視覚障がい者向け広報「ほっかいどう」平成30年6月号

【もくじ】
1 特集:平成30年度北海道予算
2 こんにちは!赤れんが
3 おすすめ!地域から
4 こちら!道議会

【本文】

1 特集:平成30年度北海道予算
北海道命名150年。地域創生の成果を確かなものにし、未来への投資を進めていきます。
平成30年度北海道予算が決まりました。道政の基本姿勢と重点的な取り組みを紹介します。

(1)北海道価値は未来の扉を開く鍵
この地が「北海道」と命名されて、ことしで150年目を迎えました。私たちのふるさと北海道は、豊かな自然環境や四季折々の気候風土に恵まれ、アイヌや縄文といった独自の歴史や文化を持ち、地域ならではの価値を有しています。この北海道価値こそが、未来の扉を開く鍵といえます。このため道では、暮らしと経済の両面から総合的な政策を展開しており、近年、来道観光客の増加や、道産食品をはじめとした北海道ブランドが高く評価されるなど、北海道は、国内外から注目される地域の一つになってきました。現在、私たちは、これまで経験したことのない人口減少に直面していますが、地域の特色を生かした取り組みにより、人口減の抑制に成果を上げる市町村も増えつつあります。こうした地域創生の成果を確かなものにするため、これからも、子どもを生み育てやすい環境づくりや地域の将来を担う人材の育成、道民生活に欠かせない交通網の整備など、待ったなしの課題に正面から向き合い、心豊かに暮らせる北海道を目指して取り組みを進めていきます。

(2)キーワードは「世界」「地域」「未来」「人」
50年、100年先も、誰もが安心して暮らし、夢を描いて輝き続けることができ、国内外からも多くの人々が訪れるような北海道を創るため、次の二つの基本姿勢で道政運営に取り組みます。
●世界とともに歩む持続可能な地域づくり
北海道が誇る価値の源は、私たちが暮らす地域そのものです。地域の産業や医療福祉、交通ネットワークといった生活基盤を守り、地域の魅力を見つめ直し、磨き上げることで、次の世代へ引き継いでいきます。また、「世界の中の北海道」として存在感を高めていくためにも、地域の可能性をさらに引き出し、将来にわたって安心して暮らせる社会の確立を目指します。
●未来へつなぐ人づくり
私たちの暮らしが大きく変わっていく中、次の時代に向かって果敢にチャレンジする人たちの取り組みを全力で応援します。また、「人づくり」こそが、あらゆる政策の原点です。お互いの個性や価値観を尊重し、包容力を持ちながら、自立心にあふれ、新しい価値の創造に挑戦する人材を育んでいきます。

(3)平成30年度予算の概要
平成30年度予算は、昨年度とほぼ同規模の2兆7,498億円となりました(一般会計)。道財政は、これまで行財政改革に取り組んできた結果、収支不足額が縮小するなど、着実に改善が図られているものの、引き続き収支不足が見込まれるなど、依然として厳しい状況にあります。今後も、予算の効率的な執行や歳入確保に取り組むなど収支不足の解消に努め、人口減少など道政が直面する課題ヘの対応と財政の健全化との両立を目指します。
●歳入 2兆7,498億円
・道税 5,986億円 21.8%
・地方交付税 6,060億円 22.0%
・地方譲与税等 998億円 3.6%
・道債 6,584億円 24.0%
・国庫支出金 3,189億円 11.6%
・その他 4,681億円 17.0%
●歳出(性質別) 2兆7,498億円
・道債償還費 7,469億円 27.2%
・人件費 5,662億円 20.6%
・義務的経費 6,801億円 24.7%
・一般施策事業費 4,072億円 14.8%
・投資的経費(公共事業等)3,187億円 11.6%
・施設等維持管理費 307億円 1.1%
●歳出(目的別) 2兆7,498億円
・公債費(道債など借入金の返済)7,484億円 27.2%
・教育費 4,034億円 14.7%
・保健福祉費 3,967億円 14.4%
・建設費 2,260億円 8.2%
・経済費 1,332億円 4.9%
・警察費 1,294億円 4.7%
・農政費・水産林務費 1,867億円 6.8%
・総務費・総合政策費・環境生活費・災害復旧費等 5,260億円 19.1%
▲特集(平成30年度北海道予算)に関するお問い合わせ
道庁財政課(電話)(011)204-5030

