知事定例記者会見
- 日時/令和4年12月23日(金)17:01~17:37
- 場所/記者会見室
- 記者数/17名(テレビカメラ1台)
会見項目
冒頭発言
- 暴風雪等について
知事からの話題
- 新型コロナウイルス感染症対策について
記者からの質問
- あすなろ福祉会について(1)
- 海底直流送電の2030年度を目指した整備について
- 報道機関による世論調査について
- 次期知事選について
- あすなろ福祉会について(2)
- 既存原発の運転期間延長などについて
- 北電の電気料金値上げについて
- 冬季五輪招致について
- 今年(2022年)の漢字一字について
- 乳価改定について
- 北海道地球温暖化防止対策条例の改正について
- 北海道新幹線について
冒頭発言
暴風雪等について
私から二点お話しさせていただきます。
暴風雪等についての状況や、道民の皆さまにご注意いただきたい点について、お話しさせていただきます。発達した低気圧によりまして、道内は昨日夜から広い範囲で暴風雪や大雪に見舞われ、多数の道路の通行止めや停電が発生するなど、道民の皆さまの生活に大きな影響が生じております。強い冬型の気圧配置は週明け26日頃まで続くと見込まれますが、今後の状況によっては、道民の皆さまの生活への影響が長期化し、拡大する恐れもありますことから、本日、この冬初めてとなります災害対策連絡本部を設置いたしました。
本部会議において、各部局、振興局に対し、人命最優先の考えの下、被害の発生の未然防止、被害を最小限に抑えるため、情報収集や応急対策に全力で取り組むよう指示したところでございます。
宗谷地方では、明日の明け方まで見通しが全くきかない猛吹雪などによる交通障害に、引き続き警戒が必要なほか、その他の地域におきましても、明日にかけて大雪や吹雪などによる交通障害、湿り雪の電線への着雪による停電などに、十分な注意が必要であります。大雪が予想される地域にお住まいの道民の皆さまにおかれましては、最新の気象情報にご注意いただき、不要不急の外出を控えていただくこと、やむを得ず外出する場合、公共交通機関の運行停止や道路の通行止めなどの交通情報を確認していただくこと、除雪作業中の事故や屋根からの落雪にご注意いただくことなど、十分警戒し、身の安全を確保する行動をとっていただくようお願いいたします。
知事からの話題
新型コロナウイルス感染症対策について
二点目でございます。新型コロナウイルス感染症についてであります。
北海道では、新規感染者数は減少傾向が継続しているところでありますが、依然として高い感染レベルが続く中で、年末年始を迎えることとなります。まず、道内の感染状況についてでありますが、新規感染者は本日、人口10万人当たりでは671.9人と、直近のピークでありました11月22日から4割減少という状況にあります。病床使用率は本日、48.2パーセントとなっています。足元では増減を繰り返している状況にあります。また、重症病床使用率については、6パーセントと横ばいで推移しています。
全国では新規感染者数の増加傾向が続く一方で、道内においては減少している状況にあります。12月22日現在で、北海道の全国での新規感染者数の順位ですけれども、全国1番のときもあったのですけれども、今46番目という状況で、一番低いのは沖縄県だったかと記憶していますけれども、沖縄県に次ぐ感染者数の低さとなっています。(スライドの)グラフにもありますけれども、福岡県が高い水準になっています。オレンジ(線)ですね。福岡県の場合、急激に増えている状況です。それ以外の地域においても増えていますけれども、現在は九州などの西日本で感染が拡大しているという状況にあります。北海道では、新規感染者数は全国で45番目だったのが7月24日ですので、それ以来の低い順位になっているという状況であります。病床使用率につきましても、全国的に上昇傾向になっています。21日現在で、北海道は先週と比べ増減がないという状況ですけれども、全国の順位としては33番目となっています。重症病床使用率についても、21日現在でありますけれども、先週と比べ4ポイント減少いたしまして、重症病床使用率の順位は37番目となっています。
現在、感染状況については、今お話ししたとおり減少傾向でありますが、年末年始は帰省や旅行などの移動が活発化するとともに、大人数での会食の機会も増えます。久しぶりに親族と会うという方も多いと思います。先週の会見におきましても、皆さまにお願い申し上げましたが、道民の皆さまには、これからの時期に感染リスクが高まる「3つの場面」、「5つの行動」を実践していただきたいと思います。
