分類記号:B55
1 文書群の概要
北海道道史編集所(昭和38年北海道総務部文書課史料編集係分室として発足、昭和41年1月北海道道史編集所に改組、56年3月廃止)が、『新北海道史』編纂のために収集・作成した資料群。
同所が所蔵していた資料は、一括して北海道総務部行政資料課に引き継がれ、さらに北海道立文書館開館に伴って当館に引き継がれ、今に至っている。
これらを、一群の資料として扱うこととし、写真の部、新聞スクラップの部、文書等の部に分けて構成した。
なお、文書等の部には、昭和初期に『新撰北海道史』編纂のために北海道史編纂掛が筆写収集した民間資料や、戦後北海道庁内に設けられた北海道史料編集所(昭和43年行政資料室に機構改正)が収集・作成した資料も含まれている。
また、北海道道史編集所の事務書類も含まれている。
これらのうち、一般刊行物など単独で活用が可能なものについては、1点毎を文書館資料として受入整理した。
しかし、編纂のための参考資料として収集・作成された関係上、単独で資料として活用するには不完全な資料であったり、公開を前提とした収集でなかったことから、原資料所蔵者にあらためて利用許可を得なければならないといった資料も数多くある。さらに道史編集所は、「北海道史」や「新撰北海道史」編纂のため、大正から昭和初期にかけて当時の北海道史編纂掛が収集・作成した資料をも引き継いでいる。これらを他の資料と混ぜて利用に供することは、資料そのものの解釈や利用条件等の点で混乱を招くおそれのあることから、北海道史編集資料という一群として取り扱うこととした。
2 資料年代
昭和初期~昭和50年代前半(収集年代又は作成された年代)
3 数量・内容等
- 写真の部:下記5(1)参照
- 新聞スクラップの部:下記5(2)参照
- 文書等の部:下記5(3)参照
4 参考
- 「北海道史」(大正7)及び「新撰北海道史」(昭和12)の編纂時に収集・作成した資料の多くは、北海道大学附属図書館北方資料室に寄託、保管されている(請求記号に「道資料」「道写本」と表示の資料)。
- 関係年譜
大正4 内務部地方課に道史編纂係設置。河野常吉が編纂主任となる。大正7 「北海道史」(附録年表・統計・管轄略譜、附図、第一巻のみ)刊行大正13 河野主任の解嘱により、編纂事業一時中断する。昭和5 学務部北海道庁立図書館内に北海道史編纂掛を移す。昭和6 牧野信之助が編集長となる。昭和11~12 「新撰北海道史」(全7巻)刊行… (この間、関係機関の存在は確認できない)昭和25 総務部知事公室行政調査課に道史料編集所設置(その後、同部企画室→文書統計課→文書課と上部組織が替わり、名称も編集所→同室→同係に変更)昭和40 総務部文書課史料編集係内に道史編集室設置昭和41 総務部出先機関として道史編集所設置昭和43 総務部文書課史料編集係が総務部行政資料室に改組(47年行政資料課)昭和44~56 「新北海道史」(全9巻)刊行昭和56 総務部道史編集所廃止。資料を行政資料課に引き継ぐ。昭和60 総務部行政資料課を母胎に北海道立文書館設置
5 詳細
- 写真の部
- ア 数量
2,232点(うち非公開451点)(請求記号単位。登録番号単位では2,367点(うち非公開479点)) - イ 資料内容
北海道道史編集所(昭和40年設置、同56年廃止)が、「新北海道史」編纂のために収集・作成した資料のうち、写真資料を収録した。
道史編集所は、広く諸機関や個人が収蔵する写真や実物資料、あるいは刊本に掲載されている写真をカメラ接写して、「新北海道史」執筆のための調査材料や、同書への掲載写真とした。資料の形態としては、主に1枚ずつ台紙に貼付された焼き付け写真と、ネガフィルムやベタ焼き写真が貼付されたアルバムとからなり、双方はかなりの部分重複する。 - ウ 収集方法
道史編集所からの送付 - エ 留意事項
- (ア) 複製物を利用する際は、原本所蔵者に指示された利用条件を確認し、遵守すること。原本が書籍掲載写真である場合(原本欄に書籍名が記されている)は、その書籍の発行者に利用条件を確認すること。
