知事定例記者会見(令和6年4月5日)

知事定例記者会見

  • 日時/令和6年4月5日(金)15:42~16:51
  • 場所/記者会見室
  • 記者数/21名(テレビカメラ1台)

記者会見風景

知事顔写真

会見項目

知事からの話題

  1. 新年度に当たって
  2. 春の全国交通安全運動の実施について

記者からの質問

  1. 台湾東部で発生した地震について(1)
  2. 台湾東部で発生した地震について(2)
  3. 函館駅への新幹線乗り入れについて
  4. 地域おこし協力隊について
  5. 江差高等看護学院について(1)
  6. 江差高等看護学院について(2)
  7. 江差高等看護学院について(3)
  8. ライドシェアについて
  9. 次世代半導体について
  10. 長谷川岳参議院議員の報道について(1)
  11. 長谷川岳参議院議員の報道について(2)
  12. 長谷川岳参議院議員の報道について(3)
  13. 長谷川岳参議院議員の報道について(4)
  14. 小林製薬(株)の紅麹関連食品について
  15. 長谷川岳参議院議員の報道について(5)
  16. 長谷川岳参議院議員の報道について(6)
  17. アイヌ施策の進め方について
  18. 道の組織運営について

知事からの話題

新年度に当たって

 私から二点、お話しさせていただきます。
 まず、4月3日に台湾東部で発生した地震についてであります。この地震により、台湾では大きな被害が発生しているところであります。この度の地震によりお亡くなりになられた方々に謹んで哀悼の意を表しますとともに、被災された方々に心からお見舞いを申し上げます。
 台湾の皆さまからは、北海道胆振東部地震に際しましても、多大なご支援を賜り、コロナ禍を経て、多くの方々がご来道いただくなど、台湾と北海道との交流は年々深まっているところであります。こうした中、道としても、このたびの地震を受けまして、私からお見舞いのお手紙を、台北駐日経済文化代表處札幌分處長にお渡しいたしましたほか、花蓮県の徐県長あてにお送りいたしました。今後も被災地域の状況を注視し、台湾の皆さまが1日も早く安全・安心を取り戻せるよう、道としてもできることを検討してまいります。
 それでは私から、新年度も始まりましたのでお話しさせていただきたいと思います。北海道では初めてとなる入庁式を開催させていただいて、新たに623人の新規の職員をお迎えいたしました。札幌会場のほか、道内各地の会場ともオンラインでつなぎ、ぜひ皆さんで北海道の未来を一緒に作っていこうと決意を新たにしたところでございます。今週から道庁も新しい体制となりました。新たな気持ちで、道政の推進に力を尽くしてまいりたいと考えています。
 新年度となりまして、記者クラブの皆さまにおかれましても、人事異動などがありまして、新たな体制で皆さまとも、記者会見の対応をしていくこととなります。 道政情報の発信など、引き続きご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

春の全国交通安全運動の実施について

 二点目でございます。4月6日から15日月曜日までの10日間、「春の全国交通安全運動」を実施させていただきます。本日、道庁赤レンガ庁舎前庭におきまして、道民の集いを開催いたしました。私からも、広く道民の皆さまに交通安全を呼びかけたところであります。この時期は、雪解けの開放感から、スピードの出しすぎによる交通事故、入学・入園を迎えた子供たちの事故、自転車の事故が懸念されます。道民の皆さまには、くれぐれも歩行者や自転車に配慮した、思いやりのある安全運転、自転車乗車時のヘルメットの着用、交通ルールの遵守を心がけていただきたいと思います。
 また、今年は飲酒運転により小樽市で3名の方がお亡くなりになった痛ましい事故から10年を迎えるわけであります。重大な事故につながる飲酒運転につきましては、「しない・させない・許さない・そして見逃さない」このことを徹底していかなければなりません。加えて、春は多くの若者が新たに社会人となり、歓迎会など飲酒の機会も増える時期にもなります。道庁内でも新規採用職員が配置されておりますけれども、あらためて、飲酒運転の根絶の周知徹底をしてまいります。
 ぜひとも、報道機関の皆さまには、交通安全の呼びかけにつきまして、引き続き積極的な報道をお願い申し上げます。
 私からは以上です。

記者からの質問

(毎日新聞)
 台湾東部地震のことで少し確認させてもらいたいのですけれども、道としてできることを検討しているという部分なのですけれども、例えば見舞金ですとか、募金の呼びかけですとか、物資の提供ですとか、何かそういったことがあるのかなとは思うのですけれども、現状、何かこういうことができそうだというのがありましたら教えてください。

(知事)
 (道としての対応は)まだ検討中ですので、具体的な中身については決定した際に、皆さまにもお話ができればと思っています。まずは、私からの手紙を発出させていただいたということをご報告させていただきたいと思います。

(北海道新聞)
 今の関連で、お手紙は何日付ですか。

(知事)
 日付は何日付ですか。

(経済部観光局誘客担当局長)
 4日付です。

(北海道新聞)
 手紙は後でリリースというか、われわれのほうにいただくことはできるのでしょうか。

(経済部観光局誘客担当局長)
 お相手のある内容でありますので、本物自体は配ることは考えておりません。

(北海道新聞)
 概要とかこういう状況で、先ほど知事がどちらかに(手紙を渡した)とおっしゃっていたと思うのですが、そこら辺も含めて可能な範囲で結構ですので。

(経済部観光局誘客担当局長)
 分かりました。

(NHK)
 二点質問させていただきます。まず、一点目になりますけれども、今週、函館市の大泉市長が新幹線の函館市への乗り入れについて、浦本副知事のほうにご説明に来ておりました。そのときの大泉市長のぶら下がりの中では、浦本副知事から南北海道というか地域の交通にも影響のある話なので、まずはその周辺自治体にしっかり説明をという話だったと聞いていますけれども、この件について知事としての現時点での受け止めですとか、実現可能性についてどこまであるのか、それともなかなか動ききっている話なので難しいのか、その辺りのお考えをぜひ伺えたらと思います。