まず、帰省、旅行など移動の場面でありますけれども、基本的な感染対策の再徹底、帰省前と帰省先から戻った際に検査を受けること。そして飲食の場面では、大声や長時間を避けて、会話の際にマスクを着用すること。さらに普段会わない高齢者の方などとお会いする場面では、高齢者や基礎疾患のある方、そうした方々と会うという双方が基本的な感染対策を再徹底していただいて、高齢者などと接する際には、事前に検査を受けていただくこともご検討をお願いいたします。また、いずれの場面でも、この時期は暖房のため、窓を閉め切りがちになるわけでありますが、室温、温度に十分留意しながら、十分な換気をお願いいたします。
そしてワクチン接種でありますが、オミクロン株対応ワクチンのできるだけ早い接種の検討をお願いいたします。年末年始は休みが続きますので、体調管理がしやすい時期でもありますので、各市町村のワクチン接種会場の状況をご確認いただいて、接種の検討をぜひお願いいたします。道のワクチン接種センターでは、年明けから3月まで接種を行います。1月は、オミクロン株対応は4日間、ノババックスは2日間接種を行います。現在、予約枠に余裕がありますので、接種をご希望される方につきましては、道のホームページをご確認いただいた上で、ご予約いただくようにお願いいたします。
また、年末年始に向けては、解熱剤、検査キットをご用意いただくなど、自己検査やセルフケアの準備もお願いいたします。発熱等の症状が出た場合には、自己検査の実施、そして陽性者登録センターのご活用をお願いいたします。
現在、道内の病床使用率は依然として高い水準が続いています。今後とも必要な病床を確保していくことが重要になります。国による病床確保料の見直しといった課題が生じる中で、道としては、従来どおりの運用を基本として対応する考え方の下、関係団体や医療機関に丁寧な説明を行いまして、実情を伺いながら、意向確認をこれまで進めてきました。各医療機関等に最大限ご協力いただいて、新たな最大確保病床数については、2408床といたしまして、これまでよりも124床増床することができました。本日、病床確保計画を変更し、国に提出したところでありまして、明日24日から、この最大確保病床数を運用してまいります。
また、年末年始の帰省前や帰省からお戻りの際、そして高齢者の方と会う際などには、新千歳空港や札幌駅など全道8カ所の主要な交通拠点における無料検査をご活用いただくようお願いいたします。札幌駅においては、明日24日から1月12日まで、臨時に検査場が開設されます。ぜひこちらもご活用いただければと思います。なお、無料検査事業所をご利用の際には、お休み、あるいは予約制となっているところもありますので、あらかじめホームページをご確認いただくことをお勧めいたします。
そして国の動向でありますが、新型コロナウイルスの感染症法上の取り扱いについて、現在、国の専門家による検討や分科会での議論が進められております。一昨日には、国のアドバイザリーボードで新型コロナウイルスの重症化率や致死率のデータが示されまして、議論される状況になってきています。今後の見直しに当たっては、新たな地方負担を生じさせないこと、都道府県のみならず市町村とも丁寧な協議を進めて、円滑に移行していくことが重要であります。本日、この後、急きょ行われることとなりました全国知事会におきましても、私からそうした考えについて提案したいと考えています。道としては、道内市町村や医療関係団体などと認識を共有しながら、引き続き全国知事会とも連携して、国に必要な働き掛けを行っていきます。
道内の感染状況につきましては、減少傾向が続いているわけでありますが、年末年始の時期を安心して、楽しんで過ごしていただくため、道民の皆さまお一人お一人が、「3つの場面」における基本的な感染対策の再徹底、そして「5つの行動」を実践していただくようお願いいたします。
私からは以上です。
記者からの質問
(共同通信)
江差町の社会福祉法人あすなろ福祉会が運営するグループホームが、知的障害のあるカップルの皆さんに不妊処置を求めていた問題につきまして、重ねてで恐縮でございますが、知事の受け止め、また今後の調査方針をお伺いできますでしょうか。
(知事)
今ご質問にありましたけれども、12月18日から20日にかけまして、法人の理事長などから任意に聞き取りを行ってまいりました。これまで確認した内容に基づきまして、国と協議させていただきました。その協議の上で、来週26日からになりますが、障害者総合支援法に基づきます監査に切り替えをいたしまして、(檜山)振興局、江差町および本庁職員による調査を進めたいと考えています。その結果、事業者が適正な障害福祉サービスを行っていないことが確認された場合、法に基づく必要な措置、勧告や命令などについて検討してまいります。
また、1月には、今回の事案を契機として、各施設の状況や課題を把握する全道での調査を実施いたします。
