知事定例記者会見(令和4年11月15日)

知事定例記者会見

  • 日時/令和4年11月15日(火)15:24~16:22
  • 場所/記者会見室
  • 記者数/18名(テレビカメラ1台)

記者会見風景

知事顔写真

会見項目

知事からの話題

  1. 新型コロナウイルス感染症対策について
  2. 「ファザーリング全国フォーラム in 北海道」の開催について

記者からの質問

  1. 新型コロナウイルス感染症対策について(1)
  2. 新型コロナウイルス感染症対策について(2)
  3. 新型コロナウイルス感染症対策について(3)
  4. 新型コロナウイルス感染症対策について(4)
  5. 新型コロナウイルス感染症対策について(5)
  6. 新型コロナウイルス感染症対策について(6)
  7. 新型コロナウイルス感染症対策について(7)
  8. テンサイの減産方針について
  9. 北海道百年記念塔について
  10. 特定放射性廃棄物の最終処分場選定に係る文献調査について
  11. ほっかいどう応援団会議について
  12. 旧統一教会について

知事からの話題

新型コロナウイルス感染症対策について

 遅くなりまして申し訳ありません。私から二点お話しさせていただきます。
 まず一点目でございます。新型コロナウイルス感染症についてです。北海道では引き続き、感染拡大傾向が継続しております。いつでも、誰もが、感染の可能性があるという感染レベルになっています。道内の新規感染者数でありますけれども、本日1万906人となっています。道内で初めて1万人を超えるという状況になりました。本日は火曜日ということもありまして、週末の医療機関の休診の影響が考えられると思いますけれども、11月に入りまして、本日も含めて3度にわたって過去最多という、新規感染者数を更新しているという状況にあります。道内の新規感染者数でありますけれども、人口10万人当たりで見ますと1037.9人となっています。11月12日以降、10万人当たり1000人を超えるという高い水準になっています。先週と比較してみますと約25パーセント増加という状況になっておりますが、1週間前との対比で見ますと、(前の週は)36.9パーセント、増加しているということがありますので、増加幅については、やや鈍化しているというか、減少しているというところがあるのかなと思っております。一方で、病床使用率ですけれども、病床使用率は46.1パーセントとなっています。こちらも増加が続いて、50パーセントの水準に近づいているという状況にあります。一方で、重症病床使用率につきましては、5.2パーセントということで、こちらについては、引き続き横ばいという形になっています。
 全国的にも感染拡大が続いている中で、国の専門家からは「北海道のほか、東北地方などで多くの増加が見られる一方、首都圏などでは全国を下回っている」という指摘があります。北海道では、他県に先行して新規感染者数が大きく増加しています。先ほど申し上げたような人口10万人当たりで1000人を超える状況は唯一北海道だけとなっています。全国で最も多い状況が続いているわけです。この北海道ですね。(モニターに2位の)山形県が出ていますけれども、北海道や東北などがやはり顕著に増加していると。それに比べると、今まで多かった東京都とか大阪府とかが全国を下回るという状況があって、感染者数の増加に伴いまして、全国的にも病床使用率が増加してきているわけでありますが、北海道の病床使用率は上から数えても5番目という状況になっています。他県と比べても病床使用率が高い水準になっています。重症病床使用率は先ほど言ったように5.2パーセントなのですけれども、病床使用率については高い水準にあります。
 道では、現在の感染拡大や医療への負荷の高まりに対応していくために、入院患者の増加を見越した即応病床フェーズの引き上げ、そして、日本DMAT(災害派遣医療チーム)の派遣による集団感染への対応、また、インフルエンザとの同時流行も見据えた外来医療体制の整備などの保健医療提供体制の維持強化に取り組んでいるところであります。これも順次説明したいと思います。
 まず、即応病床フェーズについてですけれども、入院患者数のさらなる増加を見越して、昨日14日からになりますが、即応病床を全道域で最高フェーズであります3に引き上げました。このことによって493床の増床という形になります。合計は2284床。フェーズ3ということで、14日から運用を始めたところであります。
 また現在、集団感染が増えています。こうした状況を踏まえて、道として日本DMATの医師の派遣要請を行いまして、11月9日から道内で活動していただいているところです。9日時点におきましては、医師2名という体制でありましたけれども、現在は5名の体制の中で、釧路、オホーツク管内で、医療機関の入院調整、高齢者施設等の感染対策にご協力いただいているところであります。
 また、道では、インフルエンザとの同時流行を想定して、ピーク時の1日当たりの患者数につきましては、新型コロナウイルス感染症については約1万8千人、今日1万人を超えましたけれども1万8千人、そしてインフルエンザの方は約1万1千人、合計しますと2万9千人程度と推計いたしまして、こうした状況に対応する外来医療提供体制整備計画の案を、昨日14日になりますが、国に提出させていただきました。今後、国と協議を行った上で、医療機関にもご協力いただきながら、例えば、診療時間を延長していただくなど、速やかにこの体制を整備していく、進めていくということであります。