(知事)
 これは、報道等でも取り上げられていたわけですけれども、一昨日、今お話ありました浦本副知事が、函館市の調査結果についての報告、これを大泉市長から受けたというところです。市長から、まずは、市議会でしっかり議論して、地元経済界にも説明したいということと、道の立場から疑問点などがあれば、説明させていただきたいというご発言があったということであります。そして浦本副知事からは、本調査を踏まえた検討は道南地域の交通体系のあり方に関わるものであるので、市議会での議論や関係自治体に対しても丁寧に説明していただきたいということで申し上げたと、こういうやり取りであります。道としては、今後、この調査報告書をもとに、市長もおっしゃっていますけれども、函館市の市議会をはじめ、地域においてもさまざまな議論、そしてそれを踏まえた意見などが明らかになると思っているところでありますが、本調査の内容については、JR北海道からは車両の確保をはじめ、技術的な観点での懸念が示されているというところがあります。解決すべき課題があると考えています。

(NHK)
 ありがとうございます。そうするとできるかどうかは別にして、現時点では進んだりというわけではなくて、ある意味やるにしても、課題となっている部分をどう函館市として解決するかということを考えてもらわなければならないというお考えということですか。

(知事)
 まず、調査結果を報告に来られましたので、その調査結果そのものに対する質問とか、そういったことがもしあれば聞いてくださいということで市長もおっしゃっていて、その調査結果そのものを今度、議会で議論されるということや、経済界にも説明しますという段階なので、その状況をまずは函館市内で議論を検討いただくという段階なのかなと思っています。JR北海道にも説明された際に、今、申し上げたような課題があるということでありますので、その点もあるのかなとは考えています。

(NHK)
 二点目、ちょっと話が変わりますけれども、地域おこし協力隊についてです。今日の総務大臣の閣議後会見で、昨年度の地域おこし協力隊隊員数について発表がありました。北海道については、12年連続で隊員数が全国最多ということになりました。今回の北海道の新年度予算案でも、主要政策の一つとして位置付けられているかと思うのですけれども、12年連続で全国最多となったということについて、知事としての受け止めですとか、今後、今、地域で活動している協力隊員に対する求める姿とかについて、どう考えていらっしゃるかというのをぜひ伺えればと思います。

(知事)
 総務省から発表されたわけでありますが、今、12年連続の1位というお話がありました。道内においては隊員数が1084名です。活用自治体の数は162団体となっていまして、これは隊員の数、そして活用自治体の数、いずれも増加しています。そして、この全国一の状況は12年連続で続いているのですけれども、その増加は全国平均を上回って伸びているという状況にありますので、これはまさに市町村の取り組み、そして道としても連携してきた中で、そういった数字に少し現れてきているのではないかと思っています。道では昨年の6月に、庁内に協力隊の「サポート推進室」を設置いたしました。市町村の隊員募集情報の一元的な発信や、ワンストップ窓口における相談の対応、研修会の開催、こういったものに取り組んできました。今年度は、これまでの取り組みに加えて、短期間の協力隊の体験制度、こういうものがあるのですけれども、「おためし・インターン事業」の募集情報の発信、そして市町村へのアドバイザー派遣、こういったものなどを行っていくというほかに、道においても振興局で隊員を任用して、管内での活動を通じて、定住につなげていくというモデル事業を実施していくという新たな取り組みを進めていくこととしています。私としては、人口減少が進行して地域社会や経済が縮小、こういったことが懸念される中で、隊員の方々にはその地域課題の解決とか、地域の活性化などに、今もまさに、さまざま人生の時を使って活躍いただいておりますので、そういった貴重な担い手となっていただけることを期待し、政策としても進めていきたいと考えています。

(北海道新聞)
 北海道新聞の久保です。道立江差高等看護学院の関係でお伺いします。今日、遺族側弁護士が資料を公表しまして、それによると、今年1月に遺族側が道に対して、賠償交渉の金額を大幅に減額した上での賠償を提案したという資料が公表されました。その中で、道は、死亡という結果に対する賠償はできない、という回答をしたという説明をしているのですけれど、まず、道がした回答は間違いないのかということと、その回答した理由を教えてください。

(知事)
 まず、本件につきましては、これは双方の代理人弁護士との間で協議を行っている案件であります。具体の内容については、コメントを控えたいと考えています。

(北海道新聞)
 その資料の中で、2月には道の第三者委員会が認めた事実関係のうち、道側が認める部分に限った和解というのを(遺族側弁護士が)提案したと。ただ、それも3月22日に、それすらもできないと(道側弁護士から)電話で回答があったと、その理由についても教えてください。

(知事)
 繰り返しですけれども、具体の内容については、コメントを控えたいと思います。

(北海道新聞)
 分かりました。知事はこれまで、会見や道議会でも、遺族との示談交渉については、誠意をもって対応すると繰り返されてきました。この一連の対応、もう賠償交渉もかなり長期化している中で、決して誠意をもった対応とは映らないのですけれど、そこについて知事の見解を教えてください。

(知事)
 これは今ですね、弁護士間で協議を行っている案件であります。道としては、引き続き、ご遺族側とは誠意をもって対応していきたいと考えています。

(北海道新聞)
 もう1個お尋ねします。長期化で、ご遺族がかなり疲弊されていると。遺族側の弁護士の言葉を借りれば、遺族側が精神的に参って諦めるか、事件を長引かせて世間の関心がなくなるのを待っているかのようにも思えるという発言をされています。知事はこれまで、例えば、昨年12月の道議会では、示談について最終的には私が判断するという答弁もされています。今後どのように具体的に対応されていくのか、あらためて教えてください。

(知事)
 しっかり引き続き、誠意をもって対応していきたいと考えています。議会でも話したとおり、最終的には私としての判断になるわけでありますけれども、しっかり適切に対応していきたいと考えています。 

(毎日新聞)
 江差高看の関連で、遺族側の弁護士の方に伺っていると、これまで知事の謝罪が第三者委(第三者調査委員会)に書かれているその相当因果関係を認めた謝罪だったと、この(記者会見の)場では説明してくださっていると思うのですけれども、それがですね、遺族側は正式に伝わっていないとおっしゃっていまして、そこを、遺族と道とのやりとりでも、正式に示してほしいということをおっしゃっていたのですけれども、それをされる考えはあるでしょうか。

