知事定例記者会見
- 日時/令和4年1月21日(金)18:00~19:00
- 場所/記者会見室
- 記者数/21名(テレビカメラ2台)
会見項目
知事からの話題
- 新型コロナウイルス感染症対策について
記者からの質問
- 新型コロナウイルス感染症対策について(1)
- 新型コロナウイルス感染症対策について(2)
- 新型コロナウイルス感染症対策について(3)
- 新型コロナウイルス感染症対策について(4)
- 新型コロナウイルス感染症対策について(5)
- 新型コロナウイルス感染症対策について(6)
- 新型コロナウイルス感染症対策について(7)
- 新型コロナウイルス感染症対策について(8)
- 新型コロナウイルス感染症対策について(9)
- 百年記念塔について
- 並行在来線について(1)
- 並行在来線について(2)
- 並行在来線について(3)
- 新型コロナウイルス感染症対策について(10)
知事からの話題
新型コロナウイルス感染症対策について
定例の記者会見を始めさせていただきます。私から一点、話題でお話をさせていただきます。新型コロナウイルス感染症についてです。
オミクロン株への置き換わりが進む中で、昨日、全国の新規感染者数が4万6千人ということで過去最多を更新しています。本日、東京都が9699人、1万人近く確認されているということでありますけれども、日本全体がこれまで経験したことのない状況に直面しています。そして、本日から東京都をはじめ1都12県にまん延防止等重点措置が適用されまして、まん延防止等重点措置の対象は16都県ということになりました。
こうした中で、本道においても、本日、新規感染者数が過去最多の1644人となりました。1月14日から1週間で比較しますと、北海道において1000人以上増加しています。全道各地で感染が拡大しています。感染者数の増加に伴いまして、入院患者数も増加しています。現在の病床使用率につきましては、17.9パーセントという状況になっていますけれども、こちら(モニター)も下のほうに書いていますけれども、1週間前と比べると病床の使用率も1.7倍ということになっています。こうした急速な増加の要因の一つがオミクロン株ということです。国において、このオミクロン株は、感染拡大のスピードが極めて速いとされています。
まず若年層を中心とする軽症者の数が急激に増加し、その後、高齢者に感染が広がって、入院患者数も増えることによって医療全体が逼迫して、またさらに感染(拡大のスピード)が非常に速いので、社会機能の維持が困難になるということが懸念されると示されています。実際に、北海道においても同じような状況が生じつつあります。現在、若年層の感染者数が急速に増加しています。こちら(モニター)に割合が書いてありますけれど、73.2パーセントが30代以下となっていますので、全体の4分の3が若年者の方という形になっています。
全体の新規感染者数が増加する中で、重症化リスクが高いとされています60代以上の感染者の方の実際の人数がどうなっているのかを見ますと、こちらも1週間前と比較して3倍になっているのですね。ですので、全体の感染者数がものすごく増えることについて、皆さんは、ほとんど若い方々だと認識されていると思うのですが、実際には60歳以上の方の割合というのも、実人数でこれだけ増えているという状況があります。
また、現在、無症状、軽症の方が大多数を占めているのですけれども、この点についても変化がないわけですが、症状のある方の人数を見てみると、これも1週間で5.3倍になっているのですね。無症状、軽症という方が多いのですけれども、症状のある方の数が5倍になっていると。これは、当初は軽症であっても、症状が悪化して入院が必要になる場合も当然ありますので、こうした人数の増加に警戒していかなければならないと考えています。現在、若年層、そして軽症、無症状という方が多いという状況にもかかわらず、入院患者数の増加が続いているというのは、今お話したような状況が背景にあるということになります。こちら(病床使用率)も1週間で1.7倍という状況になっています。
レベル分類について、これまでレベル2の三つの指標のうち、新規感染者数、そして療養者数についてはレベル2の基準を超えていて、病床使用率は基準を超えていませんという状況が続いてきたわけです。本日時点においても、先ほども申し上げましたけれども、病床の使用率は基準の20パーセントを超えていないという状況なのですけれども、60代以上の感染者、そして症状のある方の実人数の増加や入院患者数の増加の状況を踏まえますと、ちょうどこの週末から来週の初めにかけまして、全道の病床使用率が20パーセントを超えてくるのではないかと見込まれます。道では、レベル2の三つの指標全てが基準を超えた場合に、レベルの移行をしますと、皆さんにお話をしてきたのですけれども、今ご説明したような状況を踏まえまして本日、全道をレベル2に移行することとしました。
