視覚障がい者向け広報「ほっかいどう」令和4年3月号

広報誌ほっかいどう 2022年3月号

【もくじ】
1 ポストコロナに向けた北海道観光のバージョンアップ
2 巨大地震・津波に備えた日頃からの防災対策
3 新型コロナウイルス感染症対策
4 赤れんがニュース
5 道議会レポート

1 ポストコロナに向けた北海道観光のバージョンアップ

(1)「観光立国北海道」の再構築に向けて取り組みを進めます。
 新型コロナウイルス感染症により、インバウンド(訪日外国人旅行)需要は見込めず、国内需要も減少していますが、ポストコロナを見すえて、北海道観光のバージョンアップに向けたさまざまな取り組みが進んでいます。
 2021年は、アドベンチャートラベル(AT)の世界最大のイベント「アドベンチャートラベル・ワールドサミット(ATWS)」がアジアで初めて北海道でバーチャル開催されました。動画や商談会などで発信した北海道の多彩な魅力が、国内外から高い評価を受け、2023年に北海道でのリアル開催が内定しました。
 道では、こうした環境の変化を考慮し、2021年11月、「北海道観光のくにづくり行動計画」を策定し、「観光立国北海道」の再構築に向けたさまざまな取り組みを、市町村や観光関係団体、事業者の皆さんと一緒に取り組んでいくこととしています。
 今回は、ポストコロナを見すえ、地域で始まっている、本道の豊かな自然や文化などを生かした北海道観光のバージョンアップを目指す取り組みを紹介します。

(2)北海道観光のくにづくり行動計画 施策の展開方向

①クリーン×セーフティ北海道
●新北海道スタイルなど安全・安心の提供 
●広大な自然など本道価値の情報発信 など

②量×質の追求
●道内観光の高付加価値化 
●道民からも愛される観光地づくり

③旅行者比率のリバランス
●道民の道内再発見 HOKKAIDO LOVE!プロジェクト 
●欧米など新規市場の開拓 など

④新しい旅行スタイルの推進
●ワーケーションなど滞在型観光の推進 
●アドベンチャートラベルの造成・PR など

⑤観光インフラの強靭化
●広域観光の拠点としての道内空港の利活用 
●観光人材の育成、確保 など

⑥推進体制の強化
●観光関係団体との連携推進 
●観光振興の安定的な財源の確保 など

(3)新たな視点で、北海道観光の魅力や価値を高めていきます。
ポストコロナを見すえ、地域で取り組みを進めている皆さんにお話を聞きました。

①アドベンチャートラベル(AT)
北海道は、世界が注目するAT先進地です。
ATTA(ATWS主催団体)アンバサダー鶴雅リゾート株式会社営業部マネージャー
髙田 健右 さん(釧路市)
 アドベンチャートラベル・ワールドサミット(ATWS)が2023年に北海道でリアル開催されることは、またとない好機といえます。2021年のバーチャル開催を通じて、北海道のATの魅力を世界に発信できたことに加え、今後2年間で、さらに質の高いツアーに磨き上げるための準備ができると考えています。
 世界のAT関係者が注目するアジアの中でも日本は人気が高く、特に北海道は、ガイドの多彩さや自然のクオリティの高さ、独自のアイヌ文化などを体感できるAT先進地として期待が寄せられています。道民の皆さんにも、北海道のATの魅力をぜひ体感していただきたいと思います。
 ATは、北海道にとって地域創生の重要な要素の一つ。今後もさらに、国内外で発信力を高めていきたいと思います。
▲鶴雅リゾート(株)阿寒予約センター 電話0154-67-4000