(知事)
 それはどういったお話でしょうか。ご遺族に取材をされてとかそういうお話ですか。

(毎日新聞)
 遺族側の弁護士に取材したのですけれども。

(知事)
 弁護士の方がおっしゃっている。そうなのですね。

(毎日新聞)
 はい。これまで、謝罪はどういう意味だったのかということで、去年あったと思うのですけれども、そこでその相当因果関係を認めた謝罪だったと、この場ではおっしゃっていたと思うのですけれども、要は、遺族と道とのやり取りでは、正式に文書としていただけていないということで、今回はそこをちゃんと示してほしいと遺族側の弁護士の方は言っているのですけれども、そこは道としては対応する意向はあるのでしょうか。

(知事)
 そうですね、一部報道でそういった内容が報道されたという報告を受けました。いずれにしても、そういった文書などは今、正式に届いておりません。届き次第、道としての対応について検討したいと思います。

(TVh)
 江差高看の関連ですけれども、先ほど知事は、誠意をもって対応するというお話をされていて、一方で、遺族側はその謝罪を受けなければよかったと涙ながらに話しているというお話もありますけれども、そういう話を聞いても、やはり誠意をもって対応はできているという認識でよろしいですか。

(知事)
 しっかりですね、今双方の代理人弁護士が協議を行っています。道としては、引き続き誠意をもって対応していく考えに変わりはありません。

(TVh)
 つまり、引き続きということは、今も誠意を持って、これまでも対応してきたという認識でよろしいですか。

(知事)
 弁護士間で協議を今、行っています。しっかりと適切に今後も対応していきます。

(共同通信)
 ライドシェアの関係でお尋ねしたいのですけれども、先月末に、札幌市がライドシェアの導入ということで追加されたと思うのですけれども、これについての知事の受け止めと、今後の道としての取り組みについて、お話を伺えればと思います。

(知事)
 これは、当事業の活用が可能な地域であり、タクシーの配車アプリデータを活用してタクシーが不足している地域や、時間帯が特定される地域ということで、既に登録されていた4地域が指定されていたわけですが、この札幌交通圏を含む全国8地域を追加するということで、公表しているところであります。こうした国の動きが見られる中で、「自家用車活用事業」の運用に関して、円滑な対応を図っていくためには、事業者、関係自治体間における認識の共有などをはじめ、この制度に関する地域の声なども踏まえることも重要だと考えています。このことから、道としては、これまでと同様に北海道ハイヤー協会、北海道運輸局などの関係者と連携して、地域における移動手段の確保に取り組んでいきたいと考えています。

(読売新聞)
 半導体の関連でご質問なのですが、ラピダスのパイロットラインの稼働まであと1年というタイミングでの4月になっていると思うのですが、道も3月末に振興ビジョン(北海道半導体・デジタル関連産業振興ビジョン)というのを取りまとめられて、やはり全道に波及させていくためには、その議論の中でも、デジタルのインフラの強化であったりとか、IT企業とかを集積すると考えるとそういうものであったりとか、あと人材の受け入れとか育成の充実が必要ということで、それはビジョンにも書いてあると思うのですけれど、あらためて知事のほうから、1年で全部それができるとは思えないというか、もっと長いスパンでやるものかもしれないのですが、どういうふうにビジョンなどを基にして進めていきたいかということをお聞かせください。

(知事)
 まずは、4月2日になりますけれども、ラピダス社が千歳市で進める次世代半導体の製造拠点の整備事業については、5900億円を支援上限とする、2024年度の計画・予算が承認されました。これによって、これまでの支援総額は1兆円に迫る状況になったわけであります。製造拠点の建設工事、設備導入、製造技術の高度化に加え、今回初めて承認された先端パッケージング技術といった後工程の開発も含めて、本プロジェクトの成功に向けた取り組みが着実に前進していくものと期待しているところであります。
 こうした中で、本年度は、ラピダス社が目指す2025年のパイロットライン稼働、2027年の量産製造開始に向けて、今ご質問にもありました重要な年になるわけであります。道としては、引き続き国や市などと連携して、インフラの整備、そして人材育成、こういった必要な支援に迅速に取り組んでいくことと、先ほども触れていただいた、北海道半導体・デジタル関連産業振興ビジョンの下、複合拠点の実現に向けた取り組みとして、道内の半導体エコシステムを構築するため、半導体に詳しいコーディネーターを配置して、産学官の関係者によるネットワークの構築・強化を図っていきます。
 半導体の関連産業の集積については、昨年度に引き続いて、国内の半導体関連の展示会に出展するほか、台湾で開催される展示会にも初めて出展する予定です。また、道内企業の参入促進を図るビジネスマッチングセミナーについても、回数を3回に増やして実施していきます。人材の育成確保については、今年度、高校生を対象に実施した出前講座に加えて、小中学生を対象に、半導体への理解を促す体験教室も新たに実施していきます。
 このほか、半導体に関する道民の皆さまの理解を深めていただくためのセミナーについても、14振興局全ての地域で開催していきます。今申し上げたような取り組みを通じて、半導体の製造、研究、人材育成等が一体となった複合拠点の実現に向けた取り組みを推進して、本道全体の経済の活性化と、持続的発展につなげていく年度にしていきたいと考えています。

(朝日新聞)
 長谷川岳参議院議員のハラスメント疑惑のことでお尋ねしたいと思います。今朝、一部の報道で、長谷川議員に対して、国の予算成立時に、道の部長の方々からお礼の連絡を入れるようにと担当部局から連絡が回っていたとの報道がありました。まず、これが事実であるかどうか、知事が認識していたかどうかをお尋ねします。

(知事)
 この点については、昨日、私は報告を受けました。正直それまでは、そういった対応をしているという事実について把握できていなかったところです。メールで全庁一斉にお礼対応を周知するということは、適切ではないと考えています。今後、こういった対応について改めていただきたいと思っていますし、そのように指示しました。