また、まん延防止等重点措置の要請の検討はどういう時にするのかということで、レベル2に移行してさらに一定期間の感染の拡大が継続している場合に、まん延防止等重点措置の要請について検討しますよと話をしてきました。しかしながら感染拡大のスピードが極めて速いといったオミクロン株の特性、そして全道各地で急速に感染が広がっている状況などを踏まえまして、このまま新規感染者数の急速な増加が続いた場合、先ほど申し上げましたような、医療の逼迫、さらに社会機能の維持に影響が生じるおそれがあることから、本日、まん延防止等重点措置の実施を国へ要請いたしました。重点措置の適用は国で決定されることになるわけでありますけれども、道ではこの適用が決定された場合の措置の考え方を整理いたしました。その内容について説明させていただきたいと思います。
まず、対象の地域についてですけれども、オミクロン株の感染のスピード、そして全国各地に広がっていることを踏まえまして、対象の地域については全道域として、この重点措置を実施します。道民の皆さまには、オミクロン株の広がりを念頭に警戒を高めていただき、重点措置の適用を待たずに、感染防止行動を徹底していただくことをお願いいたします。基本的対処方針において、感染リスクが高く、感染拡大の主な起点となっている場面において、効果的な対策を徹底していくということです。
これまでの重点措置においてお願いしてきた、広範な不要不急の外出自粛ですとか移動の自粛はお願いしません。不要不急の外出の自粛はお願いしないということなのですけれども、混雑している場所、そして感染リスクの高い場所への外出、移動をできるだけ避けていただきたいということであります。また全国的に感染が拡大するという状況の中で、先ほど言ったようにまん延防止等重点措置の対象地域も非常に拡大しています。この不要不急の都道府県間の移動は控えていただきたいと思っています。
そして、リスクの高いとされる飲食の場面についてですけれども、飲食の場面につきましては、4人以内など少人数、短時間、深酒せず、大声出さず、会話の時はマスクを着けるということで、これは繰り返し皆さんにお願いしてきましたけれども、この点をさらに徹底していただきたいと思っています。まん延防止等重点措置は、国が決定するということになるのですけれども、その適用を待つ必要は当然ないわけですので、今からこの点については、皆さまには今からというか、今までもやってきていただいたのですけれども、すぐにこの感染防止行動の実践を徹底していただきたいと思っています。
また、感染リスクが高いと指摘されている飲食の場を避けるという観点から、飲食店に対する時短等についてお願いをさせていただきます。飲食の営業時間等を通じて、大人数、長時間の飲食、お酒を伴う飲食など感染リスクが高まる行動を避けていただくということをお願いいたします。具体的には、認証を取得されている店舗においては、営業は21時までで酒類の提供は20時まで、営業は20時までで酒類の提供を行わない、このいずれかを選択していただくという形になります。また、同一グループ、同一テーブルは4人以内とさせていただきます。このように認証店では営業時間、そして酒類提供の有無が選択できるという形になります。ですので、まだ認証を取得されていない方につきましては、積極的に検討していただきたいということでお願いいたします。一方で、第三者認証を取得されていないという店舗においては、同一グループ、同一テーブルは4人以内ということは同じですけれども、営業は20時まで、酒類の提供は行わないこととさせていただきたいと思っています。
次に協力金ですけれども、まず認証店については、営業は21時までで酒類の提供は20時まで、こちらにご協力をいただいた場合、中小企業、個人事業者は1日当たり2万5千円から7万5千円、大企業については最大20万円ということになります。営業は20時までで酒類の提供は行わないという場合には、中小企業、個人事業者は3万円から10万円、大企業は最大20万円となります。また認証店以外については、ご協力いただいた場合、中小企業、個人事業者は1日当たり3万円から10万円、大企業は最大20万円となります。
次にイベントの人数上限も変更となります。現在は、感染防止安全計画を策定している場合は、人数上限は定員までとなっているところでありますけれども、重点措置が適用された場合には、2万人までとなることなど、変更点にご注意いただきたいと思います。国において本道への適用が決定された場合、道としては、今ご説明したような内容を速やかに実施するように準備を進めています。
