全国の土地政策の動向

いわゆるバブル経済を背景とした地価高騰を契機として、平成元年に土地基本法が制定され、「土地についての公共の福祉優先」、「適正な利用及び計画に従った利用」、「投機的取引の抑制」、「価値の増加に伴う利益に応じた適切な負担」といった土地についての基本理念や、その基本理念に係る国、地方公共団体、事業者及び国民の責務が明確化されるとともに、土地政策の基本方向が定められた。平成3年には、土地神話の打破等を土地政策の目標とし、その実現に向けて総合的な施策を取りまとめた「総合土地政策推進要綱」が閣議決定され、これらに即した諸施策が推進されました。

その後、平成9年に「新総合土地政策推進要綱」が閣議決定され、土地政策の目標を地価抑制から土地の有効利用へと転換するとともに、今後政府として推進していくべき土地政策の基本的な指針が示されています。

また、平成17年には、国土審議会土地政策分科会企画部会報告「土地政策の再構築について」が取りまとめられ、土地が持つ多面的な効用を最大限に発揮できるよう適正な土地利用を実現し、透明で効率的な土地市場を形成すべきとされています。

さらに、平成21年には、同部会報告「土地政策の中長期ビジョン」が取りまとめられました。ここでは、収益性や利便性等の利用価値を中心とする不動産市場の形成や人口減少・少子高齢化等といった土地をめぐる状況の変化を踏まえ、多様化する国民のニーズに対応する質の高い不動産の形成が求められており、豊かな国民生活の実現に向けて不動産の利用価値を高めるため、関係各者が様々な取り組みを推進していくことが必要とされています。

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