(朝日新聞)
 こういう対応は長谷川参議院議員のみに行っていたということなのでしょうか。

(知事)
 お礼というのは、お世話になった方々に対して申し上げるということで、例えば、予算成立にあっては、他の国会議員に対しても、お礼という形でご連絡を電話とか、いろいろな形でして、要は道としては国会議員の方々に対して、予算に盛り込んでいただきたい内容などを要望するのです。それで予算が成立して、道の要望内容等が反映された際に、それぞれの担当の部などがお礼のお電話などを申し上げるということは、長谷川先生以外にもあります。ただ、庁内一斉にお礼の対応をするということは、私も恥ずかしながら、昨日報告を受けて、こうしたやり方については適切ではないと考えていますので、その点は改めたいと思います。

(朝日新聞)
 確認ですが、お礼を伝えるということは、あってもおかしくないことだろうと思うけれども、一斉にそれをやってくださいと、指示を出していたことに関して、知事としては、適切ではないということで改めるように指示をしたということ。

(知事)
 そうですね、全庁一斉にメールを出して、時間帯とかも指定した中で、対応などを行っていたということですから、そうしたやり方については、適切ではないと思っています。予算の関係だけではなくて、いろいろご対応いただいたことに対して、道として政策を前に進めていくときに、道民の皆さまのために必要な予算の確保について、国会議員にお願いするということは、日常的にすごくあります。その中で、さまざまなお力添えいただいたことに対して、ありがとうございますと言うことは、一般的にはあることですので、それは必ずしも全てそれを行うべきではないというものではないと思います。

(朝日新聞)
 最後に一点だけ、昨日知ったということでしたけれども、そのような好ましくないような形でやっていたことについて、理由みたいなものは、知事に説明があったのでしょうか。

(知事)
 そうですね、報告といいますか、お礼について、これはさまざまですね、先週、この音声の話があって、長谷川参議院議員に対しても、改めるべきは改めるべきであるということで申し上げたわけでありますけれども、この音声を確認して以降、長谷川参議院議員と接点の多いと思われる幹部職員に対しては、さまざま確認を行いました。その中で、複数の方々から、萎縮してしまう、そういった状況が確認されました。いわゆる威圧的と受け止めた職員が複数確認されました。私も市長や、知事になる前に市の職員であったり、都庁の職員であったり、そういった形で仕事をしてきましたけれども、やはり国会議員の方とお話をするという時に、これは、いいことかどうかは別として、萎縮しがちなところがあるのです。民意を経て選ばれた国会議員の方と、職員が話をする時に、そういったところはある。だからこそ、国会議員やそういった立場にある方は、より言葉遣いだとか、対応については、注意しなければならない。これは当然のことだとは思うのですが、そういった状況の中で、威圧的だと受け止める職員が複数確認されました。ですから、これは先般も確認された時に、長谷川参議院議員には、私から改めるべきは改めるべきであるということで申し上げたところですが、あらためてさらに、申し入れについても行ったところです。そういった状況もある中で、この対応というところにつながってしまった可能性があるなと思っていますが、いずれにしても、適切に対応していくことが重要だと思いますので、その点については改めるということで、メールを全庁一斉に送って、ということについては、改善したいと思います。

(HBC)
 今の質問に関連して一つ伺わせてください。先般も参議に申し入れをして、聞き取りの後にあらためて申し入れをされたということですけれども、あらためて申し入れをしたというのはどのような内容をされたのでしょうか。

(知事)
  今回、私も幹部職員に対して確認を行いましたけれども、札幌市の状況なども報道がなされていますが、出張の回数とか、状況などについても確認を行いましたし、その中では20回以上出張を行っていた職員もいました。ただ、その内容についても併せて確認しましたけれども、その全てが必要な出張であるということについては確認しました。そして、今、申し上げたような状況がありますから、こういった状況も踏まえて他の幹部職員についても確認するようにという、指示もしました。併せて先ほど申し上げたような、いわゆる厳しい言葉遣いがなかったのかということで、これは、私が複数の幹部に確認しました。その中で、たしかに、個人によってその受け止め方というのは、ある意味ではいろいろあるわけでありますが、一つ一つの内容について、この場で申し上げるということは控えたいと思いますけれども、先ほど申し上げたような、この威圧的と受け止めた職員が、複数確認されましたので、その点について事実を、ご本人にお伝えしました。改めていただくべく申し入れたというところです。

(HBC)
 ご本人からは何かそこに対して返答というのは。

(知事)
 以前申し入れた時にも、しっかりそれは改めていくということでお話がありました。今回についても、重ねてその旨のお話があったところです。しっかりと対応いただきたいと思っています。

(HBC)
 回数の部分の確認なのですけれども、20回以上出張に行っていた職員もいらっしゃったというのは、長谷川参議の下に行くのが20回以上あったということですか。

(知事)
 そうです。要は長谷川先生の所だけではなくて、いろいろなところに当然行くということもあるのですけれども、その長谷川参議の所に行ったのをカウントしていくと、20回を超えるような職員がいたということです。内容についても確認したのですが、出張が不適切、適当ではないという内容はなかったのですが、やはり、そういった事実が確認されましたから、今、申し上げたような特に接点が多いと思われる幹部以外も併せて確認するようにという指示をしています。いずれにしても出張についてはこれまでも、職務上必要と判断した場合については、合理的な手法でということで、前回も申し上げました。これは引き続き、オンラインもあるわけですから、そういったものも含めて合理的に行っていくことが大事だと思いますので、この点もしっかりやっていきたいと思います。

(HBC)
 最後に一点だけ、出張の内容に関しては、不適切ではないということですけれども、聞き取りで出てきたということは、ある程度、立場関係の中で呼び出される、ではないですけれど、そういった状況の中で出張回数がかさんでいったというような訴えになるのですかね、その職員の方からは。

(知事)
 そこは、それぞれ出張の目的などについて確認した中で、その出張についての必要性については、妥当だというふうに考えています。ただ一方で、20回を超える形で出張しているわけでありますが、どういった形が最もベストであったかということについては、これは絶えず考えていかなければいけないことだと思っています。そういった意味では先ほど申し上げたような、合理的な手段を含めて絶えずしっかり考えていかなければいけないと思っています。先ほど申し上げたように、威圧的と受け止めた職員が確認されたわけですから、そういった点などもしっかり改めていただいた中で、われわれ自身も、対応についてしっかりと考えていくことが重要だと思います。