また、国の専門家からは、オミクロン株による急速な感染拡大が生じている地域では、検査や疫学調査の重点化の切り替えを実施すべきという指摘があります。道としても現下の感染状況などに鑑みまして、重症化を未然に防ぎ、治療が必要な方を確実かつ適切に医療につなげていくために、感染対策の重点化を行っていきます。具体的には入院調整など迅速な療養先の決定をはじめ、適切な健康観察や経口治療薬の投与、疫学調査の重点化に取り組んでいきます。疫学調査については、高齢者施設といった重症化リスクの高い施設、そして感染リスクの高い同居の家族などに重点化をしていきます。これは陽性となった方に何も連絡しないということではありません。陽性となった全ての方にこれまでどおり、保健所から症状ですとか健康状態などをお伺いするといった対応に変更はありません。また陽性者が重症である場合なども、当然ですけれど、これまでと同様の扱いになります。陽性となった方で症状がないという方、軽症という方にご協力をお願いしたいことがあります。今後ホームページなどでお知らせする、陽性となった方の対応の流れをご参照いただいて、症状がない、軽症ですという方については、ご自身の職場ですとか、知人、友人にご連絡をお願いすることとなります。こうした取り扱いについては、来週からの本格運用に向けて最終調整中という状況でございますけれども、1人でも重症となる方を減らすために、皆さまにはご協力をお願いいたします。
また、まん延防止等重点措置を要請するという状況になったことを踏まえまして、需要喚起策につきましても、販売停止などの対応を行うこととなります。まず、「どうみん割」についてです。全道域において、本日から新規の予約を停止することとしています。また既存の予約分についても、重点措置の適用が決定された日の1週間後から利用を停止することといたします。利用者の皆さまに対しては、無料でキャンセルができるように対応いたします。それと事業者の皆さまには、キャンセルとなった利用分の割引相当額についてお支払いをするという形といたします。
次に「ぐるっと北海道」についてです。「ぐるっと北海道」については、重点措置が開始される日から新規の販売を停止させていただきます。ただしこちらは、既に販売している分につきましては、感染防止対策を徹底していただいた上でご利用いただくことを可能といたします。
そして次に「Go To Eat」の食事券についてです。こちらは、まん延防止等重点措置が適用された日から措置が終了する日までの間、全道でテイクアウト、デリバリーにご利用方法を限定させていただきます。この食事券の販売については継続させていただきます。そして現在、食事券の販売が1月31日まで、そして利用するのが2月28日までとなっているわけでありますが、国のほうで今回の店内利用停止期間分について、2月28日以降も利用期間を延長するということでありました。販売期間につきましても、利用期間終了の1カ月前まで延長するという考えでございます。ですので、まん延防止等重点措置によって、利用停止の分が、そのままずれるような形であるということで、国のほうから確認が取れましたので皆さんにお伝えしたいと思います。
最後になりますけれども、このまま新規感染者数が急速に増加していくということが続きますと、先ほど申し上げたように医療の全体が逼迫してくる。そして今回のオミクロン株は感染のスピードが非常に速いです。社会機能の維持に影響を生じる懸念があると考えています。こうした状況を避けるために、今、大変重要な局面であります。道として、まん延防止等重点措置の実施に向けて、国としっかり協議を加速していきます。道民の皆さまにおかれましても、まん延防止等重点措置の適用はまだ先ですけれども、今から警戒感を高めていただいて、先ほど申し上げましたような感染防止行動のさらなる徹底をよろしくお願い申し上げます。
私から以上です。
記者からの質問
(北海道新聞)
第三者認証制度についてお伺いします。今回の対策の大きな特徴にもなっているこの認証店なのですけれども、道内の登録割合はまだ4割程度と低調になっております。認証制度の目的でもあるコロナ禍での社会経済活動の維持というのが、この状況で本当に道内で機能するのかという見方もあると思うのですけれども、知事は認証制度が浸透しきっていない状況をどのようにお考えでしょうか。
(知事)
認証店と非認証店で差が出る可能性があるので、認証を取得していただきたいということを、これまで何度も皆さんに申し上げてきましたけれども、今回、実際に基本的対処方針が示された中で、認証店と非認証店に差が設けられることになりました。認証店については、できるだけ選択できるようにしようという観点から、今の基本的対処方針の範囲の中で、事業者の方々が選択できる形が良いだろうということで採用しました。非認証店については、全国どこもそうですけれども、基本的には(営業は)20時(まで)、そして酒類提供はできませんという形になっています。まん延防止等重点措置の適用まで期間がありますけれども、ぜひ取得を検討していただきたいと思っています。われわれもこれまでも繰り返しお願いしてきましたけれども、これから検討して取得したいという方も取得できるように対応していきたいと思いますし、また期間の途中であっても取得した場合については、しっかり選択いただけるような形で対応していきたいと考えています。これはこの後、担当から細かく皆さんの疑問に答えていきたいと思いますけれど、基本的には認証を取得していただく方が、幅広い選択の中で選んでいただけるようにやっていきますし、われわれも努力して、認証を検討している方に取得していただけるように、さらに体制を整えていきたいと思っていますので、ぜひご検討いただきたいと思っています。
(朝日新聞)