 現在の過去最多1万人を超えたという状況を踏まえて、道として、こうした保健医療提供体制の確保の取り組みを強化しておりますけれども、道民の皆さまには、高い感染レベルであると、今、北海道は高い感染レベルにありますということを、あらためてご理解いただきますとともに、現在のBA.5系統については、これまでの感染対策が有効とされていますので、感染防止行動の徹底と対策の強化、そしてワクチン接種の検討をお願いするとともに、日頃からの備えとしてセルフケアもお願いしたいと思っています。
 そして対策の強化ですけれども、お話ししていきたいと思います。先日、国の分科会で、対策強化宣言といったものなどが示されました。そして今後、この分科会で示されたものが、政府の対策本部、本部長は総理ですけれども、そちらで議論されて正式に位置づけられると。これがいつ開催されるか分かりませんという状況ですけれども、そういう流れです。しかしながら、道内の感染状況を踏まえますと、道民の皆さまには、この分科会で議論されましたさまざまな指摘、必要な内容については、国の検討、正式な位置づけ、議論、こういったものを待たずに、対策の強化をお願いしたい、本日からお願いしたいと思います。まずは、三密の回避などの基本的な感染対策の再徹底と、そして普段と異なる症状がある場合には外出などを控えていただくといった点について、あらためて注意をお願いしたいと思います。
 それでは、順次お話ししていきたいと思いますけれども、オミクロン株対応ワクチンの速やかな接種の検討をお願いいたします。高齢者や基礎疾患を有する方と接する場合には、検査をお願いいたします。また、できる限り感染リスクを回避するために、混雑した場所への外出など感染拡大につながる行動を控えていただく。飲食店では大声や長時間の回避、会話する際にマスクの着用をしていただく、こういったことを皆さまにはお願いいたします。また、日頃からの備えということで、ご自身によりますセルフケアを行っていただくという考え方が重要になります。ご自宅で食料品、日用品、解熱剤のほか、ご用意できる場合には検査キットを準備していただくことをお願いいたします。
 また、現在の感染状況において、ワクチン接種は重症化を予防するためにも重要になります。現在、オミクロン株対応ワクチンの接種が進んでいるわけでありますが、昨日から北海道の接種率を公表しているところでございます。北海道全体では11月13日時点におきまして、接種率10パーセントということでありまして、全国が9.7パーセントですので、そこを上回っているのですけれども、65歳以上で見ますと、全国が9.9パーセントに対して、(北海道は)8.4パーセントとなっていますので、65歳以上については全国平均よりも低いという状況があります。引き続き、これは高齢者の方のみならず、あらゆる世代の方々に向けまして、早期に接種の検討をしていただけるように、市町村とも連携しながら集中的な広報を展開していきます。道のワクチン接種センターにつきましては、12月までの予約の受け付けが終了しておりますので、道民の皆さまにおかれましては、お住まいの市町村のホームページを確認いただくなどして、接種の検討をお願いいたします。
 そして、11月11日に開催されました、先ほど申し上げた国の新型コロナウイルス感染症対策の分科会で、対策強化宣言のお話をしましたけれども、レベルの見直しなどについて議論が行われました。今後、分科会での議論を、先ほど申し上げたように国の基本的対処方針に反映させていくということになると思うわけでありますが、現在の全国的な感染拡大の状況を踏まえますと、早期の対処方針の変更が必要であろうと私は考えています。分科会で議論したけれども、総理が本部長の対策本部会議がいつ開かれるか分からないので、早く開いていただいて、基本的対処方針の見直しをする必要があると思っています。今、北海道が、全国で最も感染が拡大していますけれども、東京都とかと今までもずれて(増加していましたが)、最近は北海道が増えて、その後に東京都が増えているということでしたので、早めに基本的対処方針を見直していくということが必要だと思っています。
 また、政府として、全国的な対策強化が必要だと私は思っています。例えば、対策強化宣言ですね。先ほど皆さんに、基本的対処方針が変わる前にお願いしますとお話ししましたけれども、そこ(分科会)で言われている内容というのは、今までもお願いしてきたところを、さらに今、感染が増えてきたので気を付けてくださいということが、分科会の(議論の)中心なので、今、全国的に、全ての都道府県で(感染が)増えているわけですから、各都道府県知事が対策強化宣言とかいろいろなことを検討するのももちろんいいのですけれど、政府の対策本部長は総理ですから、国としても、政府としても、全国的に第8波とも言われる感染拡大ではないかという指摘がある中で、やはり対策本部長である総理が、国民に対して対策の強化の必要性などを発信していくということも、必要なのではないかなと思っています。今週、厚生労働大臣とも、また意見交換したいと考えています。また、全国知事会も予定されているということですので、その場でも、今お話ししたような議論をしたいと思っています。ただ、国が動くのを待っているのですかという話がありますので、道としても、速やかに有識者会議を開催いたしまして、ご意見を伺っていきたいと考えています。
 道民の皆さまに対しましては、先ほど申し上げたように、今、非常に高い感染レベルにありますので、これまでも繰り返し、ご理解、ご協力いただいてきておりますけれども、特にマスクの適切な着用ですとか、工夫した換気などの基本的な感染対策、感染防止行動を徹底していただくということ。そして対策の強化、行政としても対策強化、取り組みを強化していきますけれども、道民、また事業者の方々にも、感染リスクが非常に高いという状況になっていますので、対策の強化をお願いいたします。
 まずこれが一点目でございます。