(北海道新聞)
 今の関係で、全体像が分からなくて、威圧的と受け止めた職員が確認されたということは、結構重いお話だと理解します。つまり、パワハラに当たるのではないかと思うのですけれども、道庁内でパワハラが確認された場合は、かなり詳細に調査して、どういうものがパワハラに当たるのかとかということを、最終的に発表されたりということがあると思います。今の知事のお話ですと、そもそも、接点が特に多いとされる幹部職員の方というのは、どんな方を、どのぐらいの人数で対象に調査したのかということと、具体的にその方たちに、どれぐらいの威圧的な対応があったのかということとかが、明らかにならないと全体像が分からないのですけれど、そのあたりを教えていただけますでしょうか。

(知事)
 おそらくそういったお話が出ると思っていましたので、必要な内容については、調査などを担当した者から、この後、説明させていただきたいと思っています。ただ、私も直接さまざま聞き取りをしましたけれども、具体的な内容を一つ一つ申し上げるということが適切ではないと考えるところもありますので、その点はご理解いただけたらと思います。

(北海道新聞)
 それは、具体的なことを言ってしまうと、個人が特定されたりですとか、また、その職員個人の方たちが、やはりそういう公表を望んでいないという理解でいいのでしょうか。

(知事)
 先ほどさまざまパワハラの話などもありましたけれども、いわゆる組織上、上司、部下にある関係の中で、組織内で起こったことの内部調査などを行った上で、(個人が特定される)対応を行うということはどうかと思います。職員の話を、私は信じていますが、長谷川参議院議員のお話は、個別になかなか確認ができていない状況もあるわけです。一つ一つの内容の事実を重ねるということが、音声ですとか、そういった文書記録を、幹部に確認したところ、幹部からは、そういったものがないということも併せて確認されている中で、さまざまなやり取りの扱いについては、考えなければいけないなと思っています。
 ただ今申し上げたような、20回以上の状況があっただとか、そういった幹部職員の出張の状況、または、他の幹部についてもこれから確認していきますから、そういった状況については、当然、私が全て実務を担ってやっているわけではないところがありますので、その点については、皆さんが関心もおありだと思いますので、この後、説明したいと思います。

(北海道新聞)
 つまり、記者レクがこの後あるという理解でよろしいのですか。

(広報広聴課長)
 事務的にご説明させていただきます。

(北海道新聞)
 分かりました。一点だけ、細かい話はその記者レクで伺うのですけれども、その20回を超えるような出張もあったと、これは必要なものだという認識だというお話だったのですけれども、当然、出張というのは、税金で伴っていくものなので、適当かどうかということを、どのように判断されたのかですとか、判断基準というのは、ぜひ記者レクで示して欲しいと思いますし、知事もそれはご自分で納得されて、今回はこれは問題ない、必要な出張だったという判断をされたという理解でよろしいのですか。

(知事)
 出張命令は当然、私が全て1件1件チェックしているわけではありませんが、大きな方針として、そういった合理性とか、出張のルートもそうですけれども、その手法も含めて、適切に命令を行って出張を行うというのが当然のことです。そして、その目的にあっては、出張の命令をそれぞれの上司が判断して出します。その記録を確認した中で、その職務上、必要な出張ということは確認できたということです。

(北海道新聞)
 分かりました。先ほどの他社さんの質問のところで少し確認したかったのが、つまり、全庁一斉にメールをして、お礼の連絡をして欲しいという件なのですけれども、この背景について、いろいろ聞き取りをなさったら、威圧的と受け止めた職員が確認されたといった状況がある中で、こういったお礼連絡のメールにつながった可能性があるということなのですけれども、これは可能性があるではなくて、こういうのは、いつからそもそも始まったのかというのは、メールを見ればわかるでしょうし、それから、計画推進課からメールが送られているわけですけれども、果たしてそれを、計画推進課が単独でやっているのか、局レベルなのか、総合政策部長レベルで認識していたのか、あるいは知事はご存知ないと言っても、副知事レベルでは知っていたのかですとか、そういう背景も含めてもう少し教えていただきたかったのですけれども。

(知事)
 それは、今の時点で正確に整理できていません。昨日、私も報告を受けて、まずその内容について確認しました。これは適切ではないと思いましたので、改めて欲しいということで申し上げました。その経緯とか、詳細な内容については、今の時点でなかなか整理ができていないので申し訳ないのですが、この会見の場で皆さんに説明できる状況にはないということで、ご理解いただければと思います。

(北海道新聞)
 分かりました。今回、二つですね、メールに関するお話と、あとメールに限らず、今、知事も今回あらためて調査したところ、たくさん出張している方もいたりとか、過度の叱責を受けた方もいるというようなお話が明らかになったわけですけれども、つまり、このメールのこともそうですし、今、聞き取りをして判明した部分も、知事が報告を受けていなかったり、知らなかったという点です。もちろん、知事に何もかも全ての報告が上がるとは思いませんけれども、今のお話を伺う限りでは、結構重いお話だと思います。知事も、つまり国会議員と職員の関係、議員と職員の関係を考えた時に、強さが違うというか、パワーバランスが違う中で行われたもので、そのことを、知事が把握していなかったということは、部下である幹部の皆さんだったり、道職員が、なぜ知事にそれを上げていなかったのか、共有されていなかったかという疑問が生じるのですけれども、これは、どうしてそれを今まで把握できていなかったと分析されますでしょうか。

(知事)
 そこは、やはり私自身もしっかり反省しなければいけないと思います。長谷川参議院議員は発言などについて少し強い口調で話すということが、あるというところではあります。やはり仕事への思いとかですね、非常に強かったです。ですから、その点で気づいたときには、私からも直接本人に申し上げたこともあります。ただ、今回のような状況の詳細について、正確に皆さんにお話を直接、複数の幹部でありますけれども、お話をお伺いした中で初めて聞くという内容も、そういう意味であったわけでして、その点については、私は、道政のトップですから、その点はしっかり受け止めなければいけないと思っています。本人にも直接、その点は申し入れた中で、しっかり改めていくということで、本人が私に対して発言してくれています。その点については、しっかり実行してほしいと思いますし、また、多くの報道がある中で、有権者の皆さんに選ばれた参議院議員として活動しているわけですから、そういった信頼を回復するためには、しっかりと気持ちを入れ替えて対応していくことが大切だと思いますし、そういったことも、私からもお話をしながら、ご本人もそこはしっかりやっていかなければいけないということでお話もされています。そういったことをしっかり実践していただきたいと思います。そして、道庁においても、先ほど申し上げたような対応がそういう意味では、なかなかイレギュラーな形で対応しているような状況があれば、そこはしっかり改めていくことが大事だと思います。