まん延防止等重点措置が適用された場合の対策についてお伺いしますが、今回、オミクロン株というのは、デルタ株よりも感染力が強いとされていますが、今回示された基本的対処方針では、不要不急の外出(自粛)は求めず、飲食店の時短等の対策にとどまっています。
オミクロン株の感染下において、これから実施が予定されているような対策で、知事はオミクロン株の感染が十分に食い止められるとお考えなのか。また、それから、新学期等も始まって、10代以下の若い人にも感染が拡大していますが、そういった若い世代の感染を食い止めるための対策などはお考えでしょうか。
(知事)
まず、感染が急拡大しています。新規感染者数が、日々、過去最多を更新しているような状況です。今までにない状況になっています。ですから、この感染の急速な伸びをいかにして(抑え)、ピークをできるだけ少なくしていく、低くしていく取り組みが重要だと思っています。
不要不急の外出ですとか、接触の機会を減らしていくことによって、感染の機会を減らしていくということは、感染症の性質上、有効だと思いますけれども、一方で、オミクロン株の感染の状況として、今、軽症、無症状が多い若い方が感染の7割以上を占めています。また、クラスターの状況などを見ますと、例えば、成人式前後での飲食の場面におけるクラスターの発生など、飲食の場面での感染の確認は明らかにありますので、今、分かってきている状況の中で、メリハリを持って対策を講じることによって、何とか感染の拡大も、できるだけピークを低くする。それと社会経済活動のダメージも一定程度抑えながらやっていく。このことが今、求められると思いますので、何とかこのまん延防止等重点措置を皆さんにご協力いただく中で、感染の急拡大、ピークをできるだけ低くする。そういうことをやっていきたいと思っています。
(読売新聞)
「ワクチン・検査パッケージ」を今回使用しないということについてお伺いします。「ワクチン・検査パッケージ」について、政府は現状として一時停止としつつも、現状では知事の判断があった場合、適用可能というふうにしています。実際、埼玉県では、酒類提供の条件として「ワクチン・検査パッケージ」を設けていますが、今回知事は「ワクチン・検査パッケージ」を適用しないというふうに判断した理由と、この「ワクチン・検査パッケージ」自体の問題点など、課題があるというふうにお考えであれば、それについてもお伺いできればと思います。
(知事)
これは記者会見の場でも、私が確か答えた記憶があるのですけれど、この「ワクチン・検査パッケージ」は、当初、デルタ株の感染が広がっている中で運用しようということになったのですけれども、オミクロン株が急激に拡大している中で、ワクチンの接種2回で一定の期間を過ぎた方でもブレイクスルー感染するという状況になったことから、この「ワクチン・検査パッケージ」そのものを見直していく、オミクロン株の特性を踏まえた中で見直していく、やはりそういう必要があるのではないかということで、私も話してきました。それは、多くの他の知事もその認識がある中で、国においても、原則として当面適用しないということを判断したのだろうと受け止めています。
ですからこれは、国が当面適用されないと言う前から、私としては、これはちょっとオミクロン株の状況を踏まえた形を検討していく必要があるのではないかと思っていましたので、今回、知事の判断で、それも(適用)できるということですけれども、そもそもワクチンを2回打っても感染するわけですから、「ワクチン・検査パッケージ」は当面適用しないということが妥当だろうと思いました。
ただ一方で、飲食店で認証を取っていただいているところについては、21時までの営業、また、酒類提供が20時までできるという状況ですので、これはしっかり感染対策を講じながらご利用いただくということで、対応することが必要だと思っています。
(読売新聞)
もう一点、第三者認証についてお伺いします。第三者認証、先ほどにも話が上がったように、全道で40パーセントの取得率というところなのですけれども、札幌市内だと62パーセントだけれども、オホーツク圏だと14パーセントにとどまるなど、かなり大きい地域差があるように感じます。
この地域差を解消するために、道として何か、今回対策に差をつけるということもあったと思うのですけれども、さらに認証取得を進めるために、何かお考えがあれば教えてください。
(知事)
やはり札幌市においては、感染確認の数も多かったですし、各飲食店における認証取得の意識(が高く)、また、地域を挙げて取り組むということで、かなり皆さんに認証取得していただいたと思っています。今、全道でかなりの数の感染確認になっていますけれども、正直、これまでの流れで言えば、これだけの感染者の数を確認したことが過去にないという地域も、非常に多いと思っています。そういった中で、やはり皆さんの意識も非常に高い状況になっているかと思っています。
各振興局が市町村と連携しながら、認証の取得について呼び掛けなども行ってきましたけれども、今、全道で感染が拡大している中で、まだ認証を取得されていないところは、この措置に差が出てきます。ですので、ぜひ認証を取得することを検討していただきたいと思っています。やはり目標としては、札幌市が非常に高い状況がありますけれども、それに近づけるような形で取り組みを進めていきたいと思っています。