来週26日から監査に切り替えて、調査を進めてまいりますが、監査につきましては、できるだけ迅速に進めていきたいと考えておりますが、グループホームの管理者、職員、そして利用者ご本人、ご家族の方々などに対しましても、丁寧にヒアリングを行う必要があることから、まずは事実関係をしっかりと確認した上で、国とも引き続き情報共有しながら、必要な対応について講じていく考えであります。
(共同通信)
26日から監査に切り替えるということなのですが、18日から現在までの調査の中で、何か監査に切り替える必要があるというご判断といいますか、ポイントになるような出来事があったのでしょうか。
(知事)
この点については、基本的には任意での聞き取りという形で行ってきたわけでありますが、今回の事案に対して、国とも協議を進めてきた中で、監査に切り替えても差し支えないということで協議を行いました。その結果として早速、来週26日からは、法に基づく監査という形に切り替えさせていただき、調査を進めることといたしました。ですので繰り返しになりますけれども、法に基づく監査に切り替えます。その結果として、適正な障害福祉サービスを行っていないことが確認された場合には、法に基づく必要な措置を検討することになります。
(日本経済新聞)
政府の23年度予算案の北海道に関連する項目について伺います。日本海側の本州とをつなぐ海底送電網について、研究開発費が一部割り当てられました。一方、海底通信ケーブルについては割り当てがなかったようですけれども、二点について知事の受け止めを伺えますでしょうか。
(知事)
海底直流送電ケーブルの早期整備につきましては、これまでも道内の経済界、そして東北各県とも連携して、国に要望してきたものでありますので、この点について、まずは総理が政治決断として、GX実行会議におきまして、この大規模投資プロジェクトについて、2030年度に向け進めていく旨を決定いただいたと。このことに感謝していますし、それに関連する予算措置などについても、大変感謝しているところでございます。
一方で、海底光ケーブルの件について言いますと、当初これは、デジタル(田園都市スーパー)ハイウェイ構想の画の中に、太平洋側の北海道からの光ケーブルの検討が入っていなかったのですね。そういう状況の中で、総務省などに対して、北海道の太平洋側を、しっかり国として整備していくべきだし、今後の将来像にしっかり明示していくべきであるということを申し上げてまいりました。今回、将来の姿の中に、そちらが記載されていると認識していますので、政府としては、その必要性を、将来的に動きがあった場合に、ぜひそれはスーパーハイウェイ構想の中で検討していくべき事項と認識していると思っています。引き続き、われわれとしては、必要であるということをしっかり主張しながら、取り組みを進めていきたいと思っています。資料があれば後でお配りします。
(北海道新聞)
北海道新聞社が16日から18日にかけて行った全道世論調査で、鈴木知事の道政運営の評価を聞いたところ、「大変良い」、「まあ良い」と回答した、いわゆる支持派が計70パーセントと、今春の前回調査から11ポイント減ったものの、依然として高水準を維持しました。一方、「大変良い」が13ポイント減り、支持理由の内訳も「政策の実現力」というものが昨年以降、続落しておりまして、消極的支持への変化傾向もうかがえますけれども、知事のこの結果への受け止めをお願いいたします。
(知事)
さまざまな道政運営に対するご意見、これはしっかりと真摯に受け止めていかなければならないというふうに思っています。新聞各社の調査などのみならず、さまざまな道民の皆さまの道政運営に対する声を、真摯に受け止めていかなければならないというふうに思っています。引き続きご意見なども真摯に受け止めながら、道政運営に全力で取り組んでいきたいというふうに思っています。
(毎日新聞)
来春の知事選についてお伺いします。知事はこれまで態度を明らかにしてこられていないわけですけれども、大体いつごろまでに、一定の考えを表明したいかというような時期はありますでしょうか。
(知事)
適切な時期に考えていきたいと思います。
(時事通信)
先ほどのあすなろ福祉会の関連で一点お伺いします。障害者総合支援法では、福祉サービスの中に出産や育児が想定されていないという現状も指摘されていると思いますが、知事として支援制度の整備の必要性について、何かお考えがあれば教えてください。
(知事)
まず、さまざまな課題などもあるかと思いますが、この事案に関しては、まずは事実関係をしっかり確認していくことが重要であると思います。その上で、国とも情報共有をしながら、必要な対応を講じていきたいと考えています。また、そこで見えてきた課題などについては、必要な提案なども行っていければと思っています。
