「特用林産物」とは?
皆さんが毎日生活している中で、「特用林産物」という言葉を耳にすることは、ほとんど(全く?)ないかと思います。「特用」だから、何か特殊な、めずらしいものを言うのかな?と思う人もいるかもしれません。でも「特用林産物」は、皆さんの身の回りにたくさん存在しています。代表的なものは、「きのこ」です。しいたけ、えのきたけ、まいたけ、ぶなしめじ、エリンギ、・・・。これら「きのこ」達は、すべて特用林産物です。
「特用林産振興基本方針」(国の通達)において「主として森林原野において産出されてきた産物で、通常林産物と称するもの(加工炭を含む)のうち、一般用材を除く品目の総称」と定義されています。その範囲は、きのこ類をはじめ、くり、くるみ等の樹実類、うるし、はぜの実から搾取される木ろう等の樹脂類、わらび、わさび等の山菜類、おうれん、きはだ等の薬用植物及び桐、たけのこ、竹、木炭、薪等多岐にわたり、その範囲は極めて幅広いものとなっています。林野庁では便宜上次のように分類して取り扱っています。
〔きのこ類〕しいたけ、えのきたけ、ひらたけ、ぶなしめじ、まつたけ、きくらげ、まいたけ、エリンギ等
〔特用樹類〕桐材、こうぞ・みつまた、けやき、山桜(葉、樹皮)、しきみ、さかき、花木等
〔山菜類〕たけのこ、わらび、ぜんまい、わさび、あけび、くず、さんしょうなどの山菜、山野草等
〔薬用植物類〕がじゅつ、いちょう(葉)、きはだ(樹皮)、おうれん、その他薬用植物
〔樹実類〕くり、くるみ、ぎんなん、やまもも、とちの実、山ぶどう等
〔樹脂類〕うるし、はぜの実(木ろう)、つばき油、松脂、ひのき精油等
〔竹類〕竹材(もうそうちく、まだけ、めだけ、くろちく、ほていちく等)、竹皮
〔木炭等〕薪、木炭、竹炭、木質成型燃料(オガライト、オガ炭など)、加工炭、木酢液、竹酢液など