(釧路新聞)
積極的疫学調査をやめるということなのですが、例えば道内には高齢者の方がたくさんいらっしゃいます。高齢者世帯、しかも、ホームページを見ることができない家庭もかなりあると思うのですが、こういう方々が(新型コロナウイルス感染症に)かかった際に、ホームページを見て知らせますという話にはどうしてもならないのではないかなと思うのですが、その辺についてはどういうふうに考えていらっしゃるのかということが一つと、
それから、今、ワクチンの予約ですら電話がつながらないなんて話がざらでした。保健所に関しても電話がつながらないということはよく、まあまあ聞きます。そういう状態の中で、孤立していく世帯というのは、電話もつながらなければホームページも見ることができない。頼みの電話もだめという家庭もかなり出てくるのではないかなと思うのですが、その辺はどういうふうに対策をとられるのでしょうか。
(知事)
そもそも誤解が今の質問にあると思うのですけれども、まず陽性の連絡は全件にします。それで、リスクの高い60歳以上の方などについては、当然、入院の必要などについて、しっかり対応していきます。先ほど言ったような、同居の方、また高齢者施設、医療施設などにおいては、今までと全く何も変わらない形で対応していきます。一方で、今、30代以下が7割超えていると。全く症状がない、軽症ですという方について、当然その方にも陽性の連絡はします。陽性の連絡をして、紙でも当然お知らせします。こういう形でご友人に連絡いただけませんかということはします。ただ、若い方であってもホームページが使えない方もいらっしゃいますので、そういうところはしっかりフォローしていく必要があると思います。
このオミクロン株の特徴として、発症の期間も短いのですね。ですから、そういう意味で早く連絡をしなければいけないというのはあります。ですから、ご自身の濃厚接触者になり得る方というのは、ご自身が一番分かっていらっしゃるわけですから、そういった方にご一報いただいて、安静にしてほしいよ、体調を見ておいてほしいよと、連絡していただくということにご協力いただきたいと思っています。高齢者の方とか、リスクが高い方だとかについては、先ほど言ったようにしっかり当然対応します。ですので、そういったオミクロン株の性質(を踏まえ)、皆さんにご協力いただける範囲でご協力をいただくということをお願いするという形になります。当然、混乱だとかが生じないように、丁寧にやっていかなければいけないと思っています。来週、これを適用するという算段で考えていますから、そこはしっかり打ち合わせをして、やっていきたいと思っています。
(釧路新聞)
今、知事おっしゃいましたけれど、高齢者の方で施設に入っていらっしゃる方は、さまざまなところでカバーされていますからいいのですが、そうではない方が道内には多くいらっしゃいます。ホームページを見ることもできない環境の人もいますし、また新聞を読まない方もいらっしゃる。取っていらっしゃらない。経済的な問題もあって、取っていらっしゃらない方も結構いると思うのです。そういう方への対策をぜひともお願いしたいと思います。
(知事)
はい。そういった個別の状況というのを当然のことながらしっかり把握して、対応していきます。
(毎日新聞)
今回のまん延防止等重点措置の要請ということになりましたけれども、先ほど知事からも、このままいくと病床使用率が来週初めにも(20パーセントを)超えてしまうという見通しを示されたと思うのですけれども、なぜこのタイミングなのか。例えば1都6県と同じタイミングでもなく、なぜこのタイミングだったのかというところを具体的にお伺いしたいと思います。
3日連続で1000人超えということになったと思うのですけれども、どのあたりから超過する危険があると、道庁内でそういう認識が広がったのか。あと国と現在も協議を始めたかと思うのですけれども、いつごろから具体的に動き出したのか、そういったところを、経緯をお伺いしたいと思います。
(知事)
それは全て(北海道新型コロナウイルス感染症)対策本部会議で指示などをしています。ですので、後でお知らせしたいと思いますけれども、基本的には病床使用率20パーセントというところでレベル2の移行、そしてまん延防止等重点措置。本来であれば、先ほど申し上げたように、レベルは(病床使用率)20パーセントで移行して、一定の期間様子を見てまん延防止等重点措置という形になるというのが、今まで皆さんにお示ししてきたお話なのですけれども、オミクロン株の急速な感染、今までにないような立ち上がり方で、新規感染者数が増えています。新規感染者数は増えても、病床への負荷が全く生じていないということであれば、社会機能の維持が難しいというのは出てくるかもしれませんけれども、医療の逼迫というところで言えば、限定的な評価になると思うのです。