酪農ヘルパーの確保・定着化に向けた取組事例集
酪農は搾乳や給餌などの作業を1日も欠かすことができない周年拘束性の高い産業であることから、酪農ヘルパーは、酪農家が病気やけが、冠婚葬祭、余暇などのため、休日を取りたい場合、安心して休めるように、酪農家に代わって作業を行うことにより、酪農家を支えており、本道酪農の振興に重要な役割を果たしております。
道内においては、1970年代から酪農ヘルパー組織が設立され、近年は酪農家一戸あたり利用日数が増加しており、酪農ヘルパーのニーズが高まっています。
酪農ヘルパーには、専任ヘルパーと緊急時に対応する臨時ヘルパーがおり、道内では近年、専任ヘルパーは横ばいであるものの、主に酪農家の後継者が成り手となっている臨時ヘルパーは、酪農家戸数の減少や規模拡大により、確保が難しくなっており、全体として減少傾向にあります。
また、専任ヘルパーについては、これまでその多くを酪農家の子弟が担ってきましたが、近年、非農家の出身の専任ヘルパーが多くなってきているところです。
一方、道内の専任ヘルパーは、近年、10~20代が中心になっておりますが、勤続年数5年未満が半数を占め、離職率が高く、経験の浅い専任ヘルパーが多いことから、酪農ヘルパーの確保に加え、定着化も課題となっているところです。
この度、地域の農協や酪農ヘルパー利用組合の方々の御協力をいただき、酪農ヘルパーの確保・定着に向けた取組を調査させていただき、優良事例を取りまとめたので、労働環境の改善や新規確保などの参考としていただき、酪農ヘルパー利用組合の発展の一助となれば幸いと存じます。