(北海道新聞)
 この点、大事なことだと思うので、あと二つだけ観点を変えて伺いたかったのですが、一つは、知事、先ほど反省という言葉を口になさいました。自分も把握できなかったことについての反省だと思うのですけれども。

(知事)
 把握できていなかったこともありましたから。

(北海道新聞)
 これはですね、ちょっと掘り下げて考えてみると、困ったことがあった時に、知事に相談する、そしたら知事が主体になって調べてくれる、自分たちを守ってくれるのではないかという道庁組織との信頼関係の問題にまで、関係があるのではないかと思っています。これはつまり、知事はそういう相談ですとか、報告を現状受けられない、つまり、そういう報告だったり相談を受けない状態になっていたということですけれども、なぜ、そのようなことが起きていたというふうに思いますか。

(知事)
 当然、政策推進に当たって、その課題となる事項と必要な情報の共有については、日常的に行っています。威圧的と受け止めた職員の中身については、確かに私として把握できなかったところはしっかり把握したいと思いますけれども、やはり道政推進に当たって、さまざまな課題がある、また、議論しなければならない問題がある、その点はしっかり日常的に当然のことながらやり取りをしています。そういった意味では、国会議員という立場にあり、(職員が)萎縮しがちな状況がある中で、なかなか率直に本人に対してもそうですが、言いにくい状況に対して、しっかりと配慮しながら、対応していくということが重要だと思います。

(北海道新聞)
 最後にもう一点だけ、別の観点からですね、今のお話をいろいろ総合すると、知事という存在がいるのに、知事が知らないところで国会議員が影響力を行使していたというか、そのことを、つまり道庁職員の皆さんは困ったり、つらい思いをしていたのですけれども、そういうことが起きていたという、つまり、本来、地方自治の原則で言えば、知事と特定の国会議員といういびつな、二重権力構造になっていたのではないかという感じが、つまり、地方自治体が国会議員からそういう知事の知らないところでの介入をしたり、皆さんを困らせていたということについて、やはり問題だったと、そういう観点で思われるかと。

(知事)
 今、お話ししたような点については、問題だと思っているのですけれども、結局、国会議員の方ともですね、日常的にやり取りはあるのです。例えば、職員のほうに、今北海道のほうでどういう数字になっていますかとかお問い合わせをいただいて、また、例えば北海道に関連する国会質問をするとか、そういう状況の中で情報提供したりとか、日常的にいろいろな例えば、事業というかイベントをやったときに、ご来賓とかいろいろな形で国会議員の方とお会いして、いろいろなお話をするということはあります。ですので、そういう意味では全ての国会議員とのやり取りを、知事に報告するかというと、そこは正直、必要なものを判断して各部局において、対応しているということだと思います。ただ今回、威圧的と受け止めた職員の方がいた中で、その情報というのは、なかなか言いづらさとかがある中では、やはりしっかりと共有した中で対応していくべきだったというところはあります。当然、北海道には理事者であるわれわれと道議会があって、その中でさまざま、道政を前に進めていくわけです。国会議員をはじめとした関係する方々にもご協力をいただきながら、当然、仕事は進めていかなければならないということがあります。
 改めるべきは改めて、しっかり対応しながら、とはいえ、国会議員の方は長谷川参議だけではないですけれども、全ての方と関係を断ってやるということは、そういうことは構造上ないですから。しっかりとした関係の中で行っていくことが大事なのだと思います。

(読売新聞)
 長谷川さんの関係で知事がそうやって調べられたこと、また、本人に申し上げたことというのは職員にとっては非常に勇気づけられるというか、ありがたかったのではないかなと思うのですが、ちょっと細かいことを教えてください。まず20回を超える出張ってことですけれど、期間は分かりますか。

(知事)
 令和5年度です。令和6年度が始まったばかりですから、令和5年度の12カ月分ですかね、そこも後で説明します。

(読売新聞)
 今回、あらためて申し入れとおっしゃったのですけれど、いつどのようにしたかというのを教えてください。

(知事)
 本日の午前中です。先ほどのメールの話も、昨日の夕方以降に話を聞いて把握しました。今日の午前中に、ご本人に連絡申し上げた上でお話をしました。

(読売新聞)
 電話でということでいいですか。

(知事)
 そうです。行くということにはならないですから。

(読売新聞)
 それからさっき、前にメールの背景という話があったのですけれど、他の人にやっていないけれども、長谷川さんにやっているということは、それをしないことで何か指摘があったからやっているのではないかなと普通に考えるのですが、送られることになった経緯といいますか、理由はさすがに把握していらっしゃいますでしょうか。

(知事)
 そこは今、今日の記者会見の場で説明できるだけの材料がないので、ここでは、憶測だとか、そうなのではないか、そういうことで話すような話ではないと思いますから、そこはしっかり整理したいと思います。

(読売新聞)
 逆に言うと結構長い間、これはしきたりといいますか、慣習として行われたという解釈でいいですか。

(知事)
 そこも踏まえて把握しているのかな。分かりますか。

(総合政策部計画局長)
 いつから始まったのかは、今、調査しているのですけれど、不明な状況です。申し訳ありません。

(読売新聞)
 分かりました。あと、先ほどの知事の発言の中で、長谷川さんは仕事への思いが強い方で、少し強い口調で話すことがあって、気づいた時には直接本人に申し上げたことがあるにはあるとおっしゃったのですけれど、これは、この前の会見の時に申し入れたではないですか。それがわれわれの中では、最初というイメージなのですけれど、それ以前にも、ご指摘申し上げたことがあるということなのですか。