(北海道新聞)
国の原子力政策についてお伺いしたいと思います。昨日の政府のGX実行会議で、原発のですね、60年を超える運転を認めることや、次世代原子力発電所の開発を推進することの基本方針が決まりました。この方針の中では、原発を、脱炭素を進める上でベースロード電源として重要な役割を担うとして、福島第一原発事故以降、掲げてきた原発依存を低減する方針を大きく転換した形になりました。知事、この政府の決定ですね、どのように受け止めていらっしゃるのか、お伺いしたいと思います。
(知事)
国のほうのGX実現に向けた基本方針案ということで、エネルギー安定供給に向けた方策、こちらについては、エネルギー基本計画の範囲内であるものというふうに説明をしているということであります。いずれにいたしましても、原発につきましては、何よりも安全性の確保、これが大前提であります。運転期間の取り扱いなども含めて、原発の安全性、必要性については、国が責任を持って丁寧な説明を行っていただく、国民の皆さまのご理解と信頼を得ていただく、このことが重要であると考えています。
(北海道新聞)
政府のほうが脱炭素政策を進める上で、原発をベースロード電源として重要な役割を担うと位置付けたことについてはどうお考えでしょうか。
(知事)
そのような考えも含めた中で、やはり丁寧な説明を行っていただく、そのことが必要なのではないでしょうか。
(北海道新聞)
関連して、今回の運転延長に伴い、原子力規制委が、運転開始30年後から10年ごとに整備状況を確認する制度を新設する方針を示しています。60年を超えて運転した原発は、今のところ国内にはない状況です。60年以降の点検や検査方法の検討は今回先送りとなっていますけれども、国の安全性確保に対する姿勢というのを知事はどんなふうに見ていらっしゃるかお伺いしたいと思います。
(知事)
そこはしっかり、そういった専門的な見地から、しっかり安全性を確保していくことを大前提として、慎重に議論を進めるべきであるというふうに考えています。
(北海道新聞)
もう一点、北海道電力の関係でお伺いしたいのですけれども、北電のほうが昨日、一般家庭の方が多く契約する規制料金を値上げすると発表がありました。値上げ幅ですね、平均30パーセント台半ばで調整しているようなのですけれども、物価高などで、道民の家計にかなり負担がかかっていると思います。このような中で、この決定というところは知事はどのように受け止めているかということと、道として、道民の負担を軽減するような施策を講じるお考えがあるかどうかお伺いしたいと思います。
(知事)
まず、低圧料金については、北電が値上げの時期、そして値上げ幅について検討中ということです。そして、この値上げをすることについて、副社長から副知事のほうに説明がありました。その際に、副知事のほうから北電に対しては、経営の合理化、効率化に最大限の企業努力を行っていただいて、値上げによる影響ができる限り少なくなるよう、慎重に検討いただくということと、道民の皆さまに対しては、丁寧で分かりやすい説明を行うように申し入れさせていただいたところであります。値上げの時期や幅はまだ検討中ということでありますので、道としては今後、北電における検討の状況をしっかりと注視していきたいと考えています。
(北海道新聞)
検討の時期を注視していくということでしたけれども、道として、時期などが決まった段階で、道民の負担を軽減するような施策を講じるお考えは今のところございますでしょうか。
(知事)
まずは中身が分からないわけですから、値上げ時期や値上げ幅が検討中ですということなので、そこをしっかり注視しながら、対応について検討していきたいと思います。
(読売新聞)
まず、五輪招致についてお伺いいたします。今週、札幌市とJOC(日本オリンピック委員会)が、機運醸成運動についてはいったん休止というような決断をとりました。知事、先週の会見で、このままで機運醸成は難しいというような発言もありましたけれども、これまで機運醸成活動に取り組んできた道として、今回の決定について、どういう受け止めかというのと、今後、機運醸成運動、また再開するのかしないのかちょっと分からないのですけれども、そこについて、どういう形であれば再開するのが望ましいかというようなお考えがあればお聞かせください。
(知事)
まず、札幌市とJOCが共同で会見されました。そのこと自体、私は必要なものであったと認識しています。招致に向けて、さまざま今後の具体のスケジュールなどについては、まだ今後、検討していくという状況かと思いますので、札幌市、JOCとも引き続き連携しながら、その状況について確認しながら、取り組みについて進めていきたいと思います。
(読売新聞)