「ファザーリング全国フォーラム in 北海道」の開催について

 そして二点目でございます。
 「ファザーリング全国フォーラム in 北海道」ということであります。今月25日、26日に「かでる2・7」および「札幌エルプラザ」におきまして「ファザーリング全国フォーラム in 北海道」を開催させていただきます。本フォーラムでございますけれども、父親の子育てを支援するNPO法人でありますファザーリング・ジャパンが、父親支援のネットワークの構築、拡大を目的に、2012年から各県の持ち回りで開催しているものであります。第11回目となり、本道で初の開催ということで、道は共催という形になります。
 育児・介護休業法の改正によりまして、本年10月から男性従業員の出生時の育児休業、いわゆる「産後パパ育休」が創設されました。子育て世代の方々が、より活用しやすい制度が設けられたわけでありますが、本道の男性の育児休業取得率は、年々増加しているものの、全国平均よりも低いという状況が続いておりますほか、今回の改正法によりまして、「産後パパ育休」に関する社内研修の実施など、事業主に新たに義務付けされた事項もありますことから、労使双方への情報提供と、さらなる機運醸成が必要だということであります。
 2日間の構成となります本フォーラムでありますけれども、企業の人事担当者や、子育て世代の労働者の方々に向けた多様なテーマで、セミナーなどを開催させていただく予定でございます。また25日の開会式におきましては、私も参加させていただく方向で調整させていただいているところでございます。そして、道内における育児休業取得の機運醸成を図るために、道と道内経済8団体との連名での「北海道イクボス共同宣言」の公表を行わせていただく予定でございますので、ぜひ報道の皆さまには、参加などご協力いただければと思います。
 私から以上です。

記者からの質問

(読売新聞)
 コロナに関して一点伺います。北海道が全国的にもかなり感染者が多い状況だと思うのですが、ここまで多い要因として、いろいろな専門家の方とかは、寒さであったりとか、換気のお話とか、旅行支援とか、そういう(人の)移動が活発になっているとかを挙げられる方もいると思うのですけれど、北海道や地域として、増えている要因というのはどういうことが考えられると思いますでしょうか。

(知事)
 これは前回ですかね、記者会見で申し上げましたけれども、この主な増加要因としては、国の専門家が指摘している点で言うと、ワクチン接種と自然感染により獲得した免疫が低下しているということや、夜間滞留人口が増加したまま横ばいという状況といったことなどが示されています。道としても、人の動きが活発なことに加えて、やはり気温が低くなっていまして、換気しにくい時期にあるということ、また、寒くなってきまして、体調の管理が難しいという状況などのさまざまな要因が重複して、今、こういった局面を迎えている可能性があるのではないかと考えているところであります。われわれの受け止めとしては、そういった状況であります。

(北海道新聞)
 コロナの関連で何点かお尋ねします。まず、本日(新規感染者数が)1万人を初めて超えたことについて、知事として危機感など受け止めをあらためてお伺いしたいです。先ほど知事のご説明でもありましたけれども、国のレベル見直しを待たずに感染防止行動の強化を道民に本日からお願いしたいというお話があったと思うのですが、これは道として独自に何とか宣言みたいな、何か宣言みたいな形でのメッセージの発出というのはしないのでしょうか。長野県では、昨日ですね、県独自の「医療非常事態宣言」というのを出しておりまして、県民に対して感染対策の強化を呼び掛けているところで、道も道民に対して分かりやすいメッセージ、分かりやすくて強いメッセージの発出というのは必要ないのかというのが一点と、あと最後一点ですね、いただいた資料、先ほどの知事のご説明でもありましたけれども、感染防止行動の徹底強化の③で、混雑した場所への外出などを控えるようにという呼び掛けがあったと思うのですが、これは事実上の外出自粛要請にも見えるのですが、その辺どうなのか、以上三点お願いします。