- (イ) 本目録は原本所蔵者あるいは原典を明確にすることに主眼を置いており、各写真の作成年代等の情報は付記していない。内容情報については、原本所蔵機関の発行する目録がある場合、そちらで確認されたい。
- (ウ) 原本が北海道大学附属図書館のもので原本欄に「写目」・「旧目」・「図目」とあるのは、それぞれ同館が発行する『明治大正期北海道写真目録』・『日本北辺関係旧記目録』・『北海道関係地図・図類目録』を指す。
- (エ) 「新北海道史」に掲載された写真については、掲載されている巻数と頁とを明記した。ただし掲載写真のすべてがここに収録されているわけではないので注意されたい。
- (オ) 写真を地域によって分類し、さらにその中で項目を立てるという目録の編成は、前掲『明治大正期北海道写真目録』を参考とした。
- (カ) 非公開の451点は、目録末尾に資料名、非公開理由(原本所蔵者が不明等)等を表示した。
- ア 数量
- 新聞スクラップの部
- ア 数量
530点 - イ 資料内容
北海道史編集所が、昭和30年代末から昭和50年代前半にかけて作成した新聞スクラップ。 - ウ 収集方法
道史編集所からの送付 - エ 留意事項
目録の掲載順序は各スクラップブックの表題により、大きく次の12種に分け編成し、掲載した。- 図書・博物
- 歴史
- 人物・伝記
- 地誌・地理
- 社会科学
- 自然科学
- 工業・鉱業
- 農林水産業
- 交通・観光
- 生活・文化・スポーツ
- 言語・文学
- その他
- ア 数量
- 文書等の部
- ア 数量
資料点数:1,390点(うち非公開46点)(目録件数:2,288件、総件数:2,512件)
資料点数は、合冊資料1冊、マイクロフィルム1巻をそれぞれ1点として数えた数量。
目録件数は、合冊資料に含まれる資料1点ごと、マイクロフィルムに収録されている資料1点ごとを数えた数量。
ただし、マイクロフィルムとそれからの焼付けのように同内容のものは、合わせて1件としている。
総件数は、同内容のマイクロフィルムと焼付けのそれぞれを1件として数え上げた数量。 - イ 資料内容
北海道道史編集所(昭和40年設置、同56年廃止)が、「新北海道史」編纂のために収集・作成した資料のうち、文書資料を収録した。この中には、「北海道史」(大正7)及び「新撰北海道史」(昭和12)の編纂のための資料や、戦後北海道総務部内に設置された史料編集所(室、係)が収集した資料など、道史編集所発足以前に収集され、道史編集所に引き継がれた資料も含まれている。
資料のうち、大部分は他機関や個人が所蔵する原本からの複製物で、マイクロフィルム、マイクロフィルムからの焼付け、ゼロックスコピー、筆やペンによる筆写といった、様々な形態がある。ひとつの原本資料に対し、複数の複製形態の資料がある場合も多く、目録では資料名・作成者・作成年代・注記等の記述のあと、複製形態ごとの請求記号を並べて表示した。 原本資料としては、大正末期から昭和初期に編纂主任であった竹内運平の史料ノートや、道史編集所が組織として残した公文書群などがある。
なお原本資料のうち、刊行物はこの資料群から切り離し、別途個々に整理されている。
また寺田真一資料や橋本東三資料は、道史編集所が収集した原本資料であるが、それぞれ別の私文書群として整理した。 - ウ 収集方法
道史編集所からの送付 - エ 留意事項
- (ア) 編纂目的で収集されたために、資料全体ではなく部分的・断片的な複製であることが多い。
- (イ) 複製物を利用する際は、原本所蔵者ごとに利用条件を確認し、遵守すること。
- (ウ) 複製資料で原本所蔵者が不明のものや利用の許可が得られなかったもの計46点は、非公開資料として目録末尾に一括して一覧表示した。また、通常人に知られたくない情報が記載されているために非公開となっている資料1点は、目録に登載し非公開解除年を記載した。
- ア 数量