(知事)
 そうですね。私も、いろいろな支援者の方とか、そういう方々から、かなり口調が強い時があるよねというお話などもお伺いした時には、私は長谷川参議と、連絡も取り合いながら、いろいろな道の政策について議論したりとか、国の動きを教えてもらったりだとか、そういったことはしていますから、そういう中で、こういう話があったよという話はしたことはあります。また、個人も、何々さんがこう言っていたということを申し上げることはできないのですけれども、そういったことはありました。

(読売新聞)
 一連の聞き取りといいますか、調査の中でいろいろ言われたこと、長谷川さんから言われたこと、どういった言葉かというのを聞いてると思うのですけれど、ちょっと威圧的なというと、顔が怖かったら威圧的かもしれないですし、ちょっとイメージが分からないのですけれど、知事が聞いた中で、一番これはひどいなと思った発言があれば教えてほしいのですが。

(知事)
 そこは先ほど申し上げたように、一つ一つの内容を申し上げることは控えなければならないと思っています。

(読売新聞)
 分かりました。あと、念のための確認ですけれど、前回の会見で、私の聞き方が悪かったのかもしれないのですが、そうすると、知事は今回の週刊文春の報道が出る以前から、長谷川さんが、そういうきついような物言いをする方であることは認識していたという理解でいいのですよね。

(知事)
 そういう言葉がきつい時があるということについては、そういったところがあると認識しています。

(読売新聞)
 それで、いろいろな方がどういうことをおっしゃっているかは、ちょっと伏せられていることで分からないのですが、これについて、知事が今日これまで聞いた限りで、パワーハラスメントという認識はありますか。

(知事)
 パワーハラスメントというのが、先ほど申し上げたような組織上の上司部下の関係の中で行われる場合と、いわゆる、関係性がある中で、その厳しい言葉を受けるということで、パワハラの定義だとか、考え方という話があるのだと思いますけれども、少なくとも、そういった威圧的と感じる職員がいたということは事実です。ですから、そういった確認ができる内容の中で、それを本人にもお伝えして、改善を申し入れるということが今、大事だと思いましたので、それを速やかに行ったということです。先ほどの出張の部分などについても、一部の状況しかまだ確認できていないので、その点についても、確認したいと思っていますけれども、しっかり改めるべきは改めていただく、これが大事だと思います。

(読売新聞)
 最後に、非常に苦労されている職員がいるということが取材していると分かってきたのですけれど、実態把握をどこまでできるか、あるいはされているか分からないのですけれど、知事が把握してる範囲で、職員にとって、対応が困難だけれども無理強いをされたような要求があれば、具体的に教えてください。

(知事)
 先ほど申し上げたように、言葉遣いも含めてですけれども、どういったやり取りがあったかについては、控えたいと思っています。先ほど申し上げたように、出張もそうですが、道として必要な対応については、それが道として必要なのかどうかというのを確認した上で、しっかりと仕事をしていくことが大事だと思います。ある意味では、誰かが言ったからということではなくて、それが道として必要なことというのと、当然のことながらやっていかなければいけないとういうことです。

(NHK)
 ちょっと話が変わってしまって申し訳ありません。紅麹の点で一点だけお伺いしたいと思うのですけれども、今週に入ってから道内でもいわゆる被害を受けたとみられる方の数が徐々に確認されてきています。今、道内だと多分20人強ぐらいいると思うのですけれども、知事としてあらためて、先週もお伺いしたのですが、この点について、道民への呼びかけというか、こうやって徐々に徐々に数が増えてきていることについて、何かその呼びかけなどがあったら一言伺えればと思います。

(知事)
 まずは、先日の会見でも申し上げましたけれども、マスコミの皆さまもかなり取り上げていただいた中で、そういった健康被害の可能性があるという方々については、例えば、小林製薬、または厚生労働省や保健所に対して、ご連絡をいただくという環境が多くの方に理解いただいてきていることもあって、そういった件数も確認ができているということもあると思います。いずれにしても、まず、情報がしっかり届いている方については、ご自身で確認できるかと思います。周囲の方でも不安な方などいらっしゃった場合については、適切な対応をとっていただくために、道としてもさらなる周知を徹底していきたいと思っています。前回も申し上げましたけれども、そういった該当する商品を摂取した中で体調の不良を感じていらっしゃる方につきましては、まず、しっかり病院を受診していただく、これが大事です。その上で、必要な問い合わせ場所についてもしっかりと周知して、皆さんの不安の解消に、しっかりと道としてもサポートしていきたいと思います。
 国も全国の状況を、昨日から公表するようにもなってきましたので、国の情報などもしっかり皆さんにもご覧いただきながら、その全体像もお示しして、皆さんの不安解消のために取り組みを進めていきたいと思います。これから情報の発信のあり方などについても、記者クラブの皆さまにもご協力いただいた中で、より皆さんに理解していただけるような報道、さらには、そういった個人の特定などにつながらないような配慮も引き続きいただきながら、皆さまに対して、注意喚起していきたいと思いますので、その点もご協力いただければと思います。

(北海道新聞)
 また長谷川岳さんの関係に戻るのですけれども、先ほどご説明のあった支援者の方から、その口調が強いと教えてもらって、知事のほうからこういう話があったよとお伝えになったのは、1回ですか、それとも複数回、何回ぐらいあったのでしょうか。

(知事)
 それは1、2回ですかね、あったと。ちょっと正確に記憶できていないところはあるのですが、お会いした時にそういう話があるよということで、お話したということがあったと記憶しています。

(北海道新聞)
 それに対して、長谷川岳さんからどういったお話があったのでしょうか。

(知事)
 やはり、そういったやり取りになったことの表層的な話として私も聞いていますから、こういうやり取りがあったのですよとか、そういう説明があったかに記憶しています。

(北海道新聞)
 結構前ですか、1年前とか2年前とか。

(知事)
 そうですね。結構前です。一期目の時ですから。

(北海道新聞)
 コロナ禍の中か。

(知事)
 そうですね。

(北海道新聞)
 分かりました。一斉メールの関係なのですけれども、不適切だと先ほどお話がありましたけれど、不適切であるというのは、確認なのですけれども、やはり組織的に、一斉にこういった対応はすべきではないという意味において、どういったことが懸念されるから不適切だという理由を教えてください。