(知事)
 まず、1万人を超える過去最多の感染が、本日確認され、今月でも3度にわたって過去最多になっています。新規感染者数のみならず、病床使用率につきましても50パーセントに近づくような上昇が見られます。まさに、冒頭申し上げたように、いつでも、誰もが、感染する可能性がある感染レベルであるという危機感を持って、受け止めているところでございます。まず、受け止めはそういった形です。
 何とか宣言を出したほうがいいのではないかという話ですけれども、長野県ですか、県の中で独自の宣言、「医療非常事態(宣言)」をすると、分科会で議論していた「医療非常事態(宣言)」と同じ言葉になってしまって、そこら辺が県として悩ましいなと、多分思われているのではないかなと思うのですけれど、今、「対策強化宣言」と「医療非常事態宣言」が政府の分科会で議論されたわけですけれども、レベル分類とともにそこがどう(基本的)対処方針に位置づけられるのかというのが、正直分からないところがあるので、そこはやはりしっかり見ていく必要があると思っています。
 分科会の議論で、主に強化すべき点として指摘されたのが、先ほど申し上げたような点で、これは実は、今までも皆さんにお願いしてきたことを、さらにより強化して、意識して対策してほしいという中身が分科会で議論されたことから、それはこの基本的対処方針にどう位置づけられるのかということを待たずに、今の感染状況から、皆さまに取り組みの強化をお願いしようということで、本日皆さまにご説明させていただいたところであります。 
 今後、政府の動きも、私は先ほど申し上げたように、分科会をやって、政府対策本部をやるというのは、あまり時間を置かないで今までやってきたのですね。ですので、総理が外遊しているとか、いろいろな話もあるのかもしれませんけれども、北海道としては今(感染リスクが)全国一高い状況ですので、やはり速やかに対策本部を開いていただいて、政府の基本的対処方針を議論していただきたいと思っています。これも要請していきたいと考えています。

(北海道新聞)
 最後に質問した、いただいた資料の中で、外出を控えるような表現があったと思うのですけれど、これは外出自粛を要請したということでいいのでしょうか。

(知事)
 例えば体調が悪い方で、非常に熱が出ていて、ご自身でコロナに感染したかもしれないなという方は、外出ということではなくて、やはり自宅で体調が回復してから(外出していただく)、またはコロナが疑われる場合については、検査していただくだとか、今までも、そういった形でお願いしてきたわけであります。今は感染のリスクが非常に高い状況になっていますので、感染リスクが非常に高い行動については、やはり今は控えていただく、このことをお願いするという内容です。

(北海道新聞)
 これは、これまで、昨日までと比べると、強く要請しているというか、一段階上がっているという理解でいいのですか。

(知事)
 今の感染状況を考えますと、分科会で議論されたような、感染リスクを下げるために強化すべきと指摘されている内容を、政府の議論を待たずに、まずは皆さんにご協力をお願いするということが必要であろうと判断いたしました。政府に対しても、できるだけ早く本部を開いていただいて、分科会の議論をどうするかということを決めていただくと。また、道としても、やはり国が動くかどうか分かりませんので、速やかに(有識者会議を)開いて、ご意見をお伺いするということも進めていきたいと思っています。

(NHK)
 札幌市内のイベントとかですね、今後ミュンヘンのクリスマス市だとか、雪まつりだとか3年ぶりに開催されるような見通しだと思うのですけれども、今後帰省だとか、イベントだとかがたくさん行われるような方向に道民が向かっていく中で、今後のコロナ対策の難しさだったり、こういうことを徹底していきたいみたいなものがありましたらお願いします。

(知事)
 今、BA.5系統の主流な株が新しいものに置き換わっているわけではないという状況の中での再拡大になっていますので、基本的には、われわれがやってきた基本的感染防止対策が有効であるということには、大きな変化がないと思っています。大人数で集まって、さまざまな接触機会が増えるという状況の中で、どうしても感染リスクが高まるということは想定されますけれども、やはり今、北海道全体で感染リスクが非常に高い状況にありますので、より一層、感染対策を再確認していただいて、感染対策を講じた上でリスクを低減させて、できるだけ社会経済活動との両立をしていくという形で取り組みをしていただく必要があると思っています。さまざま需要喚起策などの取り組みも進めておりますが、前提として、基本的感染対策をしなくていいということではない状況です。ですから、今、感染が非常に増えている中で、今一度、皆さまにご協力いただきながら、できるだけ社会経済活動も両立していきたいということがあるものですから、ぜひそこはご協力いただきたいと思います。

(NHK)
 加えてですね、もし仮になのですけれど、このまま増加傾向が続いていったとして、帰省時期を迎えたり、イベントをかなりたくさん迎えたりする時期になったときにですね、道として行動制限だとか、そういった判断をせざるを得ない状況になることも今、視野に入れているのかどうかお聞かせください。