②北海道アウトドアガイド
お客さまに寄り添い、自然の魅力を伝えたい。
Sotoasobu代表北海道アウトドアガイド(自然ガイド)
江川 理恵 さん(伊達市)
 主に洞爺湖有珠山ジオパーク圏内で、自然ガイド、ジオガイドとして活動しています。質の高い仕事を目指すうえで、学び続けることはとても重要です。そこで、ガイドとして体系的な学びを得ようと、数年かけて10以上の関連資格を取得しました。その一つが、全国唯一の知事認定ガイドである「北海道アウトドアガイド」の資格です。
 取得して以降、各分野で活躍する多くの先輩ガイドに出会い、人のネットワークが広がりました。特に、道が取り組むATに関わらせていただいてからは、お客さまに寄り添うことの大切さを学んでいます。
 今後も知事認定ガイドの一人として、大地と自然と人のつながりを伝え、「自然への視点が変わった」と思ってもらえるようなガイドをすることが目標です。
▲Sotoasobu事務所 電話090-3892-3695

③北海道型ワーケーション
地域の魅力を体感できる受入環境づくりを。
一般社団法人MEGURU 代表理事(一般社団法人日本ワーケーション協会公認ワーケーションコンシェルジュ)
齋藤 雄一 さん(富良野市)
 2020年、富良野市のワーケーションの可能性について市民が話し合う実証事業に参画し、市に提言を行いました。それを機に、2021年に設立したのが当法人です。
 私たちの役割は、民間の視点で富良野地域でのワーケーション受入環境の整備を進めること。ワーケーションで訪れた皆さんに地域の魅力を体感してもらい、その後もファンとなって交流が深まり、新たなビジネスが生まれるきっかけになればと願っています。
 富良野地域は観光地として知名度がありますが、真の魅力は、自然と共生するこの地域の文化や歴史にあると思います。春に開設するワーケーション専用サイトなどを通じて、地域の魅力を発信していきます。
▲一般社団法人MEGURU(合同会社ドルクスフードプランニング) 電話0167-56-7816

④サウナで「ととのう」
※サウナ用語の「ととのう」は、とても気持ちが良く、心身ともに快調に感じられる状態のこと。
健康的なサウナ文化で十勝の冬観光を発信!
十勝サウナ協議会会長
後藤 陽介 さん(帯広市)
 宿泊施設や病院、観光地域づくり法人などが2020年に立ち上げた十勝サウナ協議会では、十勝の地域資源を生かしてフィンランド式サウナを楽しんでもらう「十勝サ国プロジェクト」を展開しています。
 こうしたサウナは9施設あり、十勝産シラカバなどを使ったサウナや、体を温めた後で凍った湖に穴を開けた水風呂に入ったり、外気浴を楽しんだりなど、十勝らしい環境を満喫できるサウナもあります。
 今後は、サウナ人気の中心層である20~40代向けに、公式サウナドリンクやサウナ飯の開発を行い、地域のお店と協力して、サウナを目的に訪れたくなる十勝の冬観光を盛り上げていきます。
▲十勝サウナ協議会 (帯広観光コンベンション協会) 電話0155-22-8600

(4)地域でも新しい取り組みが始まっています

①農山漁村に広がる「農泊」
 農泊とは、農山漁村に宿泊し、滞在中に地域資源を活用した食事や体験などを楽しむ農山漁村滞在型旅行のこと。
 道内の45地域で農泊の取り組みが行われており、そのうち鶴居村では「美しい村・鶴居村観光協会」が中心となり、村内団体と連携し、自然風景を楽しめるフットパスやサイクリングコースの整備など、観光コンテンツづくりに取り組んでいます。2021年8月には「子連れワーケーション」の誘致に向けてモニターツアーを行うなど、新たな取り組みを進めています。
▲道庁農村設計課 電話011-206-6490

②非接触型サービスを備えたカミシホロホテル
 2021年7月、上士幌町にオープンした「カミシホロホテル」では、IT技術を駆使してタブレット端末でチェックイン、顔認証で客室に入室ができ、客室に完備されたデリバリーボックスで朝食や届け物を受け取れるなど、「スマートなおもてなし」をコンセプトに、非接触型サービスを行っています。近隣のシェアオフィスと連携し、ワーケーションでの利用も増えています。
▲カミシホロホテル 電話01564-7-7266

