急傾斜地とは
急傾斜地とは、斜面角度が30度以上である土地をいい、このような土地は、大雨や地震などの影響によって、土の抵抗力が弱まり、急激に斜面が崩れ落ちて一瞬のうちに大きな被害をもたらすおそれがあります。
北海道における急傾斜地崩壊対策事業
北海道では、急傾斜地の崩壊による災害から道民の生命を保護し、民生の安定と国土の保全に資することを目的として、急傾斜地崩壊対策事業を実施しています。急傾斜地は本来、土地の所有者、斜面の所有者、建物所有者が自ら、斜面崩壊が生じないように土地の保全を行う義務がありますが、工事を行うことが困難または不適当な場合のみ、北海道が急傾斜地事業を行っています。古くは昭和42年に江差津花地区(江差町)で着手して以来、全道各地において対策を行っており、令和4年度末までに全道317箇所での対策が完了しています。
急傾斜地崩壊危険区域
急傾斜地崩壊危険区域とは、崩壊するおそれのある急傾斜地で、その崩壊により相当数の居住者その他の者の危害が生ずるおそれのあるもの、及びこれに隣接する土地のうち、当該急傾斜地の崩壊が助長され、又は誘発されるおそれがないようにするため、「急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律」第3条で急傾斜地崩壊危険区域として指定された区域をいいます。区域として指定されると、区域一帯に一定の行為の制限がかかります。
急傾斜地崩壊危険区域の照会
道が管理する急傾斜地崩壊危険区域は、各建設管理部が管理しています。ご照会の際には、各建設管理部連絡先一覧表に記載しています電話番号にご連絡ください。
急傾斜地崩壊対策防止工事
工法には様々ありますが、現場条件により、原則として最も経済的となる工法を採用しています。
■工法例
○土留柵工:表土層が薄い(1~2m程度)斜面に用いられ、表土層の崩壊を防止します。
○のり枠工:植生工(張芝等)のみで表面侵食を防止できない場合に採用します。
○地山補強土工:ロックボルトや鉄筋補強工法の補強鋼材により土を補強します。
急傾斜地崩壊崩壊対策工事の事例
■土留柵工【歌志内文珠6地区(歌志内市)】
■吹付のり枠工【室蘭小橋内地区(室蘭市)】
■プレキャストのり枠工【浦河大通地区(浦河町)】