エゾシカによる交通事故の防止について
エゾシカによる道路交通事故は、道路へのエゾシカの侵入・飛び出しによる車両の衝突またはドライバーの回避行動に伴う路外への逸脱、車両相互の衝突などがあります。
交通事故発生状況
全道におけるエゾシカが関係する事故発生件数(届出件数)は、平成29年以降毎年2,000件を超え、令和5年は東部地域で1,955件、北部地域1,293件、中部地域1,639件、南部地域では400件の事故が発生しています。
特徴としては、年間発生件数の約40%が10月から11月にかけて発生しており、時間帯では80%以上が16時から24時の間に発生しています。
交通事故を防止するには
交通事故を防止するには、エゾシカの生態や習性を知ることが大切です。
1.早朝・夕方の運転に気をつける
エゾシカの活動のピークは日出と日没前後です。出没の機会が増えることに加え、周囲が暗くエゾシカに気付きにくいことから、気をつけて走行してください。
2.秋~初冬の運転に気をつける
10~11月はエゾシカの繁殖期で動きが活発になるほか、越冬地へ移動する時期にも重なります。
この時期は特に気をつけて走行してください。
3.夜間にライトが当たると目が光る
夜間の走行時、車のヘッドライトが反射するとエゾシカの目が光ります。
暗いときに光るものが見えたときは、エゾシカがいるかもしれませんので、気をつけて走行してください。
4.車が近づいても逃げないことがある
車のライトや走行音に反応して立ち止まることがあります。
道路上のエゾシカはまた、アスファルト上では蹄(ひづめ)が滑ってしまい、逃げるのが遅くなることや、焦って転ぶこともあります。
5.1頭だけとは思わない
エゾシカは群れで行動しています。
2頭目以降が飛び出してくる可能性がありますので、1頭の横断を確認した後も警戒を怠らないようにしてください。
エゾシカによる交通事故防止の普及啓発
道では、関係機関と連携し、エゾシカによる交通事故防止のための普及啓発活動を実施しています。
- 一般社団法人日本損害保険協会北海道支部では、北海道庁、北海道警察本部、国土交通省北海道開発局等と連携し、エゾシカと自動車の衝突防止を呼びかけるための啓発チラシ及びポスターを作成し、関係機関等での掲示及び配布を行っています。
- 国土交通省北海道開発局では、秋から冬に多発するエゾシカ衝突事故の注意喚起として、エゾシカ衝突マップ等を作成しています。