の3つの「挑戦」を基本として政策を展開していきます。
(1)北海道への想いをつなげる豊かな地域づくりへの挑戦
北海道の持つ可能性を最大限に活かし、豊かな地域づくりへとつなげていくため、民間の資金や知恵・ノウハウを活用しながら、地域創生の実現に向けた取り組みを推進します。
このため、「北海道を応援したい」「北海道の活性化に協力したい」など北海道に想いを寄せる方々のネットワークとして「ほっかいどう応援団会議」を結成します。ふるさと納税やクラウドファンディングに加え、包括連携協定やボランティア活動などを通じた本道への「応援」を幅広く呼びかけるとともに、移住・定住の推進や、さまざまな形で本道と関わりを持つ「関係人口」の拡大に向け、市町村と連携した取り組みを進めます。
道民の皆さんのより確かな安全・安心を守るため、地域を支える交通体系の構築、健やかに暮らせる医療・福祉の充実、強靭な北海道づくりに取り組みます。
(2)多様性と可能性を活かした確かな未来づくりへの挑戦
多様な分野と地域でリーダーとなる人材を生む場づくりの検討を進めるとともに、世界での活躍や新たな価値の創出を目指す若者の成長と飛躍を、民間企業などとの協働により支援します。
農林水産業の新規就業者の拡大・定着を支援するほか、林業を担う人材の育成に向けた「北の森づくり専門学院」の開校準備に取り組みます。
また、外国人の皆さんが地域で安心して働き、暮らすことができるよう、ワンストップの相談体制の整備などを進めます。
アイヌの人たちを「先住民族」と位置付ける法律の制定を踏まえた総合的なアイヌ政策の推進や、2020年4月のウポポイ(民族共生象徴空間)開設に向けた積極的なPRなどに取り組みます。
(3)地域と未来を支える活力ある産業づくりへの挑戦
中国やASEAN、ロシアなどとの交流を促進しながら販路拡大や投資の呼び込みに努めるとともに、道産食品のブランド化を促進します。
観光については、ことし開催されるラグビーワールドカップやG20観光大臣会合における情報発信など積極的な誘客の取り組みを展開します。
また、農林水産業の持続的な発展に向けた体質強化や付加価値の向上、ロケット打ち上げなど宇宙産業の育成支援や自動走行実証実験の誘致、中小企業・小規模事業者の生産性向上や経営体質の強化、新エネルギーの導入拡大などに取り組みます。
これらの政策を展開するにあたり、道と市町村が地域の課題について率直に意見を交わし、地域創生に向けたプロジェクトを一体となって推進するなど市町村とのスクラム強化を図ります。さらに、行財政改革や政策実現力の強化などに取り組み、政策推進のための骨太で筋肉質な道の体制づくりを進めていきます。
(4)令和元年度北海道予算(主な重点政策)
3つの「挑戦」を基本として政策を展開していきます。
道民の皆さんと力を合わせ、新たな時代に躍動する北海道の実現を。
ア 北海道への想いをつなげる豊かな地域づくりへの挑戦〈主な取り組み〉
(ア)一人ひとりの希望がかなう地域の創生
〈政策のポイント〉
●本道に想いを寄せる方々が集うネットワーク「ほっかいどう応援団会議」を結成し、民間の力やノウハウを結集します。
- 市町村の進める地域子ども・子育て支援事業などを支援します。
- 都内で移住等のワンストップ窓口を運営するほか、首都圏の若年者対象の取り組みを実施します。
- 地域と継続的につながる「関係人口」を増やすため、首都圏企業を対象にワーケーション※の取り組みを行います。
- 北方領土返還要求運動の後継者を育成するため、道内中高生の体験学習などを実施します。
※ワーケーション/ワークとバケーションを組み合わせた造語で、遠隔地で休暇を兼ねて仕事もする働き方のこと。
(イ)地域を支える交通体系の構築
〈政策のポイント〉
●維持困難な鉄道路線の利用促進を目的とした設備投資に対する支援のほか、道民をはじめ道外・海外観光客の利用拡大などの取り組みを展開します。
- 未就航区間の新規路線誘致に向け、航空実態などを把握するトライアル運航を行います。
(ウ)健やかに暮らせる医療・福祉の充実
〈政策のポイント〉
●聴覚障がいのある方々の社会参加を促すため、聴覚障がい者情報提供施設の運営を支援します。
- 母子(父子)家庭の自立支援、軽費老人ホーム運営費の助成のほか、認知症の高齢者が安心して暮らせる仕組みづくりを進めます。
(エ)安全・安心で強靭な北海道づくり
〈政策のポイント〉
●胆振東部地震の被災3町の地域経済を活性化する支援を行うほか、地震により崩壊した林地の森林整備について検討を行います。
- 災害時の総合防災体制を強化し、災害福祉支援ネットワークの構築に取り組みます。
- 飲酒運転の根絶に関する取り組みを強化します。
イ 多様性と可能性を活かした確かな未来づくりへの挑戦〈主な取り組み〉
(ア)地域と産業をけん引する人づくり
〈政策のポイント〉
●外国人材の生活・就労に関するワンストップセンターの設置など、受入環境を整備します。
- 首都圏の大学などと連携して若年者のU・Iターン就職の促進を図るほか、意欲ある農業人材を確保するため就農フェアなどを開催します。
- 若年者や女性などのものづくり産業への就業促進を進めるほか、高齢者や障がい者が多様で柔軟な働き方ができる環境を整備します。
(イ)将来を担う子どもたちの成長を支える教育環境の充実
〈政策のポイント〉
●ふるさと納税を活用し、道立学校における特色ある教育活動の充実を図ります。
- 姉妹友好提携地域などとの間で青少年国際交流を拡大します。