平成30年度北海道予算(主な重点政策)
持続可能な社会づくりに向け、三つの視点で取り組んでいきます。
次の50年、100年先を見据え、未来を創る取り組みを進めます。
▲特集(主な重点政策)に関するお問い合わせ 道庁政策局(電話)(011)204-5132

(4)地域創生の推進〈主な取り組み〉
ア 北海道150年事業の展開
●北海道150年記念セレモニーを開催するほか、三重県・佐賀県との子ども交流を実施します。
●マサチューセッツ工科大学(MIT)の教授を招き、聴衆参加型の講演会を行います。
●海外の姉妹友好提携地域の代表者が一堂に会し、今後の交流について語り合う会合を開きます。
イ アイヌ文化の発信などの強化
●2020年の民族共生象徴空間の開設に向け、機運の醸成を図りながら、アイヌ文化の発信や地域連携体制の強化に取り組みます。
ウ 働き方改革の着実な推進
●就業環境の改善など働き方改革に取り組む企業を認定します。
●学校における働き方改革として、教員に代わる部活動指導員やスクールサポートスタッフを公立学校に配置します。
エ 暮らしと経済を支える交通・物流ネットワークの構築
●貨物輸送の効率化に向け、輸送事業者と地域が連携し、ラストワンマイル※の共同輸送などを検討・実証します。
※ラストワンマイル=宅配便などの拠点から個々の配達先までの物流
●道内航空ネットワークの維持・拡充を図るため、道内空港間の路線就航に向けた運航可能性調査を行います。
●中核都市と周辺地域をつなぐ広域的な交通ネットワークの実現に向けた取り組みを進めます。
オ 本道の強みを活かした新しい成長産業の創出
●新しい成長分野である宇宙産業の育成や人工知能、IoT※など先端技術を利用した新たな取り組みを創出します。
※IoT=「モノのインターネット」と呼ばれ、身の周りのものがインターネットにつながる仕組みのこと
●幅広い分野における寒冷環境対応IoT製品などの開発支援拠点を整備します。
●水素エネルギーの利活用や、自動走行車開発の拠点化に向けた取り組みを進めます。
カ 経済と雇用を支える地域産業力の向上
●クラウドファンディング※型ふるさと納税を活用して起業を支援します。
※クラウドファンディング=不特定多数の人が、インターネット経由で他の人々や組織に財源の提供や協力などを行うこと
●中小企業の人材確保に向け、場所や時間にとらわれない働き方の導入を支援します。
キ 暮らしを守る地域医療の確保と健康づくりの推進
●修学資金の貸付や指導医の派遣により、地域での医師の確保やキャリア形成を支援します。
●がんの予防や早期発見など効果的ながん対策の取り組みを進めます。
ク 誰もが心豊かに暮らし共に発展できる社会の構築
●障がい者の意思疎通や手話に関する条例の制定に伴い、道民の理解を深めるフォーラムを開催します。
●介護従事者の労働環境改善のため、介護ロボットの導入支援などの取り組みを進めます。
ケ 地域課題の解決に向けた取り組みの推進
●課題解決などをテーマにクラウドファンディングを試行的に導入するほか、振興局と市町村が協働で取り組むプロジェクトを進めます。
●北方四島共同経済活動の本格化を見据え、必要な事業を進めます。
コ 「まさか」への備えと強靭でやさしい地域づくり
●洪水対策などの防災・減災対策や、円滑で迅速な住民避難に必要な施設の整備を進めます。
●飲酒運転の根絶に向けた取り組みを進めます。

