消費生活相談事例06 水道水がピンク色に? -体に悪いと嘘を言う浄水器の販売
相談内容
インターホン越しに「市役所の方から来ました。水道局の方から来ました」と言うので、戸を開けた。作業服を着た人が、水道水に粉を混ぜ「こんなに汚いんだ。体に悪い。」とピンク色になった水を見せられた。
承諾していないのに浄水器を付け、「きれいな水が出てきて、体にも良いし、健康になるし、長生きもする。」と言い、その浄水器を通した水には粉を入れても色は付かなかった。
高齢なので支払い続けられないと断ったが、「器械をもう付けちゃったからダメだ。もう外せない。」と言い、強引に話を進めた。支払えないので解約したい。
アドバイス
事業者は、販売を目的として消費者に接近するときには、開口一番で、販売目的を消費者に告げることが特定商取引法や北海道消費生活条例で義務付けられています。
この事業者は、会社の名前を告げないどころか、「水道局の方から来た。」と市役所職員が来たと誤認させる発言をしています。また、水道水に粉を混ぜ、着色させて、「体に悪い。」と嘘を告げています。これは、水道水の残留塩素に反応して色が付いたのであって、水道水には何の問題もないのです。
このような手口を、点検商法といいます。
さらに、「器械をもう付けちゃったからダメだ。もう外せない。」との発言は、嘘であり、かつ、迷惑な勧誘です。
事前に何の連絡もなく、市役所や役場の職員の方が訪ねてくるでしょうか。そのようなことは多くはないでしょう。非常に残念なことですが、訪問者に対して、安易に気を許してはいけないご時世になってしまいました。
市役所や役場の力を借りたり、地域の人みんなが協力して被害に遭わないように気をつけましょう。
重要
訪問販売の場合、契約書面を受け取った日を含めて8日間は、クーリング・オフをすることができます。
また、この期間を経過したとしても勧誘方法に問題がある場合には、クーリング・オフの期間が延びたり、特定商取引法や消費者契約法による契約の取消しをできる可能性がありますので、被害にあったときには、お住まいの市町村の消費生活相談窓口や消費生活センターに相談してください。