(知事)
 分科会の議論においては、まず一つは、まん延防止等重点措置や緊急事態宣言を出すということはないという議論だったかと思っています。また、行動制限することはないということで、基本的対処方針に記載されているという状況があるので、まさに現下の感染状況や、先般行われた分科会での専門家などの議論を受けて、どう基本的対処方針を変更していくのか、この点は注視しています。ただ、分科会の議論を見ますと、強力な行動制限を伴う、法律に基づく措置は対象にはしないという議論かと思っています。尾身会長もそれを言っているのですよね。だから、どう基本的対処方針上で変更していくのかという点について、われわれとしても注視していきたいと考えています。

(時事通信)
 コロナの関係で一点お伺いします。今お話しの国の分科会で議論されている対策強化宣言について、まだ正式に決まっていないから道で先にやろうということでしたが、国の対策本部のほうで扱いが決まれば、これを発出するというふうに考えてよろしいのでしょうか。

(知事)
 対策強化宣言なるものがどういった中身なのかというのは、分科会の中で確かにさまざまな意見があって、私も報道等で知った中では、「夏のピーク」という表現が消えたりとか、いろいろな変遷を経ています。また、さらに対策本部が開かれた中で、どういった議論があるのか。われわれ自治体というか都道府県が注目しているのは、政府の対策本部があり、基本的対処方針があり、それに沿って各地域の対策本部長である知事が対策を講じていくという体系になっているので、基本的対処方針にどう反映されるのかというのを、やはりしっかり見た上で、そこ(対策強化宣言)の検討をしなければならないと思います。
 ただ一方で、専門家を含めた分科会で、ここは強化するべきだという意見が出ている点については、国の動きを待って何かやるということは、ちょっと遅いと思いますので、今日の時点で、皆さまに対して、ここは強化をお願いしたいとお願いしました。政府のほう、厚生労働大臣などとも速やかに面会した上で、今、日本で一番感染が多くなっているのが北海道ですから、さまざま国にしていただきたいことなどについても、お話ししていきたいと思っています。

(共同通信)
 現在の北海道の感染状況につきまして、知事は第8波に入ったと思われるでしょうか。
お考えをお聞かせください。

(知事)
 第8波というのがどういったものなのかというのは、専門的な議論が行われるべき話かと思うのですが、尾身会長も第8波に入りつつある状況とお話ししています。私もその点については、専門家の認識を否定する材料もないですし、また、全国の中で最も今、北海道が明確に感染拡大していますので、新しい感染拡大の局面、これまでにない局面に今、入っていると認識しています。

(産経新聞)
 二点ほどお聞かせください。コロナの関係です。今日の死亡者数が34人ということで、これも過去最多という状況になってしまいました。これまでの過去最多が今月9日の22人、それの前が昨年6月18日の19人ということで、去年のケースは除いても、この1カ月の間で、死亡者が過去最多を更新しているという状況については、危機的な状況にあるということは、知事と同じ見解なのですけれども、それについてのご見解をあらためてお伺いしたいということが一点目。
 あと二点目の今後のセルフケアの話の中で、今、物価上昇ですとか、皆さんなかなか給料も上がらないというような中で、なかなか揃えられませんよという家庭に対しての経済的な補助ですとか、今後さらにさまざまな状況変化があると思いますが、そういう可能性があるかどうか、この二点をお聞かせいただけますか。

(知事)
 まず一点目でございますけれども、お亡くなりになった方が34人と、これも過去最多という状況になっている件でございますけれども、今月だけでも新規感染者数が過去最多を3回更新していますので、どうしても新規感染者数が増加いたしますと、残念ながらお亡くなりになる方につきましても、増加する傾向があります。そして、その主な要因と考えられる点について言うと、高齢の方が多く入所する高齢者施設などや、医療機関の集団感染が頻発することなど、高齢者の方、また基礎疾患をお持ちの方が感染され、それが広がっているということなどが、残念ながらお亡くなりになる方が増えている背景として考えられるのではないかと思っているところであります。繰り返しで恐縮ですけれども、今、感染が非常に拡大しておりますので、感染リスクが高まる場面、また高齢者の方、基礎疾患をお持ちの方と今まで接触していない中で、接触するというときに検査を受けたりとか、マスクをしっかり着用していただくなどの取り組みにつきましては、どうか引き続きのご理解とご協力をいただきたいと思っているところであります。
 あともう一点が、物価高騰ですとか、さまざまな状況の中で、生活に困窮されている方々に対しまして、今、道においては、緊急経済対策として1003億円のさまざまな対策を講じているところです。そして、国においても総合経済対策が閣議決定された中で、これから国の動きも注視しながら、今、置かれているコロナ、また物価高、さまざまな厳しい状況の中での対策については、しっかりと議論した中で、進めていきたいと考えております。