(5)未来を担う多様な人づくり〈主な取り組み〉
ア 新たな道を切り拓く人財の育成
●道立高校生に対する産業教育やキャリア教育の充実を図ります。
●林業の担い手育成に必要な人材育成機関の設立準備を進めます。
●アメリカ・ハワイ州などとの高校生の交換留学を行います。
●私立学校施設の耐震化について経費の一部を補助します。
イ 多様な人材の活躍促進と呼び込みの強化
●人手不足が深刻な地域で子育て中の女性の再就職支援を行います。
●女性の多様な社会参画の実例を見て学べるイベントを開催します。
●道内外の若者が地域に関心や愛着を深められる仕組みづくりを進めます。
ウ スポーツを通じた人づくり・地域づくりの推進
●スポーツ大会や合宿を誘致するため、スポーツコミッションの設立促進・連携強化を図ります。
●ラグビーワールドカップ2019や、2020東京オリンピック・パラリンピック聖火リレーの成功に向けた取り組みを進めます。
●ジュニア選手の育成強化を進めます。
エ 子どもの確かな成長を支える環境づくり
●コミュニティ・スクールの導入促進と取り組みの充実に向け、14管内で推進協議会を開催します。
●保育士の専門性や保育の質の向上を図るためのキャリアアップ研修を行います。
●子どもの貧困対策やいじめ対策を強化します。
オ ライフステージに応じた少子化対策の推進
●安心して子どもを生み育てることができるよう、多子世帯の経済的負担を軽減するため、一定の所得以下の世帯における保育料軽減のほか特定不妊治療費への助成を行います。

(6)世界を見据えた果敢な挑戦〈主な取り組み〉
ア 海外との地域間交流などの拡大
●日中の政府機関や経済団体などが集うハイレベル会合を誘致するほか、ベトナムとの人材交流に取り組みます。
●日露の関係強化のため、欧露部(ヨーロッパロシア)での経済フォーラムに参加するほか、サハリン州との青少年交流に取り組みます。
イ 新たな国際環境などに対応した強い農林水産業の確立
●国際情勢の変化に対応できる北海道の酪農畜産を構築するため、牧草の生産性向上、工房チーズの品質向上などの総合的な取り組みを進めます。
●イワシやサバなど資源が増えている魚種の有効活用に向けた調査を行います。
●道産木材の新たなブランド戦略を検討し、国内外でプロモーション活動を展開します。
ウ インバウンドの加速化と「稼ぐ観光」の促進
●自転車の活用と安全利用を推進するため、関係団体等との連携体制を構築し、健康増進やサイクルツーリズムによる観光振興を図るとともに、安全利用を広く周知するフォーラムを開催します。
●地域の歴史的文化資源を生かしたまちづくりを進めるため、北海道開拓の村に拠点施設を整備します。
●外国人観光客の多様な旅行スタイルに応じたツアーの造成に取り組みます。
■外国人来道者数の推移
2012年度 79万人
2013年度 115万人
2014年度 154万人
2015年度 208万人
2016年度 230万人
2020年度 目標値500万人
エ 食の輸出拡大戦略の推進
●北海道ブランドが浸透してきたアジア地域を中心に、一層の販売促進等の取り組みを進めるとともに、EU諸国など新たな市場への輸出拡大を図ります。

2 こんにちは!赤れんが

(1)北海道戦没者追悼式を7月19日(木)に開催
先の大戦における北海道関係の戦没者へ、追悼の誠を捧げ、平和の誓いを新たにするため、毎年「北海道戦没者追悼式」を開催しています。
日時 7月19日(木)11:53~13:00
会場 北海道立総合体育センター「北海きたえーる」参列のお申し込みは、お住まいの市町村の援護担当窓口へお問い合わせください。
▲お問い合わせは道庁地域福祉課(電話)(011)204-5269