2 巨大地震・津波に備えた日頃からの防災対策
▲道庁危機対策課 電話011-206-7859

(1)日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震
 日本海溝及び千島海溝沿いでは、数百年に一度、巨大地震が発生し、太平洋沿岸で大きな津波が発生しています。
 内閣府では、最大クラスの地震・津波を想定し、防災対策を検討していくため、2021年12月、巨大地震の被害想定を公表しました。
 被害想定では、避難が遅れる「冬季の深夜」に巨大地震が発生した場合、道内の死者数は最大13万7,000人に上ると推計する一方、津波からの迅速な避難や、避難の呼びかけ、津波避難ビル・タワーの活用・整備などの対策を講じることにより、死者数を約8割減らすことができるとされています。

(2)地震・津波から命を守る
 こうした被害想定により被害の全体像を明らかにすることで、起こり得る事象を一人一人が自分のこととして冷静に受け止め、最大クラスの災害から「命を守る」ために必要な防災対策に取り組むことが大変重要です。

①日頃からの備え
●家具の固定
●避難場所や高台の位置、避難ルートの確認
●配慮の必要な方の避難方法を決めておく
●冬季を想定した準備
  防寒具、カイロ、毛布、タオル、衣類など

②グラッときたら(緊急地震速報が出たら)
●机の下にもぐる
●あわてて外に飛び出さない
●火を止めるのは揺れがおさまってから

③津波が来る前に避難する
●高台など安全な場所に率先して避難する
●海や川を見に行かない
●冬季は防寒対策を忘れずに

3 新型コロナウイルス感染症対策
※2月3日現在の情報です。新型コロナウイルス感染症に関する最新情報は道のウェブサイトをご覧ください。

(1)ご自身や身近な人が感染したときには
 オミクロン株による感染拡大を受け、道では、重症化リスクが高い患者さんを迅速かつ的確に必要な医療につなげるため、保健所の濃厚接触者の調査対象を、原則、同居家族や医療機関、介護福祉施設などに重点化し、その他の方には自主的な外出自粛や健康観察をお願いしています。

Q.新型コロナウイルス感染症と診断されたら?
A.ご自身で、速やかに感染の可能性がある方(同居家族を除く)や勤務先などへ連絡をお願いします。
●まずご自身で確認していただきたいこと
・検体採取日 
・発症日(症状が出た日) 
・発症日(無症状の場合は検体採取日)の2日前から共に行動した方の有無
●連絡対象の「感染の可能性がある方」の例 
自身の感染可能期間中(発症日の2日前から入院や自宅療養開始までの期間)に、マスクをしないで(顎にずらした場合なども含む)会話した方
※「対面で会話」「1m以内」「15分以上」が目安

Q.陽性者から「感染の可能性がある」と連絡を受けたら?
A.陽性者と最後に接触した日の翌日から7日間(8日目解除)の外出自粛をお願いします。なお、10日間を経過するまでは、検温などご自身で健康状態の確認をお願いします。
陽性者から連絡を受け、症状がある場合は、かかりつけ医または以下の北海道新型コロナウイルス感染症健康相談センターにご相談ください。
※抗原定性検査キットを使うときは、薬局などで「医療用」として販売されているものを使いましょう。「陽性・高リスク」と判定された場合、かかりつけ医または以下の健康相談センターに連絡してください。
▲北海道新型コロナウイルス感染症健康相談センター (フリーダイヤル)0120-501-507