あともう一点、年の瀬ということで、ちょっとこの質問をするのですけれども、今年も、(12月)23日で、もう2022年が終わろうとしています。今年、日本漢字能力検定協会が発表した今年の漢字というのが、「戦」という文字でした。こちらについてそういったものだったのですけれども、知事は今年の漢字一文字を選ぶとすれば何か、またその理由を教えてください。
(知事)
これは昨日、新聞社の方に聞かれたので、(色紙を掲げながら)この漢字ですね。「守」という漢字ですね。これを今年の漢字一字ということにしました。新型コロナウイルス感染症から、引き続き皆さまの命、健康を守るということももちろんですし、高病原性鳥インフルエンザ、またはロシアのウクライナ侵略を契機としたエネルギーや物価等の高騰、さまざま生活が厳しい状況にある。この生活を守る、こういう1年であったと思っています。その思いでこの一字を選びました。引き続き、皆さまの命、暮らしを守るということで、まだ今年も終わっていないので、しっかり頑張っていきたいと思っています。
(日本農業新聞)
昨日、ホクレンと乳業メーカーの間で行われていた交渉がまとまって、加工向けの乳価が、来年度から1キロ当たり10円上がることになりました。道内の農業関係者をはじめ、全国的に関心の高い話題となりました。知事の受け止めを教えてください。
(知事)
ホクレンは、令和5年度の乳業メーカーに販売する生乳取引価格について、道内の主な乳業メーカーとの間で合意して、農協組合長などで構成する生乳受託販売委員会において、令和5年4月より、バターなどの乳製品向け、および学校給食用飲用向けをそれぞれキロ10円値上げということで、昨日、決定したということでございます。
今回の決定につきましては、本道の酪農家が、配合飼料価格の高騰、牛の個体販売価格の下落に加えて、さらなる生産抑制によって大変厳しい状況に置かれていることから、乳業メーカーが生産環境に配慮した合意であると受け止めています。農業団体などからも、この対応について歓迎する声が挙がっているところであります。道としては、引き続き関係機関や団体と連携し、牛乳、乳製品の需要の創出に取り組んでまいります。国に対して、全国的な需給調整機能の確実な実施を求めるなどによって、本道の酪農経営の安定に努めてまいります。
(北海道新聞)
現在、北海道は、「北海道地球温暖化防止対策条例」の見直しに着手しています。知事の看板政策である「ゼロカーボン北海道」の理念を盛り込み、事業者向けの排出量報告制度を強化する内容となっていますが、条例改正や排出量報告制度を強化する狙いを教えてください。
(知事)
条例の見直しですけれども、多くの道民の方々と共に、共通の認識を持って取り組みを進めることができるように、新たに基本理念を設けます。このほか、道がしっかりと役割を果たしていくことを明らかにするために、道の責務に関する規定の拡充を検討しています。また、排出量報告制度を改善いたしまして、事業者の主体的な排出削減につなげていくとともに、北方型住宅の普及促進、ブルーカーボンによる吸収源対策などの新たな規定を設けることなどによって、各分野での取り組みの促進を図っていく。条例改正を契機に「ゼロカーボン北海道」の実現に向けて、一層積極的に取り組みを進めていきたいという考えであります。
また、この条例の名称についても、現名称を継続するのですけれども、通称として「ゼロカーボン北海道推進条例」を用いていく考えです。地球温暖化防止への貢献に当たって、目指す北海道の姿が、環境の保全と経済の発展、道民生活の向上が図られた「ゼロカーボン北海道」であることを、道民の方々と共有させていただいて、オール北海道で取り組みを促進していくことにつなげていきたいと考えています。
(日本経済新聞)
北海道新幹線についてですけれども、こちらも先ほどの予算の関連で、北陸など別の地域の新幹線とともに、来年度予算が割り当てられているようです。地元の負担等いろいろ動きがありますけれども、予算が割り当てられたことについての受け止め等お願いできますか。
(知事)
北海道新幹線の事業費が4割増えるという話がありまして、その中で貸付料を確保していただいて、地方負担を軽減していただきたいという形で、国に求めてきたところであります。今回、財源を決めることになった2992億円について、軽減が図られたところでありまして、厳しい財政状況に配慮いただいたと受け止めております。関係の皆さまに対して、感謝申し上げる次第であります。しかしながら今回、財源措置が示されなかった部分、3523億円がありますので、この点についても、貸付料の配分などによって財源が確保されるように、国に対して強く求めていきたいと考えています。
この文章については、読みやすいよう、重複した言葉づかい、明らかな言い直しなどを整理し作成しています。(文責:広報広聴課)