たばこと乳幼児
子どもの誤飲の第1位はたばこで、誤飲事故全体の約3割を占めるといわれています。特に、乳児による誤飲が多い状況があります。これらのたばこの誤飲は、たばこに含まれるニコチンによる中毒(体内に吸収される血中濃度の高さによっては死亡)を引き起こします。特に子どもは大人より体重が軽いので、大人より少ない量で中毒になる危険性があります。
また、ニコチンは水に溶ける性質があるので、吸い殻が入った灰皿の水を誤飲すると体内に多くニコチンが吸収される可能性があります。
乳幼児は好奇心で物を口に入れたり、灰皿替わりにした飲料水の缶をジュースと間違えて飲んだりするおそれがあります。子どもの手の届く範囲に、たばこや灰皿(灰皿替わりにしたジュースの空き缶など)を置かないようにしてください。
また、たばこだけでなく、マッチやライターなども子どもの手の届かないところ(椅子に乗っても手が届かないところ)に保管してください。子どもが火遊びして家が火災になった事例があります。
一方、子どもは周囲の大人のたばこの煙を吸わされることで、気管支喘息の症状を悪化させたり、身体の成長・発達に影響を受けるといわれています。
また、たばこの煙の影響は胎児の成長・発達にも影響を及ぼし、妊婦が妊娠中喫煙していると、生まれてくる子どもの体重は平均値より小さくなる傾向があるといわれています (胎児の成長に影響を与えている可能性があります)。
このように、たばこは胎児や乳幼児に影響を与えることが指摘されています。