(北海道新聞)
 念のため確認ですけれど、第8波への認識、今の共同通信さんの質問で、知事は「入りつつある」と表現されたのですけれども。

(知事)
 尾身さんがそう言っているということです。

(北海道新聞)
 (第8波に)「入りつつある」と「入った」というのは似て非なるもので、先週はちなみに、秋元市長は「入った」という表現をされていて、一応念のため、知事は「入った」という認識なのか、「入りつつある」なのか、ちょっと確認だけさせてください。

(知事)
 感染の流行の波という意味では、明確にもう過去最多になっているわけですから、感染拡大局面であり、過去最多の波に、今はもう入っているというか、もうピークに、過去最多になっているわけですから、そこは疑いようのない状況なのではないでしょうか。
 ただ、その「第何波」の認定とかというのは、なかなか私も専門家ではないのですけれども、尾身会長が全国的に第8波に入りつつありますということを否定するものがないと思いますので、第8波ということなのではないかと思います。

(日本農業新聞)
 道内で広く栽培されている砂糖原料のテンサイがですね、事実上段階的に減産していくという方針を農水省が示されました。既に与党の中では、もう了承して年内の甘味(資源)部会という部会で正式に決定する見込みなのですが、大規模畑作地帯の北海道では輪作体系に欠かせない作物であったり、あと急な発表だったので、それで結構現場が驚いたり、今後の懸念が広がっているところです。北海道として、知事として、今回の発表、方針の受け止めを教えていただきたいです。

(知事)
 今ご質問にもございましたけれども、今般、農林水産省で、テンサイ糖の交付金の交付対象数量を順次減少させ、令和8年に55万トンとするという方針を示したと承知しているところであります。砂糖の消費が年々減少を続ける中で、テンサイ糖の在庫量が増大するとともに、テンサイ生産を支える糖価調整制度の赤字が累積している状況を踏まえて今回の見直しが行われるものと受け止めているわけですが、地域の畑作農家の皆さまが、今後のテンサイ生産に不安を抱えていると認識しています。
 今ご質問にもございましたけれども、テンサイは本道の畑作農業における輪作に欠かせない作物です。また、テンサイを原料とする製糖工場は、地域の経済雇用を支える重要な役割を果たしていることから、道としては、今回示された方針に対応しながら、国で措置された事業を活用しつつ、本道の畑作農業が持続的に発展していくことができるように取り組んでいく必要があると考えています。

(読売新聞)
 (北海道)百年記念塔についてお伺いいたします。今月7日から道が解体工事に着手し始めまして、ただそれに伴って反対運動もまた大きく動いております。道として、今後反対派住民とどういうふうに折り合いをつけていくというか、話し合っていくのかという点と、今後の工事の見通しについて教えてください。

(知事)
 この場でも何度か申し上げてきたところでございますけれども、塔のあり方については、平成28年以降、道民の皆さまからのご意見はもちろんのことといたしまして、さまざまな専門家、有識者の方々の知見をお伺いして、道議会でのご議論もいただきながら、時間をかけて慎重に検討を重ねてきたところであります。これまで解体にかかります予算、そして工事請負契約の締結につきまして、道議会において議決いただいたところでございます。塔の解体に関しまして、解体の差し止めを求める訴えが提起されるなどの地元住民の方々の思いや、またさまざまなご意見があるということは承知しているわけでありますが、公園を利用される方々の安全の確保が何より重要であります。解体もやむを得ないと判断した考えに変わりはありません。
 また、訴えの提起に関してなのでありますけれども、札幌地方裁判所を通じて、道を被告とする訴状が10月27日に届いたところでありますが、現時点で裁判所から執行停止の命令等はございません。塔の解体工事につきましては、10月14日に締結させていただいた契約に基づいて、工事請負業者が11月7日から工事用道路の設置などの作業を始めさせていただいているところであります。なお、同日、工事請負業者が設置した工事看板に落書きが発見されたわけでありますが、器物損壊に当たる行為でございまして、こうしたことはやめていただくよう、強くお願い申し上げます。

(北海道新聞)
 高レベル放射性廃棄物の最終処分に関する問題についてお伺いしたいと思います。文献調査開始から、17日で2年がたちますけれども、次の調査、概要調査への移行に関して、知事のお考えをあらためてお伺いしたいと思います。

(知事)
 これは繰り返し申し上げているところでございますけれども、これから、文献調査終了後に、仮に概要調査に移行しようとする場合には、(北海道における特定放射性廃棄物に関する)条例制定の趣旨を踏まえて、現時点で反対の意見を述べる考えであります。

(北海道新聞)
 あらためて「現時点で」というのは、状況が変われば判断が変わるということではないということでよろしいのですよね。

(知事)
 これも繰り返し申し上げておりますけれども、移行するという状況が今、現実的に起こっていない中で、仮にそういった場合については、反対するということを申し上げている中での、「現時点で」と言っているということです。

