知事定例記者会見(令和5年2月17日)

知事定例記者会見

  • 日時/令和5年2月17日(金)17:03~17:15
  • 場所/記者会見室
  • 記者数/15名(テレビカメラ1台)

記者会見風景

知事顔写真

会見項目

知事からの話題

  1. 令和5年第1回北海道議会定例会の開会に当たって

記者からの質問

  1. 同性婚について
  2. Rapidus株式会社への立地要請について

知事からの話題

令和5年第1回北海道議会定例会の開会に当たって

 私から一点、お話しさせていただきます。
 今日から、令和5年第1回定例会が開会いたしました。3月8日水曜日までの20日間であります。このたびの議会では、物価高騰に対応する経費や出産・子育てへの支援に要する経費など、総額170億円の補正予算案を提案し、本日議決いただきました。また、いわゆる骨格予算としては過去2番目の規模となります、総額2兆8507億円の(令和5年度)当初予算案を提案し、補正予算と合わせて、物価高騰などの影響緩和に取り組んでいくとともに、本道経済の活性化に向けて、切れ目ない対策を講じることといたしました。加えて、北海道地球温暖化防止対策条例の一部を改正する条例案など、28件の条例案を提案しております。来週21日からは一般質問が始まるわけでありますが、こうした予算案や条例案を含めて、さまざまな道政上の重要課題に関して、議員の皆さまと真摯な議論を積み重ねていきたいと考えています。
 私から以上です。

記者からの質問

(北海道新聞)
 同性婚についてお伺いします。先日、元首相秘書官がLGBTや性的少数者、同性婚に対する差別的な発言をしたとして更迭されるなど、同性婚の賛否について世論の関心が高まっております。現在、政府は同性婚を認めていないのですけれども、知事は同性婚について、賛成、反対どちらの立場でいらっしゃいますでしょうか。

(知事)
 私としては、性的指向や性自認を理由とした偏見や差別を受けることなく、個性と能力を発揮できる社会を実現することが重要だと考えているところです。今、国会においてさまざまな議論がされていますけれども、現在、性の多様性について理解を進めることが最も大切だと考えています。前回の記者会見の場でもお話ししましたけれども、「LGBT理解増進法案」といったものについて(国会で)議論されているところでありますが、まず今は、国会でこの議論をしっかり進めていただきたいと思います。その上で、同性婚などの法制度についても、国会などにおいて議論していくことが大切ではないかと思っています。

(北海道新聞)
 繰り返しになってしまうのですけれども、知事としてはまだ(同性婚に)賛成、反対、どちらの立場でもないということでしょうか。

(知事)
 賛成、反対をまず聞くということがどうなのかなと思うのですけれども、基本的に性的指向だとか性自認を理由とした差別、偏見を受けることのないように、そういう社会でないといけないと思っています。個人が良いとか悪いとかというのももちろんですが、今のわが国の状況としては「LGBT理解増進法」がまだ案ということで、確か一昨年だと思いますけれども、(国会の)超党派というか各会派で合意したということはあるのですけれども、議論されているという状況です。まずはこの議論をしっかり進めていくことが私は必要で、さらに同性婚となりますと法制度になりますので、この部分については国会においてしっかり議論していただくことが必要ではないかと思っています。

(日本経済新聞)
 先日、知事も半導体(メーカー)のRapidus(ラピダス)の本社を訪問されてトップセールスを行いました。今後、道への誘致を提案していくに当たって、どういう場所が北海道の中でも有望だというふうにお考えでしょうか。