(ウ)彩り豊かな文化・芸術・スポーツの振興
〈政策のポイント〉
●アイヌ新法の制定を踏まえ、新たな道のアイヌ施策推進方策の検討などを行います。
- スポーツ競技力強化に向け、ジュニア世代の強化合宿を支援します。
- 「北海道・北東北の縄文遺跡群」の世界遺産登録を目指す動きに4道県で取り組みます。
ウ 地域と未来を支える活力ある産業づくりへの挑戦〈主な取り組み〉
(ア)食と観光の魅力を最大化する北海道ブランドの充実
〈政策のポイント〉
●道産食品輸出額1,500億円の実現に向け、魅力ある食の世界展開を進めます。
- 外国人観光客500万人の実現に向け、さらなる高みを目指した観光戦略を推進します。
- 海外からの投資を促進するため、投資家の招へいなどを実施します。
(イ)優位性や独自性を活かした経済・産業の活性化
〈政策のポイント〉
●食品製造業などにおける先端技術の導入に向けた技術開発や製品化を推進します。
- 非常時にも対応可能な地域のエネルギー地産地消の取り組みなどを進めます。
(ウ)魅力ある力強い農林水産業の振興
〈政策のポイント〉
●農作業の省力化・生産性の向上を目指し、ICT(情報通信技術)を活用したスマート農業を推進します。
- さけ・ます増殖事業の安定化など、持続的発展に向けた漁業の取り組みを推進します。
- 森林所有者に対し、森林経営計画を提案・実践する森林施業プランナーの育成を図ります。
(5)令和元年度予算の概要
令和元年度予算は、昨年度と比較して1,111億円増の2兆8,609億円となりました(一般会計)。
増加の主な要因は、国が進める「防災・減災、国土強靱化のための3か年緊急対策」への対応などにより、投資的経費が561億円増、過去の道債発行額の増加などにより、道債償還費が271億円増、胆振東部地震からの災害復旧に要する経費などを含めた義務的経費が216億円増となっていることが挙げられます。
予算編成にあたっては、厳しい財政状況を踏まえ、さまざまな収支対策を行いましたが、なお生じる収支不足額に対し、財政調整基金を取り崩すことなどにより、最終的な収支の均衡を図りました。
本年度予算を踏まえた道財政の中期展望では、これまでの財務体質の改善に向けた取り組みなどにより、収支不足は縮小していく見込みですが、道債償還費や義務的経費は、依然増加する見通しにあるほか、実質公債費比率も全国最下位の水準にあることから、引き続き、財政健全化にしっかりと取り組んでいきます。
●歳入 2兆8,609億円
- 道税 6,047億円 21.1%
- 地方交付税 6,070億円 21.2%
- 地方譲与税等 1,091億円 3.8%
- 道債 7,156億円 25.0%
- 国庫支出金 3,591億円 12.6%
- その他 4,654億円 16.3%
●歳出 2兆8,609億円(性質別)
- 道債償還費 7,740億円 27.0%
- 人件費 5,721億円 20.0%
- 義務的経費 7,017億円 24.6%
- 一般施策事業費 4,067億円 14.2%
- 投資的経費(公共事業等) 3,748億円 13.1%
- 施設等維持管理費 316億円 1.1%
●歳出 2兆8,609億円(目的別)
- 公債費(道債など借入金の返済) 7,756億円 27.1%
- 保健福祉費 4,131億円 14.4%
- 教育費 4,013億円 14.0%
- 建設費 2,599億円 9.1%
- 経済費 1,344億円 4.7%
- 警察費 1,329億円 4.7%
- 農政費・水産林務費 2,022億円 7.1%
- 総務費・総合政策費・環境生活費・災害復旧費等 5,415億円 18.9%
▲特集(主な重点政策)に関するお問い合わせ 道庁政策局 電話(011)204‐5132
▲特集(令和元年度北海道予算)に関するお問い合わせ 道庁財政課 電話(011)204‐5030
2 みんなの赤れんが
(1)働き方改革関連法が4月1日から順次施行されています
「働き方改革」とは、働く人たちが、個々の事情に応じた多様で柔軟な働き方を自分で選択できるようにするための改革です。
【働き方改革関連法3つのポイント】
ア 時間外労働の上限規制の導入(中小企業は2020年4月1日)
イ 年次有給休暇の確実な取得
ウ 正社員と非正規社員の間の不合理な待遇差の禁止(大企業は2020年4月1日、中小企業は2021年4月1日)など、その他の内容や詳細は、「働き方改革」特設サイトをご覧ください。
▲道庁働き方改革推進室 電話(011)204-5354
(2)旧優生保護法に関する一時金支給について
4月24日に「旧優生保護法一時金支給法」が成立し、公布・施行されました。旧優生保護法のもとで優生手術を受けた方は、一時金320万円の支給を受けることができます。
一時金の請求を希望する方は、旧優生保護法に関する相談支援センターにてご案内しますので、以下にご連絡ください。
〈相談支援センター〉電話 (フリーダイヤル)0120-031-711
受付時間 8時45分から17時30分(土日祝日・年末年始除く)
FAX (011)232-4240
メール hofuku.kodomo1@pref.hokkaido.lg.jp
郵送 〒060-8588 (住所不要)北海道保健福祉部子ども子育て支援課相談室内
▲道庁子ども子育て支援課 電話(011)206-6343
(3)気候変動の影響への「適応」について考えてみましょう!