(北海道新聞)
 概要調査に進むに当たって、寿都町、神恵内村両自治体がですね、賛成の意を示したとしても、知事は反対されるということで、あらためてよろしいでしょうか。

(知事)
 それは、それぞれの町村において、例えば住民投票ですとか、どういう形で判断されるのかということはあるとは思うのですが、道としては、条例が道内に処分場を受け入れる意思がないという考えに立つものですから、先ほど申し上げたように、移行しようとする場合には、反対の意見を述べるという考えです。

(北海道新聞)
 今、寿都町の住民投票のお話をされましたけれども、経産大臣から、概要調査に関して知事意見を求められた場合ですね、寿都町のほうが住民投票をやるというふうに時期などを明示した場合、知事の判断というのは、最終的な判断というのは住民投票の前なのか、それとも後になるのか、その辺の今のお考えを伺えればと思います。

(知事)
 それは全く分かりませんね。住民投票というのが、いつ、どのような形でやるのかも、全く私は今の時点で分かりませんが、いずれにしても、移行しようとする場合には、反対の意見を述べるということに変わりありません。

(北海道新聞)
 すみません、住民投票についてなのですけれども、住民投票を行った場合ですね、知事としては、その結果を尊重して最終的な判断になるのか、その辺ちょっとお考えは。

(知事)
 住民投票をいつ、どのような形でやるかというのは、それはそれぞれの町村が判断されることと、われわれとしては、道として、この条例があるわけですから、そういったことの考えに立つ中で、反対の意見を述べることについては変わりませんし、今、いつやるかも全く分からない中で、どのように、具体的に後だとか先だとか、全くそこはちょっと今、言及することは難しいのではないでしょうか。

(北海道新聞)
 最後に、判断する理由として、今、核抜き条例を挙げられていると思うのですけれども、他に根拠だとか理由というのを示されるご予定というのはございますか。

(知事)
 地域のさまざまな自治体の方々、周辺自治体の方々の声とか、そういったものも、私も両町村長にお伝えさせていただいていますけれど、そういった不安の声もあるのも事実ではないでしょうか。

(北海道新聞)
 寿都町、神恵内村以外にも周辺自治体、あとは道議会の意見も当然聞いていくということでよろしいですか。

(知事)
 そうですね。議会におけるそういった議論なども踏まえた中での手続きになってくるのではないかとは思います。

(北海道新聞)
 もう一点、テーマは変わりまして、知事の目玉公約であるほっかいどう応援団会議に関して質問させていただきたいのですけれども、応援団会議創設から3年たちますが、成果とですね、知事の手応え、お伺いできればと思います。

(知事)
 応援団会議については、企業版ふるさと納税は、私が夕張市長のときに日本で一番、企業版ふるさと納税を集めたということがあったのですが、やはり使い勝手がちょっと悪いところがあって、その点について当時、官邸などにルールを改正すべきであると(求めて)、結果としてその後、9割控除という法改正がなされて、柔軟な使い道ができることになりました。これは一つ、道内だけではなくて、道外の自治体も含めて、企業版ふるさと納税を柔軟に使えるようになったことは、私としても、すごくありがたいことであったと考えています。
 また、個人版のふるさと納税と企業版のふるさと納税についても、やはり首長として仕事させていただいている中で、広域自治体である北海道としては、市町村の取り組みを支える枠組みや取り組みが必要ではないかというのは、8年間、市長をやらせていただいて感じていましたので、ほっかいどう応援団会議が、多くの方々にご協力いただく受け皿となって、具体的には、ふるさと納税の個人、企業ともに、そのときは北海道が一番ではなかったですから、全国一を目指して取り組んでいくということで、選挙などでもお話しさせていただきました。本当に多くの市町村の努力があり、われわれは市町村をサポートするという広域自治体としての役割と、北海道そのものがふるさと納税を集めるという、二つの側面があると思うのですけれども、市町村のたゆまぬ努力と、そして、そこに応援してくださる全国の方々の想いの結果として、個人版、企業版ともに3年連続で全国1位という状況になったと思っています。これからも、応援してくださる皆さま、応援団会議をはじめとして、さまざま多くの方の共感を得て、北海道に対してご支援がいただけるように取り組んでいくことが大事だと思っています。

(北海道新聞)
 応援団会議でもう一点、今、知事がおっしゃったように、応援団会議はそもそも知事が夕張市長時代に企業版ふるさと納税を8億円集めた経験を基につくられたと思うのですけれども、当初「稼ぐ道政」を掲げて、北海道庁に民間資金を集めることを目的にスタートされたものだと思います。昨年度の道庁への寄付総額を見ると4億円台ということで、前年度より7割近く下がっているという結果になったと思います。今、全道への波及効果とおっしゃっていただいたと思うのですけれど、道庁単独の実績についてどう評価されるのかお伺いしたいと思います。

