おでんや炉ばた焼きでおなじみの『ツブ』
紡錘形の殻は頑丈で硬く、螺層(巻貝のらせん状に巻いた一層)は6層で丸みを帯び各層とも膨らんでこぶ状になっています。ふたはとがった卵円形で淡褐色、渦巻き模様の中心は下端にあり大型の個体ではふたの下端がやや湾曲します。
北海道の沿岸のほぼ全域に分布し、水深10mまでの浅海域で砂やれき(小石)の海底に生息します。ヒメエゾボラは、高水温に耐える特性があるため、沿岸域に広く分布することが可能といわれています。
産卵期は5~8月で、交尾により体内で受精が行われます。成長すると死んだ魚介類の肉のほか、巻き貝や二枚貝など生きた小型の動物を餌にします。
主にエゾバイ科の巻き貝を「ツブ」と呼び、北海道では殻のまま焼いたものが炉ばた焼きや屋台の店先で多くみられるほか、おでんや鍋ものにも利用されています。
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