(2)北海道150年事業のメインイベントを紹介します。
ア 記念式典
●日程:8月5日(日)
●会場:北海道立総合体育センター「北海きたえーる」(札幌市)
メイン会場
第1部 式典
式辞、青少年の誓い など
第2部 記念プログラム
■歴史・文化 アイヌ文化、地域の伝承芸能の紹介 など
■未来への躍動 若い世代のパフォーマンス など
第3部 スペシャルライブ
子どもたちやアーティストのステージ など
サブ会場
■パネル展、グルメフェア、北海道の未来トークセッション など
イ 北海道150年ウィーク
●日程:7月14日(土)~8月26日(日)
●会場:道内外の各地にて
「食」「アート」「文学」「音楽」「スポーツ」「自然」などをテーマに企業や団体、市町村などが記念イベントを行います。

(3)7月17日は「北海道みんなの日」(愛称:道みんの日)です。
松浦武四郎が明治政府に「北加伊道」という名称を提案した7月17日は「北海道みんなの日」。この日は多くの道立施設において入場料などが無料になります。

3 おすすめ!地域から
総合振興局・振興局の話題をお届けします。
●日高振興局
日高がもっと近くなる!日高門別IC~日高厚賀ICが開通しました
日高自動車道は苫小牧市と浦河町を結ぶ、延長約120kmの一般国道の自動車専用道路です。このうち日高門別ICから日高厚賀ICまでの14.2kmの区間が4月21日に開通しました。 日高厚賀ICの開通により、地域の産業や暮らしの利便性向上はもちろん、道内各地の方々が日高地域で行われるイベントや観光スポットを訪れる際のアクセスもさらに便利になりました。通行料は無料。この機会に、ぐんと近くなった日高地域にぜひお越しください。
▲お問い合わせは総合案内窓口(電話)(0146)22-9030

4 こちら!道議会
定例会の概要などをお伝えします。
平成30年第1回定例会(2/21~3/20)
(1)定例会の概要
道政執行方針の説明と平成30年度当初予算等の議案118件が提案され議決されました。また、議員から条例案等6件が提案され議決されました。本会議では、各会派の議員が代表質問や一般質問を行い、災害対応、JR北海道路線問題、航空ネットワーク、後期高齢者医療保険制度、医療的ケア児の支援、障がいがある方の施策の充実、産業振興、観光振興、新しい教育計画、北方領土教育など道政が直面する諸課題について、議論を行いました。予算特別委員会からは、交通政策総合指針、人口減少や少子高齢化などを背景とする人手不足、旧優生保護法のもとで本人の同意のない中で行われた不妊手術、学校における働き方改革について意見が付されました。
(2)主な議決の状況
ア 知事提出案件
●予算案 33件 「平成30年度北海道一般会計予算」など
●条例案 41件
●その他案件 44件 「北海道障がい者の意思疎通の総合的な支援に関する条例案」など
イ 議員・委員会提出案件
●条例案 1件 「北海道自転車条例案」
●決議案 1件 「2025年国際博覧会の誘致に関する決議」
●意見案 4件 「高齢者や若年成人等の消費者被害を防止・救済する実効的な消費者契約法改正を求める意見書」など
(3)北海道自転車条例
自転車の活用と安全な利用の推進を通じ、環境負荷の低減、道民の健康増進、サイクルツーリズムの振興を目的とする「北海道自転車条例案」を、議員提案し可決されました!
(4)次回定例会のお知らせ
平成30年第2回定例会は、6月下旬に開会の予定です。
▲お問い合わせは議会事務局政策調査課(電話)(011)204-5691

広報(誌)「ほっかいどう」、次号は平成30年8月下旬の発行予定です。

発行/北海道総合政策部知事室広報広聴課
〒060‐8588 札幌市中央区北3条西6丁目
(電話)(011)204‐5110/FAX(011)232‐3796

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