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北海道のすがた - 自然・気候
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知床世界自然遺産 |
2005年7月、知床が、海と陸の生態系と生物の多様性が類いまれな価値を有するとして評価され、日本で3カ所目となる世界自然遺産に登録されました。面積は約710km2で知床国立公園を含んでいます。知床は、北半球で流氷が接岸する南限であり、海から陸につながる生態系の微妙なバランスの下で多様な動植物が混在し、オオワシやオジロワシ等の国際的希少種の重要な生息地にもなっています。また、豊かな海の恵みは、遡上する魚によって森に運ばれ、そこに生息するヒグマなどの動物を育んでいます。 |
23の自然公園 |
環境省が実施した第4回自然環境保全基礎調査(緑の国勢調査 1988~1993年)では、全国の自然林の59.5%が北海道に分布し、北海道の全面積の47.1%がこれに該当しているという結果が出ています。日本の中でも、特に自然に恵まれている北海道には、6つの国立公園、5つの国定公園、12の道立自然公園があります。その総面積は約8,700km2で、北海道全体の10.4%を占めています。雄大な山岳やそこに広がる原生林や高山植物、広大な湿原や湖沼などが、北国らしい景観を形づくっています。 |
明瞭な四季の変化 |
北海道は、年平均気温5~10℃、年平均降水量700~1,700mmであり、本州以南に比べて冷涼・少雨であります。特に冬期には、最寒月の日平均気温が0℃以上になるところはなく、また、1月から2月にかけてオホーツク海が流氷で覆われるなど、気候から本道の特徴を一言でいえば、まさに「積雪寒冷の地」ということになります。 |
季節によって多彩な表情を見せる広大な大地 |
北海道は、日本最北に位置し、独自の自然と文化を持った地域です。 |
<ワンポイントメモ> |
流氷 |
オホーツク海に注ぐアムール川から流れ出た淡水と海水が混ざり合い、水温が氷点下まで下がったとき、氷の塊となります。これが、北海道のオホーツク海沿岸までの約1,000kmをゆっくり南下しながら成長し流氷になります。紋別や網走などでは、例年1月の中ごろ、流氷に閉ざされ、3月中旬に海あけとなります。北海道は、北半球で流氷を見ることのできる、もっとも南の地域です。流氷を砕いて突き進む観光船が紋別市や網走市で運航されています。また、紋別市には、真夏でもマイナス2℃の空間で流氷にふれることができる教育・研究施設「オホーツク流氷科学センター(GIZA)」や海中から流氷を観察できる氷海展望塔「オホーツクタワー」などがあります。 |
世界自然遺産・国立公園・国定公園・道立自然公園 |
出典:北海道環境生活部環境局自然環境課(2019年度末) |
北海道と全国 |
項目 | 札幌 | 全国順位 | 年次 |
年平均気温 | 9.5℃ | 47 | 2018 |
最高気温(日最高気温の月平均の最高値) | 25.7℃ | 47 | 2018 |
最低気温(日最低気温の月平均の最低値) | -7.6 ℃ | 1 | 2018 |
年平均相対湿度 | 69% | 29 | 2018 |
日照時間(年間) | 1,742時間 | 44 | 2018 |
降水量(年間) | 1,282mm | 38 | 2018 |
快晴日数(年間) | 10日 | 42 | 2018 |
降水日数(年間) | 157日 | 7 | 2018 |
雪日数(年間) | 131日 | 1 | 2018 |
出典:総務省統計局(2020年)「統計でみる都道府県のすがた2020」(県庁所在地) |
緯度・年平均気温・年間降水量(平年値) |
都市 | 緯度 | 年平均気温 | 年間降水量 |
札幌 | 北緯43度04分 | 8.9℃ | 1,107mm |
東京 | 北緯35度42分 | 15.4℃ | 1,529mm |
ベルリン | 北緯52度47分 | 10.0℃ | 578mm |
北京 | 北緯39度93分 | 13.0℃ | 534mm |
ニューヨーク | 北緯40度77分 | 13.3℃ | 1,145mm |
モスクワ | 北緯55度83分 | 5.9℃ | 707mm |
出典:気象庁ホームページ(1981~2010年の平均値)をもとに算出 |