概要(HARP構想とは)
概要
北海道では、住民サービスの向上や行政の効率化・高度化などを目指す電子自治体を効率的・効果的に実現するため、市町村と民間企業との連携による北海道独自の共同アウトソーシングモデルとして、HARP構想を推進しています。
1 HARP構想
HARP構想は、高度情報通信ネットワーク社会形成基本法(IT基本法)に基づく平成14年の総務省の共同アウトソーシング・電子自治体推進戦略に呼応した取り組みで、道内の推進母体として、平成16年に、北海道電子自治体共同運営協議会が道内市町村の参加を得て発足し、また、協議会と車の両輪となって電子自治体推進を牽引する第三セクター株式会社HARPが道と通信・金融・電気といった社会インフラを支える企業等の出資により設立されました。
協議会では、まず、住民や企業にとっても利便性が高く、より優れた情報システムを効率よく運用できるよう、各種システムの共通機能を備えた基盤(共通基盤)とその基盤上で運用される電子申請システムの開発に取り組み、平成18年度から共同システムとして運用しており、株式会社HARPは、共同システムの開発・運用を担うとともに、施設予約システムなどを自主開発し、共通基盤を介するASPサービスとして提供しています。
共同システムは、国の「自治体クラウド開発実証事業」(H21補正予算事業)により構築したクラウド連携基盤と新電子申請システムに移行しており、クラウド連携基盤からは、施設予約システム、電子調達システム、さらには、基幹系業務システムなど様々な共同利用型のサービスが市町村などに提供されています。
2 北海道電子自治体共同運営協議会の取り組み
協議会は、共同システムやエルタックス審査システムなどの運営について協議するとともに、共同アウトソーシングの推進方策などを検討しています。
協議会には、総会、理事会、運営委員会という決定機関のほか、共同利用する各システムの具体的な運用方法や市町村のニーズを踏まえたシステムの充実、普及促進策などを検討協議する場として、企画運営部会とバックオフィス系業務、電子申請、エルタックス審査の3つのシステム運用部会が設けられており、市町村と道の職員の活発な議論や活動により運営され、HARP構想推進の原動力となっています
また、一方で、道は、北海道発の電子行政ビジネス(北海道自治体クラウドサービス)創出を目的として、平成21年度から23年度までの3か年にわたり、「次世代型電子行政サービス化調査研究事業」に取り組み、市町村の協力を得て、住民情報・税務・福祉などの基幹系業務のフローを調査、分析し、標準的な業務の流れとこれに即した業務システムの仕様からなる「北海道モデル標準」を策定しました
「北海道モデル標準」は、市町村が業務システムをノンカスタマイズで、かつ、ネットワークを介して共同利用できるようにするもので、平成24年度から北海道モデル標準に基づく総合的な業務システムのパッケージが、自治体クラウド連携基盤を活用したASPサービスとして市町村に提供されています。
北海道モデル標準に基づく自治体クラウドの展開は、北海道独自の取り組みであり、今後も、協議会などと連携して、国の法制度・施策の動向や市町村のニーズなどを踏まえてモデル標準の評価・見直しを行い、バージョンアップを重ねながら、自治体クラウドの普及を促進していくこととしています。
概要
■HARP構想とは