北海道のすがた - 地勢
日本で2番目に大きい島
日本列島は、本州、四国、九州、北海道、沖縄の5つの主島と6,847の島からなっています。その中で、北海道は、日本列島の最北(北緯41度21分~45度33分)に位置し、シカゴ、モントリオール、ローマ、バルセロナなど世界の主要都市とほぼ同緯度にあり、北海道本島と508の島で構成されています。
面積は83,424km2(2020年1月1日現在)で国土の約22.1%を占めています。都道府県の中では最も広く、東京都の39.6倍、オーストリア1国の面積に匹敵します。山地は全体のほぼ半分を占めますが、全国と比較すると山地や傾斜地が少なく、なだらかな土地が多いのが特徴です。中標津町にある開陽台(標高270m)からは、視野330度の地平線を展望することができます。
広大な土地、澄んだ水
北海道のほぼ中央部を北から南へ、天塩山地、北見山地、石狩山地、日高山脈が走っています。最高峰の旭岳(2,291m)を中心とする大雪山系は「北海道の屋根」と呼ばれています。道内各地には、石狩平野をはじめ、十勝平野、天塩平野、名寄盆地、上川盆地、富良野盆地などの平地が広がっています。また、釧路湿原やサロベツ原野など、日本を代表する湿原もあります。
河川の数は、14,827で、道が実施している常時監視結果においては概ね良好な水質を維持しています。環境省がまとめる全国の水質測定結果(BOD)ランキングにおいても、これまで多数の水域が上位に選出されています。
千島火山帯と那須火山帯に属しているため、多くの美しいカルデラ湖があり、観光名所となっています。日本一大きいカルデラ湖「屈斜路湖」、透明度の高い「摩周湖」、マリモが生育している「阿寒湖」などが有名です。
周囲は、太平洋、日本海、オホーツク海の3つの海に囲まれています。対馬海流とリマン海流、日本海流と千島海流がそれぞれ交差しているため、世界有数の漁場となっています。
個性豊かで魅力的なジオパーク
ジオパークは、学術的に貴重な価値をもつ地質や地形を保全し、将来に継承するとともに教育や観光などに活用して多くの人にその魅力を知ってもらい、地域の持続可能な発展を目指している地域です。
北海道では、「洞爺湖有珠山」、「アポイ岳」、「白滝」、「三笠」、「とかち鹿追」の5地域が「日本ジオパーク」として認定されており、そのうち「洞爺湖有珠山」、「アポイ岳」の2地域は、「ユネスコ世界ジオパーク」に認定されています。
また、「十勝岳」、「大雪山カムイミンタラ」の2地域では、日本ジオパークの認定を目指した取り組みを進めています。
これらの地域では、地球深部の岩石やアンモナイト化石、「凍れ」がもたらす希少な生態系、近代の繁栄を支えた炭鉱や火山災害の遺構、さらには地域ならではの豊かな食やアクティビティなど実に様々なジオパークを活用した取組を進めています。
道では、こうした個性豊かな道内各地のジオパークを一体的にPRするなど地域連携を図りながら、多くの方々が訪れたくなる魅力的な地域づくりの推進に取り組んでいます。
<ワンポイントメモ>
北方領土
歯舞群島、色丹島、国後島及び択捉島をいいます。四島をあわせた総面積は
約5,003km2で千葉県(5,157km2)とほぼ同じ面積です。また、根室半島の納沙布岬と歯舞群島の貝殻島とはわずか3.7kmしか離れていません。周辺海域は、暖流と寒流が交差することから、水産資源の宝庫となっています。
わが国固有の領土である北方領土は、1945年8月14日に我が国がポツダム宣言を受諾し降伏の意図を明確に表明した後、当時、まだ有効であった日ソ中立条約を無視して対日参戦したソ連により不法に占拠され、今日に至っています。
政府は、ロシアに対して北方領土の返還を求めており、また、一日も早い返還に向けて、全国各地に「北方領土返還要求運動」が広がり、返還要求の署名数は92,329,264名(2021年6月末現在)にのぼっています。
また、1855年「日魯通好条約」が調印された日にちなみ、2月7日を「北方領土の日」とし、国民世論を高めるため、全国各地で催しが行われています。
地勢のあらまし
位置
位置 | 地名 | 経緯度 |
東端 | 択捉島ラッキベツ岬 | 東経148度53分 |
西端 | 松前町大島西端 | 東経139度20分 |
南端 | 松前町小島南端 | 北緯41度21分 |
北端 | 択捉島カモイワッカ岬 | 北緯41度21分 |
出典:国土交通省国土地理院(2019年)「都道府県及び市区町村の東西南北端点の経度緯度」
地目別面積構成比<2020年(令和2年)>
出典:北海道総合政策部(2020年)「令和2年度分の固定資産の価格等の概要調書」
主な山岳・河川・湖沼
山岳 |
標高 (m) |
河川 |
流路 延長 (km) |
湖沼 |
面積 (k㎡) |
旭岳 | 2,291 | 石狩川 | 268 | サロマ湖 | 151.6 |
十勝岳 | 2,077 | 天塩川 | 256 | 屈斜路湖 | 79.5 |
幌尻岳 | 2,,052 | 十勝川 | 156 | 支笏湖 | 78.5 |
石狩岳 | 1,967 | 釧路川 | 154 | 洞爺湖 | 70.7 |
羊蹄山 | 1,898 | 鵡川 | 135 | 風連湖 | 59.0 |
利尻山 | 1,721 | 尻別川 | 126 | 能取湖 | 58.2 |
夕張岳 | 1,668 | 常呂川 | 120 | 厚岸湖 | 32.3 |
羅臼岳 | 1,661 | 沙流川 | 104 | 網走湖 | 32.3 |
暑寒別岳 | 1,492 | 阿寒川 | 98 | 摩周湖 | 19.2 |
駒ヶ岳 | 1,131 | 網走川 | 94 | クッチャロ湖 | 13.4 |
出典:山岳は国土交通省国土地理院(2020年1月現在)「日本の山岳標高一覧-1003 山-」
河川は北海道建設部(2013年)「北海道河川一覧表」
湖沼は国土交通省国土地理院(2021年4月1日現在)「令和3年全国都道府県市区町村別面積調」
北海道と全国
項目 | 北海道 | 全国比・順位 | 全国 | 年次 |
面積(k㎡) | 83,424 | 1 | 377,975 | 2019 |
構成島数 | 509 | - | 6,852 | 2019 |
可住地面積割合(対総面積)(%) | 28.5 | 30 | 32.9 | 2019 |
※面積、構成島数は、歯舞群島、色丹島、国後島、択捉島、竹島を含む
※可住地面積割合(対総面積)は、北方地域及び竹島を除く
出典:面積、構成島数は総務省統計局(2021年)「第70回日本統計年鑑」
可住地面積割合(対総地面積)は総務省統計局(2021年)「統計でみる都道府県のすがた2021」