ここ数年、異常気象が多く発生しており、今後、私たちの暮らしにさらに影響が出てくるかもしれません。その影響に備えるための「適応」について、身近なところから取り組んでみましょう。
〈暮らしに身近な「適応策」〉
1.自然災害に備えましょう
集中豪雨が増えたり、台風が大型化したりするかもしれません。土砂災害などの自然災害に備え、避難場所や避難経路を調べておきましょう。
2.熱中症を予防しましょう
気温が上がり、熱中症になる可能性が高まります。こまめな水分補給、外出時の帽子着用などを行うようにしましょう。
3.虫刺されに気をつけましょう
気温が上がると、デング熱という感染症を運ぶ蚊が北海道に生息するようになるかもしれません。虫よけスプレーなどで虫刺されに注意しましょう。
4.水を大切に使いましょう
雨の降る日が少なくなるかもしれません。普段から水を大切に使いましょう。
▲道庁気候変動対策課 電話(011)204-5190
3 復旧・復興レポート
昨年9月に発生した胆振東部地震の被災地の復旧・復興に向けた主な取り組みを紹介します。
豊穣を願い「あつま田舎まつり」を開催!
厚真町では、クラウドファンディングなどを通じて多くの皆さんから支援をいただき、町内最大のイベント「あつま田舎まつり」(6/15、16)を開催。家族連れなど多くの人で賑わいました。
▲道庁胆振東部地震災害復興支援室 電話(011)204-5795
4 まさかは必ずやってくる みんなの防災ガイド
警戒レベル4で全員避難!!
大雨からの逃げ遅れゼロへ!
避難情報の伝え方が変わりました
この夏より、[警戒レベル]を用いた避難情報が発令されています。
市町村から[警戒レベル3、4]が発令された地域にお住まいの方は、速やかに避難してください。
- 警戒レベル1 心構えを高める(気象庁が発表)
- 警戒レベル2 避難行動の確認(気象庁が発表)
- 警戒レベル3 高齢者等は避難! 避難に時間を要する人は避難(市町村が発令)
- 警戒レベル4 全員避難! 安全な場所へ避難(市町村が発令)
- 警戒レベル5(市町村が発令)は既に災害が発生している状況です。
地域の皆さんで声をかけあって、安全・確実に避難しましょう。
▲道庁危機対策課 電話(011)204-5008
5 いきいき地域から
総合振興局・振興局の話題をお届けします。
檜山振興局
障がい者も観光を楽しく満喫!「ひやまバリアフリーレジャー事業」
檜山地域では、年齢や障がいの有無などによらず、すべての人に楽しんでもらえるよう、地域ぐるみでバリアフリーレジャーを推進しています。
バリアフリー対応型のホテルやフェリーなど、檜山管内の独自のストックのほか、施設改修などで誰もが楽しくレジャーを体験できる環境を整えて、その家族や友人などの管内への誘客促進につなげていきます。また、この事業を通じて地域に助け合いの心が育まれ、障がい者や高齢者、子育て世代など、観光客だけでなく、すべての人が過ごしやすいまちづくりを目指しています。
この事業の取り組みを広く知ってもらうためのPR小冊子も完成し、道南の観光協会、観光案内所などで配布しています。
▲檜山振興局社会福祉課 電話(0139)52-6651
▲北海道の人口データをお届けします。(令和元年6月末現在)
総人口 5,279,640人 男 2,493,336人 女 2,786,304人
前年同月比 総人口 36,765減 男 17,572減 女 19,193減
(人口は毎月公表される統計資料に基づき掲載しています。)
▲広報(誌)「ほっかいどう」、次号は令和元年11月下旬の発行予定です。
点字版広報誌の送付を希望される場合は、発行元までご連絡ください。
発行/北海道総合政策部知事室広報広聴課
〒060‐8588 札幌市中央区北3条西6丁目
(電話)(011)204‐5110/FAX(011)232‐3796
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