RSウイルス感染症

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~RSウイルス感染症について~

今夏、全国的にRSウイルス感染症が流行し、北海道内でも、6月頃から患者報告数の増加が見られていました。
現在は減少傾向が続いておりますが、引き続き、感染予防を徹底しましょう。

◎接触や飛沫により感染するため、予防のポイントは、「流水・石けんによる手洗いの徹底」「アルコール製剤による手指消毒の徹底」、「マスクの着用」です。

◎乳幼児がかかりやすい病気のため、発熱や咳などの症状が現れた場合は、早めの医療機関への受診が大切です。

1.RSウイルス感染症とは

 RSウイルス感染症は、RSウイルスにより引き起こされる呼吸器の感染症で、生後1歳までに半数以上が、2歳までにほぼ100%の児が感染するとされています。
 症状としては、軽い風邪様の症状から重い肺炎まで様々です。しかしながら、初めて感染発症した場合は重くなりやすいといわれており、乳期、特に乳児期早期(生後数週間~数ヶ月)にRSウイルスに初感染した場合は、細気管支炎、肺炎といった重篤な症状を引き起こすことがあります。そのため、特に乳児期早期(生後数週間~数ヶ月)のお子さんがいらっしゃる場合には、感染を避けるために注意が必要です。
 成人では通常は感冒様症状のみですが、RSウイルスに感染した小児を看護する保護者や医療スタッフでは、一度に大量のウイルスに曝露して感染することによって、症状が重くなる場合があります。特に慢性呼吸器疾患等の基礎疾患を有する高齢者において急性の重症肺炎を起こす原因となることが知られていて、特に長期療養施設内での集団発生が問題となる場合があります。
 
 

2.感染経路

 RSウイルスに感染している人が咳やくしゃみ、又は会話をした際に飛び散るしぶきを浴びて、それを吸い込む飛沫感染や、感染している人との濃厚接触、ウイルスが付着した物品を触ることによる接触感染で感染します。

3.治療方法

 特効薬はなく、治療は解熱剤や輸液などの対症療法を行います。

4.予防

 接触や飛沫により感染するため、呼吸器症状がある年長児や成人は、可能な限り0歳児と1歳児との接触を避けることが乳幼児の発症予防に繋がります。また、0歳児と1歳児に日常的に接する人は、咳などの呼吸器症状がある場合は、飛沫感染対策としてマスクを着用して接することが大切です。接触感染対策としては、子どもたちが日常的に触れるおもちゃや手すりなどはこまめにアルコールや塩素系の消毒剤等で消毒し、流水・石けんによる手洗又はアルコール製剤による手指衛生の励行を行います。
 
 また、ワクチンによる予防策としては以下が挙げられます。

<乳幼児> 
 任意接種のRSウイルスワクチンを妊娠中の方(妊娠24~36週)が接種することで、母子免疫により予防する方法及び抗体製剤で予防する方法があります。

<60歳以上の方>
 任意接種のRSウイルスワクチンで予防する方法があります。

5.流行状況

RSウイルス (PNG 69.5KB)

6.厚生労働省等リンク先

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