医療の逼迫も入退院の出入りだとか、いろいろと急激に伸びましたので、一定の状況を見ていましたけれども、平均すると確実に1パーセントずつぐらい、日々伸びているということも分かり、さらに過去最多と連日なっていますから、こういう状況を見ると、本来(病床使用率)20パーセントまで待って、20パーセントを超えて、一定の期間様子を見て、まん延防止というのが、みんなと約束したことではないかという意見があるかもしれませんけれども、私としては明らかに20パーセントを超えてくるということが見込まれるという状況で、レベル2への移行を判断しようということと、それとともにまん延防止等重点措置も、一定の期間を置くということではなくて、移行とともに要請するのが一番タイミングとしていいだろうという判断の下で、今回要請させていただきました。ですので、今まで皆さんにお示ししていた指標、また適用というところは若干違うのですけれども、今日、説明したような背景の中で、そこまでいたずらに時間を待つということは妥当ではないと思ったので、判断いたしました。私も何時何分にどういうことを言ったかというのは正確ではないので、後でお伝えしたいと思います。
(毎日新聞)
あともう一点なのですけれども、(政府)分科会の尾身会長が人流抑制ではなく、人数制限がオミクロン株対策として有効ではないかというお話もあったと思うのですけれども、知事としてこれだけ感染者数が急激に上がるオミクロン株対策、デルタ株と異なり、どのような対策が有効か、どのような対策があるべきか、オミクロン株の特質を踏まえて教えていただければと思います。
(知事)
まだ知見が積み重なってきている状況だとは思っていますが、今は、先ほど説明したように7割以上が30代以下という状況で、若年層での感染が爆発的に増えています。その割合は大きく変わっていないというのが、直近の足元の状況ですが、ただ海外の事例を見ても、遅れて重症とかも増えてくる状況などもありますので、やはり若い世代から高齢者にうつっていく、そして病床の負担がさらに増えることは、どうしても懸念事項として持たなければいけないと思っています。ただ一方で、今、重症者の方は北海道でゼロという状況にもなっています。そういう意味で医療の負荷は限定的になっています。ですから、今ある知見の中で、いかにして効果的に対策を講じるのかということを考えると、4人という人数制限、またどうしても飲食の場面でのリスクが高いとこういうことがありますので、ここに対策を講じていくと。当然、接触の機会を徹底的に減らしていけば感染リスクが下がるというのは、別に何も変わったわけではないと思っていますけれども、感染の拡大防止と、社会経済活動へのダメージを一定程度抑えていくということを考えて、今、基本的対処方針がつくられていると思っています。また今、無料検査が混み合ってきています。経口治療薬ですとか、今までにない体制もさらに強化していかなければいけないと思いますけれども、そういったものもしっかり組み合わせて、さらには3回目のワクチン接種の前倒しをしっかり進めながら、今、感染が急激な伸びになっていますので、何とかピークをできるだけ低いものにする。これを皆さんとともに取り組んでいく。これは一定の妥当性があると思っています。
(NHK)
まん延防止等重点措置が適用された場合の期間というのは、国次第というところはあるかとは思いますけれども、要請の際に、何かこの期間について要望は出されたのでしょうか。あと要望がもし出していなかった場合というのは、知事はこの期間、いつからいつまでを想定されているのでしょうか。
(知事)
前回、ぶら下がり(取材)で申し上げましたけれども、3週間というのが、今までの対策の期間としても、一定の期間として考えられるのではないかと。その成果、効果が最短で見られるまでに、どうしてもやはり2週間ぐらいかかってくると思いますし、その後、対策を延長するのか否かということを判断するにあっても、やはり1週間弱かかってくることを考えると、3週間というのが一つあるのではないかと思っています。ただ、今、まん延防止等重点措置について、かなりの数の要請が政府に行っていると思っていまして、また、先行して対象になった広島県、山口県、沖縄県などの措置期間が1月末で切れますから、そこを延長をかけていくのかどうかという中で、政府の判断で期間設定がされていくのではないかと思っています。私の考えとしては、そういった期間が最低必要だろうと思っています。こういった考え方についても、国と協議の中で共有しています。
(HBC)
二点伺いたいと思っています。まず一点目なのですけれども、在宅療養の方もどんどん増えていっていると思います。その中で亡くなる方だとかを出さないようにするために、経過観察することも必要だと思うのですけれども、そのあたりの医療支援というのは、今十分に足りているというご認識なのかどうかというところを教えてください。
(知事)