(2)3回目接種では「交互接種」もご検討ください
 3回目接種により、感染予防や重症化予防の効果を高めることができるとされています。3回目に使用するワクチンは、1・2回目接種に用いたワクチンの種類にかかわらず、メッセンジャーRNAワクチン(ファイザーまたは武田/モデルナのワクチン)とされています。1・2回目とは異なるワクチンを接種(交互接種)した場合でも、その効果と安全性が確認されていますので、1・2回目でファイザーを接種した方もモデルナを選ぶなど、早く接種できるワクチンを接種していただくことをお勧めします。また、引き続き1・2回目接種も可能です。まだ接種を受けていない方は、積極的に接種をご検討ください。

4 赤れんがニュース
道庁からのお知らせなどをお伝えします。

成年年齢引き下げに伴う消費者トラブルにご注意!!
 2022年4月1日から民法上の成年年齢が20歳から18歳に引き下げられます。18、19歳の若者が自由に契約できるようになりますが、契約トラブルや消費者被害に遭う心配もあります。
 未成年者であれば親権者の同意のない契約は取り消せますが、成年は一度契約すると簡単に取り消すことができなくなります。
 まずは、賃貸住宅の入退去、中古車購入、アダルトサイト、オンラインゲーム、フリマアプリなどで、さまざまなトラブルの事例があることを知ってください。悪意を持った人たちは、若者を「だましやすい人」として標的にしています。困ったときは、道立消費生活センターまたは消費者ホットライン「188」に相談しましょう。
▲道庁消費者安全課 電話011-204-5212

5 道議会レポート
定例会の概要などをお伝えします。 
令和3年第4回定例会(11/30~12/16)

(1)定例会の概要
 新型コロナウイルス感染症対策をはじめ、当面措置を要する経費などについて、必要な予算措置を講じるための補正予算を含む予算案2件と条例案12件、その他の案件7件が知事から提案され、議決しました。
 また、前会より継続審査の決算案件6件を認定し、議員・委員会から提出された北海道太平洋沿岸の漁業被害に関する意見書など意見案5件を原案のとおり可決しました。

(2)道議会は開設120年
 道議会は昨年、開設120年を迎えました。開設120年を記念し、旧道議会議事堂の様子や道議会の出来事に関するパネル、道議会と交流のある国々の記念品などの展示を行いました。

(3)本会議や予算特別委員会の主な議論
●新たな変異株「オミクロン株」について、道内への流入を防ぐための水際対策や監視体制の強化、国や航空会社などの関係者との連携に今後どのように取り組む考えか。
●ワクチンの3回目接種について、円滑に接種を行うための各市町村の計画的な接種体制の構築に向け、今後どのように取り組む考えか。
●太平洋沿岸で広範囲にわたって確認された赤潮による被害について、漁業関係者への支援や漁場再生、被害の未然防止に向けて今後どのように取り組む考えか。
●原油価格の高騰について、生活困窮世帯への支援や、社会福祉施設、中小企業・小規模事業者などへの支援に今後どのように取り組む考えか。

(4)次回定例会のお知らせ
 令和4年第1回定例会は2月25日に開会します。議会中継はスマートフォンでもご覧いただけます。

(5)ウェブサイトをご覧ください
 議会中継・録画、議会の日程、会議録、傍聴・見学案内、議会時報などをご覧いただけます。
 質問などの詳細は、冊子「北海道議会時報」でもご覧いただけます。各(総合)振興局等での閲覧のほか、希望者への配布も行っています。
▲議会事務局政策調査課 電話 011-204-5691

▲北海道の人口データをお届けします。(令和3年12月末現在)
総人口 5,184,048人 男 2,450,586人 女 2,733,461人
前年同月比
総人口 45,027減 男 20,608減 女 24,420減
※人口は毎月公表される統計資料に基づき掲載しています。
※性別不明者は総人口のみ含まれています。

▲広報(誌)「ほっかいどう」、次号は令和4年6月上旬の発行予定です。
点字版広報誌の送付を希望される場合は、発行元までご連絡ください。
発行/北海道総合政策部知事室広報広聴課
〒060‐8588 札幌市中央区北3条西6丁目
電話011‐204‐5110/FAX011‐232‐3796

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