1 水害に脆弱な北海道
日本の河川は、急勾配であるため、川の流れが速く、勢いがあり、降雨は梅雨期や台風期に集中する傾向にある。また 洪水氾濫の危険のある区域に人口や資産等が集中している。このような、自然状況や社会条件と相まって、毎年全国で洪水被害を受けている。このため、過去10年間の洪水被害額を各県と比較すると北海道はダントツに多い。
北海道は、全国に比べ、面積が広くしかも所管する河川の延長は全国一であり、その整備が全国に比べ極端に遅れている。
この様な状況から、洪水時に河川流量を調整し洪水被害を軽減するためダムが造られている。
2 水道用水など水資源の確保
北海道において 水道水をダムに依存している市町村数は、65(全市町村212の31%)となっておりに、札幌市、小樽市、函館市など3箇所以上のダムに依存している市もある。また、その水量の約41%はダムからの水を利用している。今後とも、1人あたりの使用する生活用水が増加する中で 、その水源確保が課題となっている。