(知事)
 トップセールスについては、特定の場所として具体的な何かを提案したのではなくて、北海道としての優位性、そして政策の考え方などについて、私のほうからお話しさせていただいて、水、人、エネルギー、自然に囲まれた広大な産業用地、そして国内外とのアクセスなどの優位性、こういったお話。そして私は、ラピダス様が世界最先端、最高水準の半導体をわが国の中で製造して、それを世界に届けていく、これは経済安全保障の観点からも重要ですし、また、AIですとか、スーパーコンピューターといったものを使っていく上で重要になる「ビヨンド2ナノ」(回路線幅が10億分の2メートルクラスの次世代半導体)、2ナノメートルの半導体ということで、まだ国内で量産化されていないものへのチャレンジに対して強く共感もします。
 ぜひ、メイドイン北海道の半導体を世界に届けていく。私は、非常に、北海道こそ(製造拠点に)ふさわしいと思っています。その上で、単に製造拠点だけではなくて、製造、研究、そして人材の育成といったものが一体となった複合拠点を、この北海道に造っていただきたいということと、今、首都圏にある本社にお伺いしましたけれども、本社機能の移転ということで、北海道に移転する企業も増えています。ですので、このラピダス様の本社機能も併せて、この拠点に移してほしいということ、できるだけ、もう今日にでも決めてほしいとお願いしました。こういったトップセールスも含めて、ぜひ実現していきたいと思っています。

(日本経済新聞)
 本社機能も併せて移してほしいという要望に対して、社長のほうからはどういったリアクションがあったのでしょうか。

(知事)
 プレゼンさせていただいた後、別室で少し話をさせていただいたのですけれども、社長のほうからは、立地場所としてどこが適しているのか、現在、情報収集をしているところですということ、私のプレゼンに対しては、知事の熱意ですとか、北海道の状況についてはよく理解できたので、今後、北海道も含めて、引き続き適地について検討を進めていきますというお話があったところです。今のところは、それ以上のお話はないということです。

(日本経済新聞)
 もう一点関連して、誘致する上で、ほかにもライバルがいるというふうなこともご発言がありましたけれども、北海道がインセンティブとなるような、その政策としては、知事はどういうふうに整えていく必要があると考えていますか。

(知事)
 昨日、プレゼンさせていただいたのですが、まずは、われわれとしては(北海道に)優位性があると思っています。先ほど申し上げたように、水、人、エネルギー、自然に囲まれた広大な産業用地、そして国内外のアクセスといったものなどの立地優位性が、われわれはあると思っています。
 ラピダス様の取り組みには、二つあると思っていまして、まず一つはハイスピードプロジェクトだということ。2025年の前半までにパイロットラインを造ると、そして2020年代の後半に量産を開始すると言っていまして、ものすごいスピードでこのプロジェクトを進めようとしています。それと、報道によりますと、技術確立までに2兆円、量産ライン整備に3兆円規模の投資が必要と見込むということで、合計すると5兆円規模の極めて大きな投資案件になってくるということを考えますと、これは従来のサポートではなくて、特段のサポート体制をはじめとして、どのような支援ができるのかということを、仮に北海道に行きますということになった暁には、当然、そういったことをしっかりと検討していかなければならないと思っています。

(日本経済新聞)
 これまでのサポートよりも、特段の支援が必要だという知事のお考えは、当然先方にも伝わっていて、どちらが先かというか、決めるからサポートするのか、サポートするから来るのか、そこが今後協議というのは、ずっとされていく予定があるのですか。また本社に伺ったりですとか。

(知事)
 ラピダス様に、われわれとしての思いや政策の考え方といったものをお伝えしています。向こうが知りたい情報といったものについては、今後、向こうからアクセスがあり得るのではないかと思っていますけれども、これは北海道だけではなくて、いろいろな所から熱烈な招致というか、誘致の声が来ているということでありますので、そういった状況の中で、まずは社内においてさまざまな議論が行われるということだと思っています。その中で、もしお問い合わせなどもあれば、真摯にしっかり対応していきたいと思います。

 

この文章については、読みやすいよう、重複した言葉づかい、明らかな言い直しなどを整理し作成しています。(文責:広報広聴課)

カテゴリー

知事室広報広聴課のカテゴリ

cc-by

page top