医療的ケアが必要な方にしっかりつながるかということが一番重要だと思っています。ですので、そこの部分に重点化させていただきたいというのが先ほどの考え方になります。自宅(療養)、宿泊療養、また医療機関(での入院を)適切に判断することが、まず入り口としては非常に重要になってきますので、そこをしっかりやっていく。さらには容体が変わってきたときに、適切に医療につないでいくことが重要になりますので、訪問診療やお薬を届けるとか、いろいろな形で自宅療養体制も充実強化してきました。ここがさらに重要になってくると思っています。今、先ほど申し上げたように軽症、無症状の方の割合が極めて多いという状況になっています。ですから、最初に陽性を確認した段階で、しっかりご本人とコミュニケーションを取って、対応していくことが重要になってくると思っています。
(HBC)
ありがとうございます。もう一点なのですけれども、まん延防止措置を要請した段階でかなり気が早くて恐縮なのですけれども、これから社会経済活動が本当にもう厳しくなっていったときに、当然次の措置ということも検討していかなければいけない状況、つまり緊急事態宣言というものについても、基準を今回みたいに示しておいていただけると道民の方々も安心すると思うのですけれども。知事の中でここまで来たら、次のさらに強い緊急事態宣言を国に求めなければいけないなどの、今のお考えというのはあるのですか。
(知事)
今、レベル2に移行しましたが、レベル3になってきますと、まん延防止等重点措置や緊急事態宣言になります。ですから、またそこへの移行の基準がありますので、そこをしっかり見ていくということになります。
(HBC)
それはつまり病床使用率50パーセントというところが目安になってくる。
(知事)
そうですね。皆さんにお示ししているものがありますから、そこが一つ指標になってくると考えています。
(北海道新聞)
今後の対応の部分なのですけれども、政府分科会の尾身会長ら専門家はですね、感染急拡大時には、若年層は医療機関を受診せずに自宅療養とすることも可能とするといった提言を出されました。医療提供体制と社会経済活動の維持を念頭に置いた対応なのですけれども、ただこれまでの感染拡大時にはですね、受診できなかったことで自宅で亡くなる例も相次いでおります。従来のコロナ対策からの転換ともいえるこの提言の内容について、知事としてどのように捉えているのかということと、こうした提言内容を道の対策に今後反映させるお考えがあるのか、お聞かせください。
(知事)
この点は、私も報道などで触れたのですけれども、今、オミクロン株で風邪の症状に近い状態で、PCR検査などを経ずにコロナの陽性確認を行っていく。これは、どういう形で診断していくのか、正直ちょっとよく分からないところがあるので、要は尾身会長など専門家の方が、どういった形であの提言を出しているのかということについては、ちょっと注視していきたいと思っています。
今、感染が急激に拡大しているので、いろいろな対応を柔軟に考えていかなければいけないということはあると思うのですけれど、いろいろな情報が出ると思うのですが、しっかりその考え方のベースになる根拠や、いろいろなものを確認してから対応を考えていく、これが重要だと思っていますので、今はまだ、その材料がないと思っています。
(TVh)
先ほどちょっと知事も触れられていたのですけれども、そもそもこれだけ感染が増えてくると、潜在的に多分、本当にかかっていらっしゃる方というのは多数いらっしゃると思うのですが、そうした中で、1日今8000件を超えるような行政検査もやられていて、なおかつ、民間の検査などもあるのですが、この辺りの検査体制のあり方というか、現状、今どのようになっているか、ちょっと教えていただければと思います。
(知事)
検査については、無料検査を今拡大しています。(検査事業所数が)100ぐらいだったのが、もう倍ぐらいになっています。さらにこれを増やしていきたいと思っていますし、今、申請などもしていただいていますので、今後さらに無料検査を受けられる場所が、広がっていきます。ですので、感染の不安を感じるという方が、検査を受けられる体制の充実強化をしていきたいと思っています。
また、発熱について診療を行っていただける外来も拡大しています。ですから、かなりこの監視体制というものが、充実されてきていることによって、(感染の)確認の数も非常に大きくなっているということもあるかと思っています。ですので、さらにしっかり皆さんが検査を受けられる体制(づくり)を進めていきたいと思っています。
(産経新聞)
解体方針を示されている百年記念塔についてお伺いしたいと思います。道のほうでは来月の道議会においてですね、百年記念塔の解体に係る予算案を提出するという見通しであると認識しているところです。これに対して道内、市内をはじめまして、複数の市民や道民による有志団体がですね、反対の意見を表明しておりまして、その再検討をしてほしいと、解体の決定プロセスについてちょっと疑念を感じているというような声も聞いております。こうした動きについてですね、知事の現在のご見解をお伺いしたいと思います。
(知事)