(知事)
 ふるさと納税とか企業版ふるさと納税の難しさというのは、例えば個人のふるさと納税につきましても、北海道が北海道全体の返礼品を扱うことができるのですね。ですので、179市町村全ての返礼品を北海道が扱いますと言ったら、ものすごい寄付が集まると思うのですよね。ただそれはやはり、市町村が地域の特産品でふるさと納税をやるべきだし、だからそこは広域自治体がやるべきこと、市町村がやるべきことというのを(考えて)、市町村にちゃんとお金が入るようにということを、まずはやるべきだと思うのですよ。私は、例えば広域で必要性がある旅行クーポンとかについては、コロナとかで旅行需要が大変でしたので、今、全道を周遊できる形で対象になるので、そこは逆に言えば北海道がやらないと。他の自治体ではできないのですよね、自分の市だけになってしまうから。そういうのをやったりとか、あとは、企業版のプロジェクトについても、単独自治体でやるケースもあれば、広域で、みんなで連携してやっていったりとかですね。
 また、私が市長のときもすごく思っていたのですけれど、皆さんに発信する場ですよね。どうしてもそれぞれの市町村だと、そういった場面をつくるのも結構大変なのですよね。ですので、そういうところを用意してあげるだとか、しっかり市町村をサポートすることと、道自身も歳入を確保していくという二面でやってきました。
 個人版で言うと、北海道の話ですけれど、私が就任する前が大体8800万円ぐらいだったと思うのですけれど、それが今、2億4千万円ぐらいになっているので、それが多いか少ないかという議論はあるかもしれませんけれども、少なくとも、今まで1億円も集まっていなかった中で増えていると。47都道府県の中で今、大体11位ぐらいですから、決して下位な状況ではないのだと思います。これはさらに増やしていかなければいけないなと思っています。それと、企業版についても、これは(私が就任する前は)1300万円ぐらいだったと思うのですけれど、それが今は8700万円ぐらいなっているので、これは全国47都道府県の中で7位ぐらいなのですね。ですので、いろいろなご意見はあるとは思うのですけれども、こういう枠組みをつくって、地道かもしれませんけれども、皆さんにご協力いただいて取り組んできて、一定程度、政策効果が出てきているのではないかなと思っています。
 先般、協力いただいているネットワーク(企業)の皆さんに、コロナ禍でずっと渡せなかったのですけれども、感謝状をお渡しさせていただいて、今まで協力いただいてきた皆さんともしっかりこれからも連携する、また、新たに協力してくれるという皆さんも獲得しながら、この応援団の枠組みを活用していければいいのではないかと思っています。

(北海道新聞)
 旧統一教会側と道の接点について伺います。旧統一教会の関連団体が行う自転車イベント「ピースロード」の関係者数名と2020年8月に浦本副知事、2021年8月に小玉副知事がそれぞれ自民党道議の仲介で、道庁内で面会していたことが分かりました。道幹部に2年連続、継続的に関わりがあったことになります。教団を巡っては反社会性も指摘されていますけれども、知事はこうした面会をどうご覧になっていますでしょうか。

(知事)
 いずれも副知事が、道議の先生からご紹介という形で、自転車イベントの団体ということで、面談を行ったということであります。その際、活動内容の説明ということであったのですけれども、何かこう支援してほしいだとか、そういった具体的なご依頼はなかったということで、報告を受けています。現在、(旧)統一教会について、国で宗教法人法に基づく質問権を行使して調査するとしております。こうした状況を踏まえて、今後、道としても適切に対応していきたいと考えています。

(北海道新聞)
 この副知事お二人の面会については、道庁内でですね、それぞれ何かしら調査などを行った結果、発覚、認識に至ったというものなのか、可能な範囲で経緯を教えていただきたかったのと、また関連して、道は9月の道議会の一般質問で、過去5年間、旧統一教会または関連団体からの支援依頼、働き掛けはなかったと答弁されていました。今、知事からお話があったように働き掛け等はなかったということではあるのですけれども、今回のような面会の事実も出てきている中で、知事として道と教団側との接点などについて、より詳細に調査されたり、指示されたりするお考えはありますでしょうか。

(知事)
 副知事のそういった事例などもございましたし、社会的に問題が指摘される団体との関係について、道民の皆さまに誤解を招くことがないようにということで、十分注意して、そして行事への出席ですとか、後援名義の承諾などの点について、適切に対応するようにということで、各部局長に対して、注意喚起を行わせていただいたところです。併せて、過去の対応において、疑念が生じるものなどがあった場合は、報告してくださいということで、お願いしまして、その中で、現時点ではそれに関する報告がないというところであります。ですので、今こういった状況でありますので、あらためて何か調査をゼロからするということは考えていないということです。

 

この文章については、読みやすいよう、重複した言葉づかい、明らかな言い直しなどを整理し作成しています。(文責:広報広聴課)

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