(知事)
 お礼自体は先ほど申し上げたように、あります。それは、それぞれの判断で、例えば、うちの部でこういう課題があって、その点についてご協力をいただいた、これは政治家だけではないですけれども、そういう方々に対して、自己の判断として、お礼を申し上げることは、当然あるわけです。ただそれを、特定の国会議員の方だけに、そういった対応をすると、ほかの方にもお礼は言っているのですけれど、この一斉に、この全庁に対してやってということはないわけですから。その点については、改善すべきだと指示しました。

(毎日新聞)
 長谷川議員のところで一点確認させてもらいたいのですけれども、道がパワハラで道職員の方を処分する時に、一定の基準をもって、これがパワハラに該当するとか、該当しないとか、そういったものを判断されていると思うのですけれども、今回、幹部職員の方が、威圧的に受け止めた言動というのは、道の懲戒基準に照らし合わせると、これはいわゆるパワハラに当たるような行為なのでしょうか。

(知事)
 そこは、そういった観点で整理しているわけではないので、控えたいと思います。長谷川岳参議院議員は、うちの職員ではないので。

(毎日新聞)
 言動の部分だけ見ると、例えば道職員の方が自分の部下にやった場合に、パワハラと該当されるような行為なのでしょうか。

(知事)
 その点は、先ほど申し上げたようにどういった言葉遣いだとか、個々のやり取りについて申し上げることは控えたいと思います。いずれにしても、これは受け止める側である職員が威圧的だと感じるような言動があったわけですから。その点について改めていただくというのが大事だと思っています。

(HBC)
 ちょっと話題が変わってしまって恐縮なのですけれども、アイヌ関連の施策についてお伺いいたします。アイヌ施策推進法がまもなく施行から5年を迎えます。同法の附則では、5年経過後、必要があれば法律を見直すと定められていますが、アイヌの施策をめぐっては、道でもいろいろ行われていて、ウポポイですとか、ゴールデンカムイですとか、文化への関心は非常に高まっていると感じるのですが、依然としてアイヌに対する差別ですとか、ヘイトの問題があるなど、課題は多いと思います。知事として、今後の道のアイヌ政策は、どういったところに力を入れていくべきとお考えなのか。また、このアイヌ施策推進法で、改正すべき点があるのかどうか、どのように考えていらっしゃるか教えてください。

(知事)
 この法改正の話について言えば、私はかねてから、さまざまな場面で発言しているのですけれども、いわれのない差別や偏見の解消に向けて、この国として正しい理解の促進を図る仕組み等についての配慮は必要だということで大臣にも申し上げましたし、会見の場でも繰り返し申し上げてきています。
 この点は、しっかりと受け止めた上で、そういった議論は行っていただきたいと常々思っておりますので、その点はお願いしたいと思います。
 また、ウポポイについては、3月にウポポイ誘客促進戦略の取りまとめということで、政府で100万人という目標を掲げている中で、なかなかそれを達成する具体の戦略について、政府としての考え方の整理が不十分であるということも申し上げました。それを受けて、こういった取りまとめが行われましたので、今年度はその戦略に沿って、集中的な取り組みを進めることとしています。道としても、この国の動きと連携して、誘客について取り組んでいきたいと思っています。先ほど申し上げたような、そういった問題、さらには、ウポポイへの誘客、アイヌの方々に対する理解促進に向けて、このさまざまな取組を進める中で、共生社会の実現に取り組んでいきたいと思います。

(HBC)
 アイヌの方から、具体的に法律について差別に対する罰則規定を設けるべきではないかというような声も上がっていますが、今のご発言はそういったところも加味してのご発言になるのでしょうか。

(知事)
 実際、アイヌの方々から、そういった状況が改善されないというような声は会議の場などでも発言があります。それは、当然、国も出席する中で、これまでも発言しているわけですから、そういった点について受けとめた中で議論が進められるべきだと考えています。

(北海道新聞)
 最後に伺います。先ほどの長谷川参議院議員の関係でも、情報共有だったりですとか、組織として知事に報告がどうだったのかというお話を伺ったのですけれども、知事の道庁組織の運営について、最後に伺いたいと思います。
 高橋はるみ前知事は、4期16年の長期政権となりまして、その長さがこの安定感と評された面もありましたけれども、それは当然、閉塞感を産んだとの指摘もつきまといました。現在の鈴木道政になった際に、道庁は変わっていくのではないかという期待感があったと聞いていますし、今もそういう期待感を持っている人はいるのかもしれないのですけれども、現状、道庁内ですとか道議会を取材していますと、道の幹部人事に関して道の副知事は一人が知事就任時から丸5年になります。残る二人は、知事ご自身が就任後の知事室長経験者であることなどから、こうした点を踏まえて、側近登用ではないかですとか、また、閉塞感を聞くのも確かです。知事は今、この道庁組織というのは、風通しの良い組織であって十分に運営できていると考えているのか、それとも改善の必要性があると考えていますでしょうか。

(知事)
 それはですね、道庁は北海道最大級の組織です。本当に多くの職員が働いています。絶えずそこは、不断に風通しを良くしていくべく努力はしなければいけないし、いろいろな意見があります。100パーセントの人事というのは、なかなかないのです。人事もそれは適材適所、いろいろなところで役割を果たしていただくのですけれど、道としても、職員の年齢構成だとか、いろいろな状況の中で、人事をしっかりしていかなければいけないということがあります。職員のみんなが、いろいろな声を持ってくれているというのは大事なことですから、そういうことを受け止めた上で、知事として、職員と一緒になってしっかり北海道民の期待に応えるために仕事をしていくためには、不断の努力がいると。だから今の状況で十分だとか、これ以上の改善はないのだという視点ではなくて、そういった声もしっかり受け止めた中で、絶えず改善していくというのが大事なのではないかなと思います。


この文章については、読みやすいよう、重複した言葉づかい、明らかな言い直しなどを整理し作成しています。(文責 広報広聴課)

カテゴリー

知事室広報広聴課のカテゴリ

cc-by

page top