百年記念塔のあり方については、これまで専門家の方々、そして道民の皆さまからご意見をお伺いするとともに、道議会でもご議論をいただきながら、塔の保存活用の可能性も含めまして、さまざまな観点から検討を重ねてまいりました。その結果、百年記念塔については構造上、今後の老朽化の進行を完全に防ぐことが困難で、部材の一部落下などが相次ぐ中で、公園利用者の皆さまの安全を確保するためには、解体もやむを得ないと判断して、地元住民の皆さまや、存続を求める団体の方々に対して、道の考え方について、できる限り丁寧な説明に努めてきたところでございます。百年記念塔の解体に関して、地元の住民の方々の思い、そしてさまざまな意見があるということは承知しております。道の考え方や、今後の周辺広場の活用の方向性などについて、地元をはじめとする道民の皆さまへの説明の場を設けるなどして、ご理解いただけるように努めていきたいと考えています。
(読売新聞)
後志の並行在来線の件なのですが、今、協議が進んでいく中で、一部沿線の自治体の首長から、道としても、司会進行役というよりは、道としてのどう対応すべきかという考えを示してくれという声が出ていたりすると思うのですが、そこに関して、知事、前回は協議を地元と進めるというお話しでしたけれど、基本的にその認識は変わりないという形でしょうか。
(知事)
そうですね。前回のブロック会議で、次回のブロック会議におきまして、沿線自治体の皆さまのお考えを示していただき、みんなで方向性を確認していきましょうということで合意していますので、そのお考えをお伺いするというのがまず大事だと思っています。この長万部-小樽間全線の地域交通の方向性が、令和4年の早い時期に決定できるように、道としてしっかり取り組んでいきたいと思います。
(時事通信)
今、質問にありました並行在来線につきまして、当初12月末の会議ではですね、12月か、もしくは1月までにある程度方向性を決めたい、考えをまとめたいという考えを示されていたと思うのですけれども、ただもう1月もですね、末になっていまして、なかなか次で決着がつくようにも思えない状況なのですが、現時点で判断を決めた自治体がある以上、道としても、何月ぐらいまでに結論を出すというような方向性は何か示すべきなのではないかなと思うのですが、知事のお考えはいかがでしょうか。
(知事)
先ほど申し上げたように、次回のブロック会議において、沿線自治体としての考え方をみんなで持ち寄ろうという形になっていますから。まだ1月は終わっていないのですけれども、そういう中でまず進めると。そして先ほど申し上げたように、今年の早い時期に、方向性を決定できるように取り組んでいきたいと考えています。
(HBC)
すみません、今の質問に関連しているのですけれども、私のほうでちょっと誤解があったら申し訳ないのですけれども、余市町長は、道の役割として、交通行政を俯瞰したお立場から、しっかりとリーダーシップを取ってほしいというか、そういう趣旨のご発言というかがあったというふうに理解しているのですけれども、もちろん地元の町村の意向はあると思うのですけれども、道として、やはりこうだというようなことを示すようなお考えというのはないのでしょうか。
(知事)
余市町の考え方としては、鉄道の維持について、優位性ですとか、費用の負担なども含めて、地域のさまざまなご事情がある中で、鉄道が良いのではないかということで、ご判断されたのだと思っています。
ただ、沿線は余市町だけではないものですから、それ以外の皆さまの中に、まだ態度を保留している状況などもあり、今回は出なかったけれども、次のブロック会議で、みんなでその方向性を出しましょうねと、それぞれみんな合意しているわけですね。ですから、まずそれが大事だと思っています。
道としても、今年の早い時期に、方向性を決定できるように取り組んでいきたいと思っています。
(HBC)
すみません、あと一度だけ食い下がらせてください。これ、私が伺いたかったのは、道としてあるべき姿は、地元の皆さんはそうおっしゃるけれども、やっぱり広域行政体である道としてこういう形が良いのではないですかというご提案をすることも可能だと思うのですけれども、そこについてはどうお考えなのでしょうか。
(知事)
そうですね。広域自治体と基礎自治体、それぞれ立場があるというのは、事実としてあると思っています。ただ、まずは前提として、それぞれ沿線のみんなで経営分離に同意したわけですね。それぞれ沿線のみんなで、その後のあり方について決めていきましょうねということで決めました。ですが、うちは(方向性を)決めたけれど、他のところで保留になっているという状況が、まずありますよね。
それで、方向性が保留になっているのを、次までに決めて、みんなで集まりましょうねとなっているわけですから、そこでしっかり議論することが大事だと思います。
(朝日新聞)
コロナの関係に戻って恐縮なのですけれども、ワクチンの3回目接種のことでお尋ねしたいのですが、市町村のほうではこれから高齢者の方の3回目接種が本格化すると思うのですけれども、今後のワクチンの供給量にもよると思うのですけれども、道のほうで直営の集団接種会場を設置する考えというのは、今のところどうなのでしょうか。
(知事)
今の時点で、設置については未定です。必要性について適切に判断して、対応していきたいと考えています。
この文章については、読みやすいよう、重複した言葉づかい、明らかな言い直しなどを整理し作成しています。(文責:広報広聴課)