スモンについて
スモンとは整腸剤キノホルムで発生した薬害による病気です。昭和30年頃から昭和40年代にかけて発生した薬害による病気であることから、スモンという病気を知らない医療関係者が多くなってきています。
スモンに関する医療サービスの利用について、患者家族からだけの説明では不十分となってきている状況から、スモンに関する情報を掲載しています。
医療機関の皆様におかれましては、薬害の被害者であるスモン患者であることをご理解の上、スモン患者に対する対応をお願いします。
医療費について
スモンは整腸剤キノホルムによる副作用による薬害で、神経症状(下肢の異常知覚、自律神経障害、頑固な腹部症状等)をはじめとして、循環器系及び泌尿器系の疾病のほか、骨折、白内障、振戦、高血圧、慢性疼痛、めまい、不眠、膝関節痛、腰痛など、歯科疾患を含め、今なお、全身に様々な症状が幅広く併発する状況にあります。
そのため、スモン患者に対する医療費については、スモンの患者救済対策の観点から、特定疾患研究事業の対象として、医療費の自己負担分を全額公費負担としています。
医療療養病床について
長期にわたり療養を必要とするスモン患者は、療養病床において、療養区分3の待遇となります。
リハビリテーションについて
スモン患者は「難病患者リハビリテーション料に規定する患者」に規定されており、日数上限を超えてリハビリテーションを受けることができます。ただし、治療継続により状態の改善が規定できることが条件(急性期・回復期に限る)です。
入院時の食事療養費について
入院した場合、食事代は食事療養費として算定され、自己負担額を支払うことになっていますが、スモン患者についてはこの自己負担額はありません。ただし、選択食など別に自己負担額を支払う必要がある食事については、この限りではありません。
自治体病院等におけるスモン患者の診療について
スモン患者の診療について、国は通知により国立病院機構の病院や自治体病院に対して、スモン患者さんが入院の希望をした場合、現有の病床を活用して、その要望に応じることができるよう求めていますので、希望に応じることができるようお願いします。